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付喪仙流の物と者の橋渡し
洋人形の主は
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「待てぇ!」
「逃がすかあ!」
今日も相変わらず雑魚と対峙しております
「もう、今日はあんたらと関わっている暇ないんだよ!!」
適当に躱して軽く呼吸軌道を潰して動けなくしている間に撒いて逃げる。
「あのう‥八仙様?あの方達はいったい‥」
俺の腕の中に居るのは主を見失ってしまった金髪の洋人形のマリア。
あれから本人形から自己紹介と持ち主は女の子だと判明したのだが聖母の名をつけるとは愛されてんのだろうな?
「もうね、外に出ると必ず出くわす厄介な奴らでね‥それよりマリアの主はどの辺りに住んでいるか解るかい?」
取り敢えずゆっくり話せる小さな空き地に腰を下ろす
「ワタシが心が芽生えてからまだ日が浅いので曖昧なのですが、主は歴史が好きでワタシに良く生まれた地を勉強してました。確か‥かつては伊予の国って呼ばれていて歴史の中でも」
おれはマリアの話を遮った
「待って‥伊予?つまり愛媛!?え、どうやって関東地方まで来たの?」
だってこの人形の持ち主は四国ぞ?
近畿地方より西、833㎞は離れた場所だ。
「そのう‥主ととある跡地を巡っている最中主が歴史の文献で夢中になっている間にカラスに拐われてしまいまして、、、」
「え?まさかあの柿ノ木の下まで運ばれたの?」
「‥はい、散々啄んだり弄んだ挙げ句放置されました、ですが!八仙様やさちえちゃんや美様のお陰様でこうして主の元へ戻れそうです!」
(やっべぇ‥どうしよう四国かあ。歴史好きなのには詳しく聞きたいが今の状況下で四国迄は厳しいな‥)
「八仙様?」
「!!いや、勿論持ち主へ送り届けるけどさ。さっきみたいなのがまだまだ居てね?あの連中の襲撃を片付け終わったらでもいいかな?」
「はい!ボロボロだったワタシを綺麗に直して貰えましたし、なによりその、、、主は最近妖怪関連に興味を示しているようでして良かったら関東地方の方でワタシなりに主の協力してみたいのでご協力願えませんでしょうか?」
「それは構わないけれど(ほう‥伊予の方の妖怪といえば鵺とか島流しの亡霊とかか。)具体的な妖怪とは?因みにマリアもその妖怪に部類しているのはご存じかい?」
え!?とマリアが驚く
「‥ワタシって妖怪なんですか?」
「あ、悪いイメージを持たないで貰いたいから詳しく説明するけれど、意思を持った物は感情が移りやすいと結構付喪神になりやすいんだ。妖怪に部類されるけれど怨みとか憎しみがなければ精霊に近いから君は良い付喪神だと断言しておく」
マリアが深い安堵の溜め息をついた
「まあ、誤解を生みやすい発言だったねごめん。ただ、物に宿った付喪神は不安定な環境下だと負の氣を吸い続けてやがて塵塚大王っていうごみの王に吸収されたり厄介事になるから保護させて貰うね」
「主の学びの為、暫くお世話になります!」
(主思いだなぁ。)
こうして付喪神の洋人形マリアが新たに俺の狭いアパートの住民となった。
(そろそろ美さんは追い出そうか‥いや暫く仙薬の材料採集に行って貰おうかね。)
「逃がすかあ!」
今日も相変わらず雑魚と対峙しております
「もう、今日はあんたらと関わっている暇ないんだよ!!」
適当に躱して軽く呼吸軌道を潰して動けなくしている間に撒いて逃げる。
「あのう‥八仙様?あの方達はいったい‥」
俺の腕の中に居るのは主を見失ってしまった金髪の洋人形のマリア。
あれから本人形から自己紹介と持ち主は女の子だと判明したのだが聖母の名をつけるとは愛されてんのだろうな?
「もうね、外に出ると必ず出くわす厄介な奴らでね‥それよりマリアの主はどの辺りに住んでいるか解るかい?」
取り敢えずゆっくり話せる小さな空き地に腰を下ろす
「ワタシが心が芽生えてからまだ日が浅いので曖昧なのですが、主は歴史が好きでワタシに良く生まれた地を勉強してました。確か‥かつては伊予の国って呼ばれていて歴史の中でも」
おれはマリアの話を遮った
「待って‥伊予?つまり愛媛!?え、どうやって関東地方まで来たの?」
だってこの人形の持ち主は四国ぞ?
近畿地方より西、833㎞は離れた場所だ。
「そのう‥主ととある跡地を巡っている最中主が歴史の文献で夢中になっている間にカラスに拐われてしまいまして、、、」
「え?まさかあの柿ノ木の下まで運ばれたの?」
「‥はい、散々啄んだり弄んだ挙げ句放置されました、ですが!八仙様やさちえちゃんや美様のお陰様でこうして主の元へ戻れそうです!」
(やっべぇ‥どうしよう四国かあ。歴史好きなのには詳しく聞きたいが今の状況下で四国迄は厳しいな‥)
「八仙様?」
「!!いや、勿論持ち主へ送り届けるけどさ。さっきみたいなのがまだまだ居てね?あの連中の襲撃を片付け終わったらでもいいかな?」
「はい!ボロボロだったワタシを綺麗に直して貰えましたし、なによりその、、、主は最近妖怪関連に興味を示しているようでして良かったら関東地方の方でワタシなりに主の協力してみたいのでご協力願えませんでしょうか?」
「それは構わないけれど(ほう‥伊予の方の妖怪といえば鵺とか島流しの亡霊とかか。)具体的な妖怪とは?因みにマリアもその妖怪に部類しているのはご存じかい?」
え!?とマリアが驚く
「‥ワタシって妖怪なんですか?」
「あ、悪いイメージを持たないで貰いたいから詳しく説明するけれど、意思を持った物は感情が移りやすいと結構付喪神になりやすいんだ。妖怪に部類されるけれど怨みとか憎しみがなければ精霊に近いから君は良い付喪神だと断言しておく」
マリアが深い安堵の溜め息をついた
「まあ、誤解を生みやすい発言だったねごめん。ただ、物に宿った付喪神は不安定な環境下だと負の氣を吸い続けてやがて塵塚大王っていうごみの王に吸収されたり厄介事になるから保護させて貰うね」
「主の学びの為、暫くお世話になります!」
(主思いだなぁ。)
こうして付喪神の洋人形マリアが新たに俺の狭いアパートの住民となった。
(そろそろ美さんは追い出そうか‥いや暫く仙薬の材料採集に行って貰おうかね。)
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