(続)人斬り少女は逃がさない

番外編 化けて出ていても逃がさない

　五十路になっても俺は規則正しい生活とちょっとした刺激が健康の秘訣だと思っている

　もう20代に成長した少女は四六時中本当に四六時中‥俺を好きあらば殺そうとしてくるけれどまあこれが生存本能を沸き立たせるのか至って健康なんだ最近受けた健康診断もオールAとかこのサイコパス娘が化けて現れてこなかった日常では何処かは検査に引っ掛かっていたしな‥


「だからと言ってお前マジで成仏しないの？」

　枕元で俺の首を絞めてくる少女に問う

「いやいやおじさま、折角化けてこうして再開できたじゃありませんかおじさまをエスコートする準備は万端なんですなのにいっつも健康的だし、私の家鳴りで飛び道具は全て防がれるし呪いも全く効いてないようですし」

「おいおい呪いもかけられてたのかよ通りで最近必ず確変するはずのタイミングで負けるわけだ」

「はあ？パチンコ負けたのを私のせいにしないでくださいまし！それに五十路になってからパチンコ始めるとか‥そのままホームレス迄転落したらワンチャン逝けますね」

　生前より生き生きしてね？死んでるけど

「おればもう眠いからその非力な力じゃ首を絞めても俺は死ねないぜ」

「キィー～ｯ！！なぜおじさまの首は馬鹿みたいに太いの！」

　何処かの悪霊に安眠妨害されないために鍛えたんだよなあ

「んじゃあ、おやすみ」

「四六時中あなたが死ぬまで逃がしませんよいや、死んでも逃がさない」

　やれやれこいつあ死刑でなく無期懲役にして貰えばよかったかなあ

　今日は特に疲れたから寝よう