今更何の御用でしょう？ ウザいので止めて下さいませんか？

本編

１

「あの、私　スワンの事が好き‼」

私は勇気を振り絞って告白した

「は？　馬鹿じゃないの？　ハァ～、シアは権力に興味が無いって思っていたのに残念だよ」

この一言で私の初恋が散った
そして初恋の人は軽蔑の目で私を見ていた

「え？そんなつもりじゃ、、、」
「帰って、」

え？

「帰れって言っているの、聞こえないの？　お前の顔なんて見たくないんだよ。　今すぐに帰れ、ホレスト侯爵令嬢。」


私は目の前が真っ暗になった




＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

「は⁉、な、何だ、夢か、　久し振りに見た、私が王子に振られる夢。」



遅れてすみません、私はシルビア・ホレストと申します。
ホレスト侯爵令嬢でダストラス王国の第三王子のスワライト王子の幼馴染です。

そして３年前の12歳の時に勇気を振り絞って王子に告白してこっ酷く振られました。
せめて、最低でも「そんな目で見た事無い」って言われた方がまだ楽でした。

はっきり仲が良いと思っていました、だって５歳の時に愛称を呼ぶ事を許してもらいましたもの。８歳の時には軽口を叩けるくらい仲良くなっていましたのに、そこまで拒絶されると思わなかった。
はっきり言って一目惚れでした、４歳のとき始めて連れてきてもらった時からずっと。
それなのにあんな振り方、本当に酷い！

その日以来王城に行っていません。そもそもホレスト領から出ていません。国王様からのお誘いは全て仲の良いお父様が蹴ってくれますし、領から出ても何もやる事ありませんしね。
領に篭っている間、マナーは勿論完璧に覚えましたし、時間が余って剣などの色々な武器を取り扱って極めてみたり、本を手当り次第読み漁り、学園に入ってする勉強も魔法も魔法文字もこのホレスト領の成り立ちもこの国の歴史も完璧に覚えてみたり、色々しましたね。
辛い事を思い出さない様に。


そしてあっという間に学園まであと１ヶ月になってしまいました。等々領から出なければならなくなってしまいました。

学園は貴族、もしくは魔力持ちの平民は必ず15歳から3年間入学しなければなりません。

はっきり言って本当に行きたくありません。だってあの王子が居ますもの。風の噂では公爵令嬢と政略的婚約したとか。　

はぁ～、もう嫌です。この風の噂を聞いた時に何故か心が苦しかったのです。　何故でしょうか？解りません。


もう、あの恋は終わりました。　だから、もう大丈夫です。


あんなクソ王子の事なんて忘れて前向きに生きましょう！

そういえば入試は満点でしたね、あんな簡単な内容も間違えるとかありえませんね。


満点なのでいちゃもんが来そうで怖いですけど、まぁ、頑張りましょう！