24 / 59
第2章 念願の魔道士になりました!
新しい生活 2
しおりを挟む
ツェツイはゆっくりと顔を上げ周りを見渡した。
あからさまに敵意を剥き出しにした視線。
いい気味だと言わんばかりの嘲笑。
ツェツイを助けるどころか、もっと最悪の状況になることをみな望んでいるのだ。
ツェツイは握りしめた手を震わせた。
「ほら、遠慮しないでやっちゃいなさいよ」
先ほどの女性陣のうちのひとりが呟く。
その言葉はツェツイに向けられたものだ。
それも悪意がこめられた。
「問題でも起こして早々に〝灯〟から追放されればいい気味よ。あんな子、邪魔だわ」
「あんたも意地悪なこと言うのね」
「あら、そういうあなただって同じこと考えてるくせに。そうでしょう?」
そうでしょう? と問われた女はまあね、と答える。
「ねえ、もう一押ししてみる?」
「一押し?」
「そう、潰しちゃうのよ」
ここでツェツイが頭に血がのぼって魔術で相手を傷つけようとしたなら、たとえ、どんな理由であれ厳重な処罰を受けることとなる。
最悪の場合は魔術を封じられ〝灯〟からの追放だ。
普通の人たちが持つことのできない魔術という力を得た〝灯〟の魔道士たちには、そういったさまざまな厳しい掟がかせられる。
「潰すってどうやって……」
「あの子が慕うイェンさんの悪口を言えば、間違いなくあの子、キレるわよ」
女は意地悪く唇を歪める。
「でもそんなことをしたら、私たちも……」
「私たちのせいじゃないわよ。そうなったら、自分の感情を抑えることのできなかったあの子自身の責任よ」
女たちはごくりと喉を鳴らし、互いに目を見合わせる。
その顔はやっちゃう? と言っていた。
「なあ、潰すとか一押しとかって何のことだ?」
「もしかして、ツェツイのこと言ってんのか?」
背後からの声に、女たちは咄嗟に振り返り、ひっと悲鳴を上げる。
そこにツェツイと年の変わらない双子の男の子がいたからだ。
誰と訊ねるまでもなく、彼らがイェンの弟たちだということは〝灯〟では誰もが知っていた。
双子たちはにっこり、無邪気な笑みで女たちを見上げる。
「会話しっかり聞こえてたぞ」
「全部、聞いちゃったからな」
「ち、違っ!」
「何が違うんだ?」
「何慌ててんだ?」
「兄ちゃんの悪口言ってもツェツイはキレたりなんかしないぞ」
「もしキレたとしても、俺たちが必ずツェツイをとめるけどな」
ノイもアルトも笑ってはいるが、しかし、その目は笑ってはいなかった。
「じ、冗談に決まってるじゃない」
「そうよ! ほんとにそんなことするわけない」
「そうか、冗談か」
「なら、よかった」
「じゃなきゃ、俺たちがお姉さんたちを潰すとこだったぞ」
「〝灯〟から追い出されるのはお姉さんたちだったかもな」
女性たちの間から、ひっと引きつった悲鳴があがった。
「何なのよこの子たち! 怖い」
さらに、そこへ。
「何やってんだよ!」
人集りの中からお師匠様の声を聞く。
それは、ツェツイにとって救いの声。
立ち上がったマルセルはツェツイを一瞥し、乱れた服装を整えふん、と鼻を鳴らした。
「行こうぜ」
「で、でも、大丈夫かな、あの子……怪我したみたいだけど」
「怪我? かまうもんか。かすり傷だよ、かすり傷! たいした怪我じゃないし、それに、あの程度の怪我くらい自分で治せるだろ? 魔道士なんだから」
廊下に座り込むツェツイを見ていたルッツだが、この場にいては自分も何かしらのお咎めをくらうかもしれないと恐れ、そそくさと逃げるようにマルセルの後を追う。
そんな二人の脇をイェンが駆け足で横切っていく。
駆けつけたイェンは、廊下にぺたりと座り込んでいるツェツイを見つけ険しい顔をする。
「どうしたんだよおまえ、それに腕! 怪我してるじゃないか」
どうしたのかと聞かずとも、この状況をみれば何があったのか一目瞭然であった。
駆けつけたイェンに助け起こされたツェツイは、何でもないと首を振る。だが、身体の震えはおさまらなかった。
思わず、イェンの腕にぎゅっとしがみつく。
