tukumo 短編集

家計を救う為に堆肥作ります

　毎年、６月から９月半ば迄暑さが続く故に生ゴミはゴミ出しできない場合ゴミ箱で虫が湧くのが恒例であったが、ついに我が家にもコンポストを導入することに致しました！



「…コンポストってなんなん？」

「よくぞ聞いてくれた！コンポストとは簡単にいえば生ゴミや灰やら米ぬかなんかを交ぜて良い土を作る為の熟成箱だ！」


「あー、あれか学校の裏で給食の残り物とかいれたり公園の落ち葉を湿らせて作るあれか」


「そう！今回は約３年間で余った炭とその段ボールで囲い、卵のから野菜の芯等をぶちこみ土、落ち葉を被せ水を大量にかけて混ぜて押し蓋とブルーシートで覆い湿らせる。」


　すると！なんということでしょう３日に一度くらい土に空気を入れる作業をしてほったらかしておくとミミズやダンゴムシさんが良い土を作ってくれます。


「ほう、殆んどほったらかしてもいいならワイもやってみるかあ」


「ところであんた誰？」


「んあ？誰っておめぇ未来のおまえさんよ」


「！？」


「ふへへっ信じるか信じまいがおまえさん次第だが一つ言えることは今のうちに楽しんでおけ。…ワイみたいになるなよ、じゃあな」


　こう言うとおっさんは去っていった後ろ姿が哀愁漂う。

「へ、おっ驚かすなやい！あのおっさんは禿げてなかったつまり未来の俺じゃあねえな…自分で言って悲しくなったなあ。」


　俺の家系は代々毛根が太くて強くても前頭かてっぺんから禿げる運命にあるのだ…