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アルバイトの苦悩

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 命芽吹く春は今日も彩り豊かな華が咲きに咲き乱れては花粉と共に地へ馳せる


 「春は元来動植物の繁殖パーチーの時期だし世の中の雄は獣が如し、雌は逆鱗に触れた龍が如く…ズズッ」

 意味深なようでどうでも良い事をポツリと窓辺を見ながら珈琲を啜るこの店長は何処かしんみりしていた。


「店長…幾ら店に客が来ないからってなに優雅に珈琲飲みながら外眺めてるんすか!」


「いいじゃんかよー!どうせ世の中イケてるパーリナイトしか酒池肉林できないんだそれならこの喫茶店の主たる私は自分ので君が煎れてくれた珈琲でブレイクタイムといってもいいでしょうが…どうせお客さんなんて来ないしぃ?」


 プクーッと顔を膨らましいじけるここの店の主


「うっわ…良い歳したおっさんがその顔と口調はちょっと、、、」


 汚物よりはマシ程度なモノを見て若干鳥肌たった…



「かー!あのねぇこれでも私は三十路ですぅ」


「つってもあと数日でアラフォーじゃないっすか」


「言ったね!?それ午後シフトの島さんの前でもう一度言ってみ?」


 島さんはベテランスタッフ(永遠の17歳)歳に触れようものならこの店が半壊するやも知れぬ


「ハア?何故わざわざ島さんがいる時に言わにゃならんのです?ヒステリック拗らせた島さんがこの世でランキング3位に入る恐さなんですよ!?」



「…なあなんで島さんは私が喋ると大抵怒るの?君との時より相当な確率で怒りボルテージがMAXになるんだけれどどして???」


 店長この人と島さんが居る時間帯の喫茶店は絶対に一人も客が来ない


「店長、貴方はそろそろ女性の事を少しは理解した方がいいですよ。そもそもよく今まで訴えられたり刺されずに生きてこれたなって」

「そんなに!?え、え?例えばどの辺が?」


「…そうですね先ずは店長の服装それ、喫茶店で接客する為の服装ではないですよね」


 なんで喫茶店なのに作務衣に頭にタオル巻いてるの?


「む?なんだか地元民に愛されそうではないかな?」

「せめて前掛けだけでも付けてくれます?なんでラフな格好なんですかそれも年中…靴もサンダル1択ですし…あと女性のお客様への注文時に胸や尻を撫で回すように視てますよね」


「いや…だってそらたわわだったりなんだか誘ってそうな服装って見ちゃわない?」


 なんでバイトの俺が店長に指導してる感じになってるの



「そういうの相手方は何となくでも邪な視線や感情は理解されてますからね?普通にセクハラですし。」


「えー君も島さんみたいになってきたなあ」

「貴方が店長という立場であり我々従業員を雇っている以上、維持でも働いた分はきっちり支払って貰うためにも改善が必要なんですよ?」


「解った解った、じゃあ島さんが来る前にちょっと近所の八百屋の娘さん所に顔合わせてくるわ」


 なんにも解ってねえ!

「また旧時代式のナンパですか、、つーかいい加減ナンパ事態やめてくださいよ八百屋のおやっさんがもう少し生きていてくれたら…」


「ふへへへっあの鬼親父がぽっくり逝って店を継いだのは娘さんだからなあじっくりとだが確実に成功してやるさ!」


 おやっさん、化けてこいつ店長に取り憑いてくんないかなぁ…


「じゃ、君が上がる頃には戻ってくるからね」

「…お気をつけて」


 ハアッ…幾ら客足が少ないからって業務を押し付けやがって時給上げてくれないし辞めようかなあ


 ーそんなとある喫茶店の日常-









 
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