「何よ甘えちゃって、こういう時だけ子どもの振りをしてイェンさんの気をひこうなんて」
「子どもって、そういう小狡いところがあるからね」
「イェンさんもどうかしてる……わ」
先ほどの女たちが、側にいたノイとアルトの存在に気づき、はっとなって慌てて口を噤む。
相変わらず双子たちはにこにこ笑っているが、むしろ、その笑顔が怖い。
あなたたち、あっち行ってよ、という目で双子たちを睨みつけるが、相手が自分よりも階級が上だということを知っているためそれも言えずにいる。
自分たちがツェツイに何かするのではないかと思い、見張っているのだ。
「私行くわ」
ツェツイを潰しちゃおうか、と言い出した女が突然、この場からくるりと背を向ける。
「え? 行っちゃうの? これからおもしろくなりそうなのに」
「もうどうでもいいわよ。っていうか、私こんなことしてる場合じゃなかったし」
「なら、私も。だいいち、イェンさんに嫌われたくないしね」
「私も研究課題まとめなきゃいけなかったんだわ」
そう言って、女たちは去っていく。
イェンはこの場にいる見物人たちをざっと見る。
「誰がこいつをこんな目にあわせた! 出て来いよ!」
しかし、この場に居合わせた者たちは互いに目を見合わせ知っているくせにさあ、と惚けた顔をするだけであった。
「いいか、おまえらよく聞け!」
廊下の隅々までよく通る声に、辺りがしんと静まりかえる。
「こいつに何かしたら俺が許さねえ!」
そこでもれる失笑。その小馬鹿にしたような笑いのほとんどが、男たちのものであった。
「許さないって、無能な奴にそんなこと言われてもなあ」
「そうそう、おまえこそ落ちこぼれのくせに誰にものを言ってんだよ。まあ、年はおまえの方がだんぜん上だけどな」
年はね、と男は皮肉を口にのせ、嗤いながら繰り返す。
「いちいち棘のある言い方する奴だな。何だったらやるか?」
「はは、魔術で勝負か? 初級のおまえが僕にかなうわけないだろ? もっとも、やらないけどね」
「あたりまえだ。魔術なんか使うわけねえだろ」
男はぷっと吹き出した。
「いやいや、おまえの場合、使わないんじゃなくて、使えないんだろ?」
何言ってんだ、と他の者も腹を抱えて笑い出す。
「魔術じゃなく素手でやりあうんなら〝灯〟の掟に違反することはねえよな。まあ、多少のお咎めは食らうかもだが、俺は処罰を受けようが何されようが、どうでもいいからな」
「冗談じゃない。おまえはどうでもよくても、僕はそうじゃないんだよ! ここで問題でも起こしたら、こっちは最悪、階級を落とされかねない。おまえとは違うんだ」
「だな。何たって、俺は初級だからこれ以上落ちようもねえしな」
イェンはぱきぱきと指の関節を鳴らし不敵に笑って足を踏み出す。
男は顔を青ざめ後ずさる。
「お師匠様、けんかはだめです! 絶対にだめです!」
「安心しろ。一撃で潰してやる」
「お師匠様っ!」
「な、な、何なんだよ! 何で僕が無能で落ちこぼれの奴に気後れしなきゃならないんだ。そもそも、僕は関係ないし……っていうか!」
男は辺りをきょろきょろと見渡した。
「マルセルの奴いつの間にかいないじゃないか! くそ! つき合ってられるか。毎日暇を持てあましてるおまえと違って、僕は忙しいんだよ!」
「だったら、さっさと行っちまえ」
「言われなくてもそうするよ!」
男は逃げるようにこの場から立ち去る。
「おまえらもいつまで見てんだ! とっとと散れ!」
怒鳴りつけるイェンの凄まじい形相に、その場にいた者はそれ以上何も言い返せず、そそくさと散る。
ようやく、人の群れが引いたところで、イェンはツェツイをかえりみる。
あからさまに敵意を剥き出しにした視線。
いい気味だと言わんばかりの嘲笑。
ツェツイを助けるどころか、もっと最悪の状況になることをみな望んでいるのだ。
ツェツイは握りしめた手を震わせた。
「ほら、遠慮しないでやっちゃいなさいよ」
先ほどの女性陣のうちのひとりが呟く。
その言葉はツェツイに向けられたものだ。
それも悪意がこめられた。
