ふたりの灯台ラブストーリー

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第二話 灯台でうっかり死にかかったら助けてもらった話

§10 - 午後四時半

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 命の恩人でイケメンのお兄さんに勃起してるのがバレた。

(終わった……これで完全に人生詰んだ……)

 絶望的な状況で何も考えられないまま、おれは身体を硬直させていた。ところが、しばらくするとお兄さんの手が動き始めた。それも、おれのちんこを撫でるように。しかも、なんか丁寧で優しくて、なんていうか、エロい感じ?

(うわあ……っ……)

 どうしよう。きもちいい。すごくいい。腹の奥がムズムズする。腰が勝手に動いてしまう。身体中が熱くて、色々なところがザワザワして落ち着かなくて、変な声が出そうになって。

「……うぅ……あっ……」

 とうとう出てしまった。これは本当におれの声なのか? どうしよう。どうしよう。頭の中が真っ白になって、すごくいい以外の感情が飛んでっちゃって、何も考えられなくなって……。その時、お兄さんの声がした。

「えっと、その……辛いだろ?」
「……あ、は、はい……」

 思わず顔を上げてしまった。あ、お兄さんも顔が赤くなって、なんていうか、その、色っぽいというか、エロい顔してる? そっ、それに、いい匂いがする。なんか、安心できる匂い。興奮するけど落ち着くような、ドキドキしてゾクゾクするような、キスしたくなるような匂い。

「あ、あのさ、ちょっと……しんどいだろうし……抜いていい?」

 ちょっとどもる所がかわいいな、って思った。そして、お兄さんの顔と声がものすごく好みだなって感じた。ああ、キスしたい。ダメかな。

「い、嫌なら……止めるけど」

 ちょっと困った表情もかっこいいなって思った。それに、おれみたいな年下にも丁寧に話しかけてくれるなんて、優しい人だな……なんだろうこれ。初めて感じる気持ち。ドキドキする。キスしたくなる。というかむちゃくちゃキスしたい。いっぱいキスしたい。しがみつきたい。おれのちんこもっと触ってほしい。直に触ってしごいて欲しい。ちょっと待て、おれは今なにを考えているんだ?!

「嫌じゃないです」

 気付いたら口走っていた。あれ? おれ、このお兄さんのこと、好きになっちゃったのかな? 一目惚れ??
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