tukumo 短編集

俺の知っている流行り病じゃない件

　平日の昼下がりそれは突然現れた‥

　ｸﾞｰｷﾞｭﾙﾙﾙﾌﾞﾘﾘﾘｯﾌﾞﾘｭｯﾌﾞﾁﾁﾌﾞﾘｭﾘｭ～

「嗚呼‥下痢ら止まらねぇ身体の物全てが肛門へ突撃してやがる。」

　昼休憩の2時間程、会社のトイレの個室でげっそりと便器に座る中田弘正俺は命の危機を感じたのでポケットからスマホをとり119へ

　午後の仕事は早退することはメッセージで伝えてあるが。
　担架に担ぎ込まれながらも尚、脱糞する俺を社内の皆にみられた故に復帰したらいつも通り仕事できるかしらなんて考えつつ病院へ運ばれた


　精密検査をし、点滴を受けながら診断結果待ち‥

「中田さん、最近の流行り病に感染しちゃったねぇ。」

「ノロウィルスとかですか？」

「いや‥呪ウイルスだよ。」

　なにそれ、一文字違うだけでなんか恐ろしいのが伝わってくるんだけれど！？


「あのう‥その呪ウイルス？ってなんなんですか？文字が少し違うだけで治るんですよね？」

　恐る恐る医者に聞いてみる

「‥‥中田さん、いいですか？落ち着いて聞いてください。」

　唐突にMETAL GEAR5を思い出させられると不安しかないですね？

「この呪ウイルスは治療法はあります」

　ちっ‥過度に不安にさせやがって

「良かったｯー！！」

「ですが副作用で毛根死滅、ED、水虫、ワキガ‥えーっとあと数十個程あるのですが‥」

「なんでそうなる！？」

　希望から奈落の底処か底無しへGO！

「先程述べたでしょう？呪うウイルスなんですから代償がえぐいんです。まあ、治療しなくても構いませんがねそうなると点滴で水分補給と固形物は摂れない生活になりますが‥」

　中田弘正(28)独身バキバキ童貞。
　ある日謎の流行り病で人生の最大の選択を迫られることとなる。

「この世は残酷だ‥」

　彼は静かに涙を流した