「問題でも起こして早々に〝灯〟から追放されればいい気味よ。あんな子、邪魔だわ」
「あんたも意地悪なこと言うのね」
「あら、そういうあなただって同じこと考えてるくせに。そうでしょう?」
そうでしょう? と問われた女はまあね、と答える。
「ねえ、もう一押ししてみる?」
「一押し?」
「そう、潰しちゃうのよ」
ここでツェツイが頭に血がのぼって魔術で相手を傷つけようとしたなら、たとえ、どんな理由であれ厳重な処罰を受けることとなる。
最悪の場合は魔術を封じられ〝灯〟からの追放だ。
普通の人たちが持つことのできない魔術という力を得た〝灯〟の魔道士たちには、そういったさまざまな厳しい掟がかせられる。
「潰すってどうやって……」
「あの子が慕うイェンさんの悪口を言えば、間違いなくあの子、キレるわよ」
女は意地悪く唇を歪める。
「でもそんなことをしたら、私たちも……」
「私たちのせいじゃないわよ。そうなったら、自分の感情を抑えることのできなかったあの子自身の責任よ」
女たちはごくりと喉を鳴らし、互いに目を見合わせる。
その顔はやっちゃう? と言っていた。
「なあ、潰すとか一押しとかって何のことだ?」
「もしかして、ツェツイのこと言ってんのか?」
背後からの声に、女たちは咄嗟に振り返り、ひっと悲鳴を上げる。
そこにツェツイと年の変わらない双子の男の子がいたからだ。
誰と訊ねるまでもなく、彼らがイェンの弟たちだということは〝灯〟では誰もが知っていた。
双子たちはにっこり、無邪気な笑みで女たちを見上げる。
「会話しっかり聞こえてたぞ」
「全部、聞いちゃったからな」
「ち、違っ!」
「何が違うんだ?」
「何慌ててんだ?」
「兄ちゃんの悪口言ってもツェツイはキレたりなんかしないぞ」
「もしキレたとしても、俺たちが必ずツェツイをとめるけどな」
ノイもアルトも笑ってはいるが、しかし、その目は笑ってはいなかった。
「じ、冗談に決まってるじゃない」
「そうよ! ほんとにそんなことするわけない」
「そうか、冗談か」
「なら、よかった」
「じゃなきゃ、俺たちがお姉さんたちを潰すとこだったぞ」
「〝灯〟から追い出されるのはお姉さんたちだったかもな」
女性たちの間から、ひっと引きつった悲鳴があがった。
「何なのよこの子たち! 怖い」
さらに、そこへ。
「何やってんだよ!」
人集りの中からお師匠様の声を聞く。
それは、ツェツイにとって救いの声。
立ち上がったマルセルはツェツイを一瞥し、乱れた服装を整えふん、と鼻を鳴らした。
「行こうぜ」
「で、でも、大丈夫かな、あの子……怪我したみたいだけど」
「怪我? かまうもんか。かすり傷だよ、かすり傷! たいした怪我じゃないし、それに、あの程度の怪我くらい自分で治せるだろ? 魔道士なんだから」
廊下に座り込むツェツイを見ていたルッツだが、この場にいては自分も何かしらのお咎めをくらうかもしれないと恐れ、そそくさと逃げるようにマルセルの後を追う。
そんな二人の脇をイェンが駆け足で横切っていく。
駆けつけたイェンは、廊下にぺたりと座り込んでいるツェツイを見つけ険しい顔をする。
「どうしたんだよおまえ、それに腕! 怪我してるじゃないか」
どうしたのかと聞かずとも、この状況をみれば何があったのか一目瞭然であった。
駆けつけたイェンに助け起こされたツェツイは、何でもないと首を振る。だが、身体の震えはおさまらなかった。
思わず、イェンの腕にぎゅっとしがみつく。
「何よ甘えちゃって、こういう時だけ子どもの振りをしてイェンさんの気をひこうなんて」
「子どもって、そういう小狡いところがあるからね」
「イェンさんもどうかしてる……わ」
先ほどの女たちが、側にいたノイとアルトの存在に気づき、はっとなって慌てて口を噤む。
相変わらず双子たちはにこにこ笑っているが、むしろ、その笑顔が怖い。
あなたたち、あっち行ってよ、という目で双子たちを睨みつけるが、相手が自分よりも階級が上だということを知っているためそれも言えずにいる。
