カラダだけが目当てなの！？

夏休み編

３．

　泡まみれの小山田くんの手が、前に回ってきた。
　大きな手のひらが、ぼくのおっぱいをさわってくる。

　男って、基本おっぱい好きだよねえ。
　ぼくもオナニーするときは、ついいじっちゃうけど。
　
　乳輪をなぞられかたくなった乳首を指先でこりこりされると腰のあたりがじんじんしてくる。

　ふと、だれかに見られているような気がして顔をあげると、真っ赤な顔をした男が鏡の中にいた。

　黒い瞳はうるんでいて、口なんか半開きで、よだれまで垂らしちゃっている。

　なにこの馬鹿っぽいの……あ、ぼくだ！！
　毎回えっちのときはこんな顔さらしちゃってたの？　うっへえ！！

　小山田くんはといえば、頬は真っ赤だけれどもふつうだな。
　まあ、色気もへったくれもないぼくが相手だからね。ぼくだけが感じちゃてて、はずかしいったらない。

　小山田くんは長い腕を伸ばして、ボディソープを手にとった。
　今日の小山田くんは、ぼくの身体を洗うだけマンに徹するっぽい。

　背後にいる小山田くんに背中をあずけたら、びくりとされたので笑ってやった。
　べつにぼくからは手を出してないもんねえ。背もたれ代わりに寄りかかっただけだもんねえ。

　意趣返しのように、ちんぽを泡だらけにされた。
　にゅくにゅくこすられひゃんひゃん声をあげているうちに、スタンダップするぼくのちんぽ。

　顔を出した亀頭を泡だらけにされ、剥かれた皮の中までていねいに洗われた。

　ふああっ、ぞくぞくする――っ！！

　こらえ性のないぼくのちんぽは気が付いたら、目の前の壁にほとばしりを叩きつけていた。

　いや、もうちょいがんばれよ。
　だから、途中で寝オチするんだぞ？

　はふはふ息を吐いている間に、足の爪先までていねいに洗われて、シャワーで洗い流された。

　そしてぼくはバスタブの中に。
　小山田くんは洗い場に残って、自身を洗い出した。

　今日の小山田くんは、ほんとにぼくの身体を洗うだけマンだった。

　お湯がたっぷり張られた広いバスタブの中で、ぼくは心の中で思いっきり陳謝した。

　――泡々えっちとか期待して、サーセンしたあああ！！

　相手は小山田くんだぞ？

　ちんぽの穴を拡張しろ、なんて無茶ぶり言うわけなかろうが――！！　それはそれで萌えるけどな！！