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冬に備えて
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「おーい!そこの異国人に変な男~!」
んあ?誰が変だべ?
「いやいや、あんただよなんでこんな肌寒いのに褌一丁に薄い羽織のみなんだい?」
いやあ動いていると結構熱くなるんだべ?
「はあ…まあ良い、それよりあんたらこれから何処に向かうんだい?」
ええと此処から西に向かって川を渡ったところに最近大きな町が出来たってんで見学がてら買い物をしようかと思ってるんだべ。
「嗚呼…あの町か、しっかしあの町のちょいと前に関所が二つもあってな?兄さん達手形か通行料は持ってんのかい?」
え、関所があるんだべか?しかも二つも!?
「知らなかったのかい、一ヵ所目の関所はまあちと遠回りすればなんとかなるがその次に待ち構えとる関所の警備はやたら多いんだよ」
ほう?町が近いから護りもしっかりしてんだべなあ~
「いいや、違う…なんでもとある咎人を血眼で探していて必ず通ると予想して最近急遽構えたんだよ。」
へぇその咎人はいってえ何をしでかしたんだべ?
「それがおいらも他人からの又聞きだがな?つい先日に近場で合戦があったろ?そこで馬鹿でけぇ鬼と裸装備の武者が金品かっさらっていってな、お陰で勝利した軍勢の足軽達への褒美が無しになったとかでそいつらを捕らえろって話らしいぜ。」
ほう?鬼と裸装備の武者?
「そういや御前さん達何処かで…」
おい、居候よ逃げるぞ!
「ーー?…!!コクンッ」
「あ!咎人って御前さん達じゃないか?その佩いてる太刀だって手配書に記されていたし!」
「なんだあ?どうした」
「お、銀太!例の鬼と裸装備の武者だ!捕まえるぞ!!」
「な!おいおい報酬がたんまり貰えるぞ!おーいみんな!!」
ぬぅ…とりあえずおら達の住まう領地へ逃げるべ!
「ーー!」
いつの間に馬を掻っ払ってきたのやら知らんが助かったよ!良くやったべ!
「ーーフフッ」
よし、しっかり捕まってるだよ!
ヒーンッ「うおおおおっ!」
パカラッパカラッ…
「あー!お城に献上する馬が!おい、お前ら一旦長老呼んでこい!そっちに居る奴らは馬を集めて追うぞ!」
「はい!」
おらは失念していた調子に乗ってつい盗りすぎてしもうた
足軽や下っ端の武士は戦が終わってからが唯一の報酬だとも云えるのに…
まあ、次から気を付けるべ取り敢えず今は領地へ逃げ込むのが先決だべ
こうして、華麗に逃走してみせた。
んあ?誰が変だべ?
「いやいや、あんただよなんでこんな肌寒いのに褌一丁に薄い羽織のみなんだい?」
いやあ動いていると結構熱くなるんだべ?
「はあ…まあ良い、それよりあんたらこれから何処に向かうんだい?」
ええと此処から西に向かって川を渡ったところに最近大きな町が出来たってんで見学がてら買い物をしようかと思ってるんだべ。
「嗚呼…あの町か、しっかしあの町のちょいと前に関所が二つもあってな?兄さん達手形か通行料は持ってんのかい?」
え、関所があるんだべか?しかも二つも!?
「知らなかったのかい、一ヵ所目の関所はまあちと遠回りすればなんとかなるがその次に待ち構えとる関所の警備はやたら多いんだよ」
ほう?町が近いから護りもしっかりしてんだべなあ~
「いいや、違う…なんでもとある咎人を血眼で探していて必ず通ると予想して最近急遽構えたんだよ。」
へぇその咎人はいってえ何をしでかしたんだべ?
「それがおいらも他人からの又聞きだがな?つい先日に近場で合戦があったろ?そこで馬鹿でけぇ鬼と裸装備の武者が金品かっさらっていってな、お陰で勝利した軍勢の足軽達への褒美が無しになったとかでそいつらを捕らえろって話らしいぜ。」
ほう?鬼と裸装備の武者?
「そういや御前さん達何処かで…」
おい、居候よ逃げるぞ!
「ーー?…!!コクンッ」
「あ!咎人って御前さん達じゃないか?その佩いてる太刀だって手配書に記されていたし!」
「なんだあ?どうした」
「お、銀太!例の鬼と裸装備の武者だ!捕まえるぞ!!」
「な!おいおい報酬がたんまり貰えるぞ!おーいみんな!!」
ぬぅ…とりあえずおら達の住まう領地へ逃げるべ!
「ーー!」
いつの間に馬を掻っ払ってきたのやら知らんが助かったよ!良くやったべ!
「ーーフフッ」
よし、しっかり捕まってるだよ!
ヒーンッ「うおおおおっ!」
パカラッパカラッ…
「あー!お城に献上する馬が!おい、お前ら一旦長老呼んでこい!そっちに居る奴らは馬を集めて追うぞ!」
「はい!」
おらは失念していた調子に乗ってつい盗りすぎてしもうた
足軽や下っ端の武士は戦が終わってからが唯一の報酬だとも云えるのに…
まあ、次から気を付けるべ取り敢えず今は領地へ逃げ込むのが先決だべ
こうして、華麗に逃走してみせた。
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