自分たちがツェツイに何かするのではないかと思い、見張っているのだ。
「私行くわ」
ツェツイを潰しちゃおうか、と言い出した女が突然、この場からくるりと背を向ける。
「え? 行っちゃうの? これからおもしろくなりそうなのに」
「もうどうでもいいわよ。っていうか、私こんなことしてる場合じゃなかったし」
「なら、私も。だいいち、イェンさんに嫌われたくないしね」
「私も研究課題まとめなきゃいけなかったんだわ」
そう言って、女たちは去っていく。
イェンはこの場にいる見物人たちをざっと見る。
「誰がこいつをこんな目にあわせた! 出て来いよ!」
しかし、この場に居合わせた者たちは互いに目を見合わせ知っているくせにさあ、と惚けた顔をするだけであった。
「いいか、おまえらよく聞け!」
廊下の隅々までよく通る声に、辺りがしんと静まりかえる。
「こいつに何かしたら俺が許さねえ!」
そこでもれる失笑。その小馬鹿にしたような笑いのほとんどが、男たちのものであった。
「許さないって、無能な奴にそんなこと言われてもなあ」
「そうそう、おまえこそ落ちこぼれのくせに誰にものを言ってんだよ。まあ、年はおまえの方がだんぜん上だけどな」
年はね、と男は皮肉を口にのせ、嗤いながら繰り返す。
「いちいち棘のある言い方する奴だな。何だったらやるか?」
「はは、魔術で勝負か? 初級のおまえが僕にかなうわけないだろ? もっとも、やらないけどね」
「あたりまえだ。魔術なんか使うわけねえだろ」
男はぷっと吹き出した。
「いやいや、おまえの場合、使わないんじゃなくて、使えないんだろ?」
何言ってんだ、と他の者も腹を抱えて笑い出す。
「魔術じゃなく素手でやりあうんなら〝灯〟の掟に違反することはねえよな。まあ、多少のお咎めは食らうかもだが、俺は処罰を受けようが何されようが、どうでもいいからな」
「冗談じゃない。おまえはどうでもよくても、僕はそうじゃないんだよ! ここで問題でも起こしたら、こっちは最悪、階級を落とされかねない。おまえとは違うんだ」
「だな。何たって、俺は初級だからこれ以上落ちようもねえしな」
イェンはぱきぱきと指の関節を鳴らし不敵に笑って足を踏み出す。
男は顔を青ざめ後ずさる。
「お師匠様、けんかはだめです! 絶対にだめです!」
「安心しろ。一撃で潰してやる」
「お師匠様っ!」
「な、な、何なんだよ! 何で僕が無能で落ちこぼれの奴に気後れしなきゃならないんだ。そもそも、僕は関係ないし……っていうか!」
男は辺りをきょろきょろと見渡した。
「マルセルの奴いつの間にかいないじゃないか! くそ! つき合ってられるか。毎日暇を持てあましてるおまえと違って、僕は忙しいんだよ!」
「だったら、さっさと行っちまえ」
「言われなくてもそうするよ!」
男は逃げるようにこの場から立ち去る。
「おまえらもいつまで見てんだ! とっとと散れ!」
怒鳴りつけるイェンの凄まじい形相に、その場にいた者はそれ以上何も言い返せず、そそくさと散る。
ようやく、人の群れが引いたところで、イェンはツェツイをかえりみる。
10
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
GREATEST BOONS+
丹斗大巴
児童書・童話
幼なじみの2人がグレイテストブーンズ(偉大なる恩恵)を生み出しつつ、異世界の7つの秘密を解き明かしながらほのぼの旅をする物語。
異世界に飛ばされて、小学生の年齢まで退行してしまった幼なじみの銀河と美怜。とつじょ不思議な力に目覚め、Greatest Boons(グレイテストブーンズ:偉大なる恩恵)をもたらす新しい生き物たちBoons(ブーンズ)を生みだし、規格外のインベントリ&ものづくりスキルを使いこなす! ユニークスキルのおかげでサバイバルもトラブルもなんのその! クリエイト系の2人が旅する、ほのぼの異世界珍道中。
便利な「しおり」機能、「お気に入り登録」して頂くと、最新更新のお知らせが届いて便利です!
