tukumo 短編集

怨めしや

「ご主人～何故、何故わたしを燃やしたのですかあ！！」

「うおっ！びっくりしたぁ、お前今夜俺のBL◯A◯Hの破道の九十六 一刀火葬ごっこで先端燃やした木刀か‥」


　此処は夢の中。眠りにつく前、俺は何振りもある木刀のひとつで遊んでいたのだが


「ご主人‥わたくしの先端を黒焦げにした挙げ句足でへし折りましたよね！？怨めしい！！」

　あまりにも焦げて脆くなったから先端を折った


「うん折った、でもちゃんと小太刀くらいにしてまた使うからそう怨むなよ～」

　俺がカラカラと笑うと木刀はボソッと一言

「‥もし、このまま放置して挙げ句捨てられましたら化けて出ますからね」

「ん？もう化けて出てるんじゃないの？」

「違います！これは警告ですぅ～いいですか？ちゃんとリメイクしてまた使って下さいよ？」


　あれ、目の前の木刀に若干キュンｯとした俺は病気かな？

「解った解った。今度は小太刀にしてと‥黒曜石を埋めてもいいかな？」

「ハア？あれ、もう本当に勘弁してくださいよ！埋めてもサイズ合わなくて結局外してましたよね！？」

　黒曜石で刃を付けてみたこともあるけれどあれ、なかなか固定効かなかったんだよなあ‥


「ごめんて‥小太刀として磨き直すから勘弁」


「本当に頼みますよ？」


　翌日の朝は部屋が焦げ臭くて掃除に少々手間取ったのはいうまでもない