上 下
10 / 99
夏休み編

4.

しおりを挟む
「ん、ん、ん」

 ちんぽを扱いていたら、視線を感じた。
 顔をあげると小山田くんと視線が合う。うっ、と呻かれた。

 小山田くんは、なぜかいつもぼくを見ながらフィニッシュするんだよね。

 そろそろ限界なんだろう、小山田くんの手の動きが速くなった。
 
 小山田くんのスタンド状態は、まるでトーテムポール。
 その存在感には圧倒されるばかりだ。

「はあ、おっきぃ……」

 トーテムポールをじっと見つめながら、手を合わせて拝んだ。

 ――すこしでもあやかれますように!

「ぅうっ!!」

 目元を赤らめた小山田くんが、ぶるっと身体をふるわせた。

「えっ?」

 手元を見れば、小山田くんの出した精液が手からあふれている。

「今日は早いんだね?」
「……カズぅ」

 なんだか恨めしそうに見つめられた。

 ――えっ? ぼく、なんかした?



「今度はカズの番だぞ」
「ぁんっ!」

 身体を引き寄せられ、小山田くんのかたい太ももの上に、横座りにさせられた。
 ぼくが小山田くんに抜かれるときは、たいていこれが定位置だ。

 小山田くんのがっしりした身体にもたれかかると、小山田くんがぼくの皮かぶりのちんぽを扱き始めた。

「あ、あ、小山田くん」

 スタンダップすると、お外にこんにちはする亀頭を、くりくりと刺激される。
 ぼくは背中をそらせて、腰をびくびくと震わせた。

「はぁんっ、あっ、ああっ、んっ」
「今日はずいぶんと可愛い声を出すな」
「ん、気持ちイイからだよ」
「そうか」

 小山田くんが甘く微笑んだ。
 抜きっこをしているときの小山田くんは、いつもやさしげな表情だ。慈愛に満ちているというかなんというか。

 ぼくに甘えられるのが、嬉しいのかな?
「おにいちゃん」て呼んだら、もしかしたら感激して泣いちゃうかも知れない。

 小山田くんの大きな手のひらでこすられているうちに、射精感はやって来た。

「あっ、はっ! ぼく、イキそう!」
「イっていいぞ」

 小山田くんはそう言うと、ぼくのちんぽを強めに扱き始めた。

「気持ちイイか?」
「んっ! イイ! はあっ、ぁんっ、ぁんあアア――っ!」

 目の前がフラッシュした。

 どぴゅっ、ぴゅっ! 尿道口から放たれたぼくの精液が、小山田くんの手のひらを汚した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ヤンデレだらけの短編集

BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。 全8話。1日1話更新(20時)。 □ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡 □ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生 □アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫 □ラベンダー:希死念慮不良とおバカ □デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。 かなり昔に書いたもので、最近の作品と書き方やテーマが違うと思いますが、楽しんでいただければ嬉しいです。

アネモネ

ぱる@あいけん風ねこ
BL
夏休みが終わって、二学期が始まると同時に転校してきたイケメンは、転校初日に告白されていた。 ※続きは鋭意執筆中です。 ※気長にお待ちくださったら嬉しいです。

オメガなパパとぼくの話

キサラギムツキ
BL
タイトルのままオメガなパパと息子の日常話。

鬼ごっこ

ハタセ
BL
年下からのイジメにより精神が摩耗していく年上平凡受けと そんな平凡を歪んだ愛情で追いかける年下攻めのお話です。

オレに触らないでくれ

mahiro
BL
見た目は可愛くて綺麗なのに動作が男っぽい、宮永煌成(みやなが こうせい)という男に一目惚れした。 見た目に反して声は低いし、細い手足なのかと思いきや筋肉がしっかりとついていた。 宮永の側には幼なじみだという宗方大雅(むなかた たいが)という男が常におり、第三者が近寄りがたい雰囲気が漂っていた。 高校に入学して環境が変わってもそれは変わらなくて。 『漫画みたいな恋がしたい!』という執筆中の作品の登場人物目線のお話です。所々リンクするところが出てくると思います。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

十七歳の心模様

須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない… ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん 柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、 葵は初めての恋に溺れていた。 付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。 告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、 その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。 ※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。

処理中です...