カラダだけが目当てなの！？

夏休み編

２．

「そうだ。小山田くんてはじめて？」
「ん？　ああ、カノジョはいたけど、キスさえしたことはなかった」

　なん、だと……？

「ちょ、童貞喪失がぼくでいいの！？　今なら引き返せるよ？」

　小山田くんはむっとしたようだ。

「俺はカズがいい」
「いいの？」
「そう言ってる」

　胸のうちがじわ、とする。
　童貞をぼくに捧げてくれるなんて、友だちであるぼくを信用してくれている証拠だよね。

「挿れるよ」
「ああ」

　ぼくはごくりと息を飲み、トーテムポールの先っぽを、広げたぼくの尻孔へとあてがった。
　痛みはない。ただ、ものすごい圧迫感を感じて、思わず息を止めてしまう。

「く……ッ」

　ゆっくり腰を落とせば、ぼくの尻孔が限界いっぱいまで広がっていくのを感じる。

「ぁんんっ、は、ぐぅっ、ふんむうぅぅ……」
「くっ、う……カズ、大丈夫か？」
「だい、じょうぶ、ありがと」

　締め付けられて苦しいだろうに、小山田くんはどこまでもぼくを気遣ってくれる。
　ぼくはそのやさしさに応えたい。

「はぁっ、カズ……んッ」
「はーはー、ぅんうっ！　はーはー、んんんっ！」

　腰を小刻みに揺すりながら、少し入れては休みを何度も繰り返す。

　身体を支えている腕や、突き刺されまいと踏ん張る内股が、ぷるぷると震えてきた。

「はあっ……カズん中、すごいぎゅうぎゅうしてくる」
「苦しい？
「いや、気持ちイイ」
「よかったあ……」

　その言葉を聞けただけで満足だよ！！
　
　トーテムポールの頭が、ぼくのいちばん奥の深いところに当たった。

　これ以上、挿れるのは無理だ。
　あと数センチが挿入出来ずにぼくは悔しかった。

「ごめんね、小山田くん。最後まで挿れてあげられなくて」
「気にすんな。じゅうぶんだ」
「ああ、でも小山田くんの玉袋クッションに、座ってみたかったなあ」
「もうほんとそういうのやめろ……」

　下品でサーセン！！

「小山田くん、動ける？　ぼく、そろそろ支えるの限界」
「ああ」

　身体を支える腕がぷるぷるしている。
　小山田くんが上半身を起こすと、小山田くんのちんぽがぼくの内臓をぐっと押してくる。

「ふぎゅう！」
「あ、ワリィ！」

　対面座位は奥への圧迫感がすさまじくて変な声が出る。
　小山田くんもちょっとだけ眉を寄せた。

「横になったほうがいいか？」
「ん」