少年騎士
克全
児童書・童話
「第1回きずな児童書大賞参加作」ポーウィス王国という辺境の小国には、12歳になるとダンジョンか魔境で一定の強さになるまで自分を鍛えなければいけないと言う全国民に対する法律があった。周囲の小国群の中で生き残るため、小国を狙う大国から自国を守るために作られた法律、義務だった。領地持ち騎士家の嫡男ハリー・グリフィスも、その義務に従い1人王都にあるダンジョンに向かって村をでた。だが、両親祖父母の計らいで平民の幼馴染2人も一緒に12歳の義務に同行する事になった。将来救国の英雄となるハリーの物語が始まった。
化け猫ミッケと黒い天使
ひろみ透夏
児童書・童話
運命の人と出会える逢生橋――。
そんな言い伝えのある橋の上で、化け猫《ミッケ》が出会ったのは、幽霊やお化けが見える小学五年生の少女《黒崎美玲》。
彼女の家に居候したミッケは、やがて美玲の親友《七海萌》や、内気な級友《蜂谷優斗》、怪奇クラブ部長《綾小路薫》らに巻き込まれて、様々な怪奇現象を体験する。
次々と怪奇現象を解決する《美玲》。しかし《七海萌》の暴走により、取り返しのつかない深刻な事態に……。
そこに現れたのは、妖しい能力を持った青年《四聖進》。彼に出会った事で、物語は急展開していく。
見習い錬金術士ミミリの冒険の記録〜討伐も採集もお任せください!ご依頼達成の報酬は、情報でお願いできますか?〜
うさみち
児童書・童話
【見習い錬金術士とうさぎのぬいぐるみたちが描く、スパイス混じりのゆるふわ冒険!情報収集のために、お仕事のご依頼も承ります!】
「……襲われてる! 助けなきゃ!」
錬成アイテムの採集作業中に訪れた、モンスターに襲われている少年との突然の出会い。
人里離れた山陵の中で、慎ましやかに暮らしていた見習い錬金術士ミミリと彼女の家族、機械人形(オートマタ)とうさぎのぬいぐるみ。彼女たちの運命は、少年との出会いで大きく動き出す。
「俺は、ある人たちから頼まれて預かり物を渡すためにここに来たんだ」
少年から渡された物は、いくつかの錬成アイテムと一枚の手紙。
「……この手紙、私宛てなの?」
少年との出会いをキッカケに、ミミリはある人、あるアイテムを探すために冒険を始めることに。
――冒険の舞台は、まだ見ぬ世界へ。
新たな地で、右も左もわからないミミリたちの人探し。その方法は……。
「討伐、採集何でもします!ご依頼達成の報酬は、情報でお願いできますか?」
見習い錬金術士ミミリの冒険の記録は、今、ここから綴られ始める。
《この小説の見どころ》
①可愛いらしい登場人物
見習い錬金術士のゆるふわ少女×しっかり者だけど寂しがり屋の凄腕美少女剣士の機械人形(オートマタ)×ツンデレ魔法使いのうさぎのぬいぐるみ×コシヌカシの少年⁉︎
②ほのぼのほんわか世界観
可愛いらしいに囲まれ、ゆったり流れる物語。読了後、「ほわっとした気持ち」になってもらいたいをコンセプトに。
③時々スパイスきいてます!
