カラダだけが目当てなの！？

夏休み編

３．

「本当にするの？」
「ひまつぶしだって言っただろ。最後までつきあえ」
「出来なかったらしないって言ってた」

　キィちゃんが、なにを言っているんだ？　という顔をした。

「じゅうぶん出来んだろ」

　まあ、たしかに。
　キィちゃんが指を差したオトナちんぽは、お腹にくっつきそうなほど立ち上がっている。

　でもさ、それをどうするの？
　女のコだったら、それを挿入する孔があるだろうけど、ぼくはあいにく男だしね。

「うわあっ、キイちゃんッ！？」

　いきなり足首をつかまれたぼくは、足をＭ字に開かされた。
　そこへキイちゃんがすかさず身体を割り込ませてきたので、足が閉じられない。

「おお、ケツ穴までぐしょぐしょじゃねえか。これなら、ローションは必要ねえかな？」
「やだ！　どこさわってんだよっ。セクハラ！」

　おしりをぐにぐにと揉まれて、反射的にキイちゃんの手をぴしゃりと叩く。
　
　キイちゃんが端整な顔に、邪悪な笑みを浮かべた。
　そういう顔が似合うのが、キィちゃんなのだ。

「カズは知らないのか？　男同士のセックス」
「抜きっこ、とか？」
「ハンッ！　ガキだな」

　キィちゃんが憎たらしい顔をしてせせら笑った。

　ぼくもちがうなとは思ったけどね。
　いっしょに抜きっこなら、学校の友だちともふつうにやることだしね。

「――ここだ」
「ふあっ！！？」

　キイちゃんがいきなり、ぼくの尻の孔を指でこすってきた。

「なななにすんの！？」

　ぼくはキィちゃんの身体の下で、じたばたと暴れまくった。
　けれどもぼくよりも体格のいいキィちゃんにとっては、子どもの抵抗のようなものだろう。

　かんたんに押さえ込まれ、尻孔をやんわりと指で押されたと思ったら、指を突き差された。

「ここを使うんだ、カズ」
「ひぐぅっ！？」

　指を円を描くようにぐるりと回され、ぼくの息がいっしゅん止まった。

「おまえにもマ●コがあるんだぜ？」

　ま、マ●コってうそでしょ……？

「あうっ、キイちゃ……ッ！！」

　キイちゃんがぼくのマ●コ（？）の中をぐちゃぐちゃにかき回した。

「っ……ッひ、ぎぃっ、ああぁっ」

　――イタイイタイイタイ！！！

　痛くて苦しくて、ぼくの目から涙をどっとあふれた。