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第三章 【学校入学準備編】
両親の反対
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僕が一般学校に行くと決意し、アレクが王宮に帰った後両親にそのことを伝えた。
父さんは「お前の決めたことなら止めないし、たしかに私も前に、学校へ行って学んだ方がいいとは言ったけれど……なんなら学校に行かないでずっとここにいるか? 家の中にいるならほかの貴族どもにも馬鹿にされることはないしな」と、少し……いや、かなり狂気めいた目を僕に向けてそういった。
……監禁されるのは御免です。
一方母さんは「嫌よ!! ノエルを学校に行かせるなんて! 私達の……私の可愛い子が離れちゃうなんて耐えられないわ!」と、両親揃って子離れができない様子だった。
こんなに溺愛……というか執着してたらそりゃ我儘に育ちますわ。普段はいい親なのに……。
それから兄さん達も加わって2時間という長い長い話し合いの末、ようやく一般学校へ行くことに許可が下りた。……ただし条件付きで。
その条件とは、監視役を一人つけること。そして長期休みには必ず帰って来ることだ。
……いや、これでもましになった方なんだよ。最初監視役を3人にして、週末の休みには必ず帰れって言われたから。
父さん達の提示した条件を飲み、僕お兄さん達は、僕の部屋に戻った。
「ありがと! 兄さん達のおかげでなんとか許可がおりたよ。でもあそこまで反対するとは思わなかった。数年前までは、僕は学校に行くんだって父さん達に聞かされてたのに……」
「ノエルが可愛くなりすぎたんだろ? 昔ならともかく、今のお前を家から出すと言うのは俺反対だしな」
「そうですね。ですが、ノエルに嫌われてまで止める意味はないです」
「あははっ……。でも、ありがと。本当に助かったよ」
僕は精一杯の感謝を込めて満面の笑みと言葉を送る。
「っ!?」
「……全く貴方って人はっ」
グレン兄さんが吐き捨てるようにそう言った。刹那、中に浮かぶような浮遊感に襲われたかと思うと、柔らかい物の上に落ちた。
「……え? なに?」
驚いて周囲の状況を確認する。
どうやら僕はベッドの上にいるらしい。
……そして目の前には、頬を赤らめ、熱を孕んだ目でこちらを見つめて来る兄二人……。
「ちょっ! 待って! なんで急にそんなっ……!?」
ゆっくりとこちらに近づいて来る二人を制止しようと、両手を広げ二人の目の前に出した。
しかし努力もむなしく、二人は僕の手首を片方ずつ掴み、思いっきり引き寄せられ、二人の腕と胸の中に閉じ込められた。
「言っておくが、これは全部ノエルのせいだからな?」
「無自覚、無防備……ノエルはまずそこを治すべきですね」
二人はそう言いながら僕の体のあちこちを触り始めた。
唇、耳、首筋……そして服の上から乳首や僕のソレを優しいタッチで弄ってくる。
僕は抵抗しようとしたが、二人の力に敵うわけもなく、されるがままの状態だった。
「さて、アレクに抱かれたお仕置きを始めるか」
父さんは「お前の決めたことなら止めないし、たしかに私も前に、学校へ行って学んだ方がいいとは言ったけれど……なんなら学校に行かないでずっとここにいるか? 家の中にいるならほかの貴族どもにも馬鹿にされることはないしな」と、少し……いや、かなり狂気めいた目を僕に向けてそういった。
……監禁されるのは御免です。
一方母さんは「嫌よ!! ノエルを学校に行かせるなんて! 私達の……私の可愛い子が離れちゃうなんて耐えられないわ!」と、両親揃って子離れができない様子だった。
こんなに溺愛……というか執着してたらそりゃ我儘に育ちますわ。普段はいい親なのに……。
それから兄さん達も加わって2時間という長い長い話し合いの末、ようやく一般学校へ行くことに許可が下りた。……ただし条件付きで。
その条件とは、監視役を一人つけること。そして長期休みには必ず帰って来ることだ。
……いや、これでもましになった方なんだよ。最初監視役を3人にして、週末の休みには必ず帰れって言われたから。
父さん達の提示した条件を飲み、僕お兄さん達は、僕の部屋に戻った。
「ありがと! 兄さん達のおかげでなんとか許可がおりたよ。でもあそこまで反対するとは思わなかった。数年前までは、僕は学校に行くんだって父さん達に聞かされてたのに……」
「ノエルが可愛くなりすぎたんだろ? 昔ならともかく、今のお前を家から出すと言うのは俺反対だしな」
「そうですね。ですが、ノエルに嫌われてまで止める意味はないです」
「あははっ……。でも、ありがと。本当に助かったよ」
僕は精一杯の感謝を込めて満面の笑みと言葉を送る。
「っ!?」
「……全く貴方って人はっ」
グレン兄さんが吐き捨てるようにそう言った。刹那、中に浮かぶような浮遊感に襲われたかと思うと、柔らかい物の上に落ちた。
「……え? なに?」
驚いて周囲の状況を確認する。
どうやら僕はベッドの上にいるらしい。
……そして目の前には、頬を赤らめ、熱を孕んだ目でこちらを見つめて来る兄二人……。
「ちょっ! 待って! なんで急にそんなっ……!?」
ゆっくりとこちらに近づいて来る二人を制止しようと、両手を広げ二人の目の前に出した。
しかし努力もむなしく、二人は僕の手首を片方ずつ掴み、思いっきり引き寄せられ、二人の腕と胸の中に閉じ込められた。
「言っておくが、これは全部ノエルのせいだからな?」
「無自覚、無防備……ノエルはまずそこを治すべきですね」
二人はそう言いながら僕の体のあちこちを触り始めた。
唇、耳、首筋……そして服の上から乳首や僕のソレを優しいタッチで弄ってくる。
僕は抵抗しようとしたが、二人の力に敵うわけもなく、されるがままの状態だった。
「さて、アレクに抱かれたお仕置きを始めるか」
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