ゆるふわの中に時折現れるスパイシーな展開。そして時々ミステリー。
④魅力ある錬成アイテム
錬金術士の醍醐味!それは錬成アイテムにあり。魅力あるアイテムを活用して冒険していきます。
◾️第3章完結!現在第4章執筆中です。
◾️この小説は小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
◾️作者以外による小説の無断転載を禁止しています。
◾️挿絵はなんでも書いちゃうヨギリ酔客様からご寄贈いただいたものです。
イケメン男子とドキドキ同居!? ~ぽっちゃりさんの学園リデビュー計画~
友野紅子
児童書・童話
ぽっちゃりヒロインがイケメン男子と同居しながらダイエットして綺麗になって、学園リデビューと恋、さらには将来の夢までゲットする成長の物語。
全編通し、基本的にドタバタのラブコメディ。時々、シリアス。
大人で子供な師匠のことを、つい甘やかす僕がいる。
takemot
児童書・童話
薬草を採りに入った森で、魔獣に襲われた僕。そんな僕を助けてくれたのは、一人の女性。胸のあたりまである長い白銀色の髪。ルビーのように綺麗な赤い瞳。身にまとうのは、真っ黒なローブ。彼女は、僕にいきなりこう尋ねました。
「シチュー作れる?」
…………へ?
彼女の正体は、『森の魔女』。
誰もが崇拝したくなるような魔女。とんでもない力を持っている魔女。魔獣がわんさか生息する森を牛耳っている魔女。
そんな噂を聞いて、目を輝かせていた時代が僕にもありました。
どういうわけか、僕は彼女の弟子になったのですが……。
「うう。早くして。お腹がすいて死にそうなんだよ」
「あ、さっきよりミルク多めで!」
「今日はダラダラするって決めてたから!」
はあ……。師匠、もっとしっかりしてくださいよ。
子供っぽい師匠。そんな師匠に、今日も僕は振り回されっぱなし。
でも時折、大人っぽい師匠がそこにいて……。
師匠と弟子がおりなす不思議な物語。師匠が子供っぽい理由とは。そして、大人っぽい師匠の壮絶な過去とは。
表紙のイラストは大崎あむさん(https://twitter.com/oosakiamu)からいただきました。
こちら第二編集部!
月芝
児童書・童話
かつては全国でも有数の生徒数を誇ったマンモス小学校も、
いまや少子化の波に押されて、かつての勢いはない。
生徒数も全盛期の三分の一にまで減ってしまった。
そんな小学校には、ふたつの校内新聞がある。
第一編集部が発行している「パンダ通信」
第二編集部が発行している「エリマキトカゲ通信」
片やカジュアルでおしゃれで今時のトレンドにも敏感にて、
主に女生徒たちから絶大な支持をえている。
片や手堅い紙面造りが仇となり、保護者らと一部のマニアには
熱烈に支持されているものの、もはや風前の灯……。
編集部の規模、人員、発行部数も人気も雲泥の差にて、このままでは廃刊もありうる。
この危機的状況を打破すべく、第二編集部は起死回生の企画を立ち上げた。
それは――
廃刊の危機を回避すべく、立ち上がった弱小第二編集部の面々。
これは企画を押しつけ……げふんげふん、もといまかされた女子部員たちが、
取材絡みでちょっと不思議なことを体験する物語である。
「羊のシープお医者さんの寝ない子どこかな?」
時空 まほろ
児童書・童話
羊のシープお医者さんは、寝ない子専門のお医者さん。
今日も、寝ない子を探して夜の世界をあっちへこっちへと大忙し。
さあ、今日の寝ない子のんちゃんは、シープお医者んの治療でもなかなか寝れません。
そんなシープお医者さん、のんちゃんを緊急助手として、夜の世界を一緒にあっちへこっちへと行きます。
のんちゃんは寝れるのかな?
シープお医者さんの魔法の呪文とは?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる