恋の御伽噺を異世界で

冬咲 椿

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第四章 【学校入学編】

初めての友達!

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「あの、本当にごめんなさい。あったばかりの人に迷惑かけちゃって……」

恥ずかしそうに頬を染め俯いた。

「いいですよ。お陰で怒られずに済んだんですから。それに、友達を作るチャンスももらいましたよ?」

「友達……って、僕のこと?」

心底驚いたように目を見開きそう問い返してくる。

察するに、恥ずかしがりやな性格から友達があまりできなかった……ってところかな? 

「そうですよ。それにこの人も」

僕はそう言って横に寝てるレオナードに視線を向けた。顔色はまだ悪いものの、目はしっかりとこっちを見ている。

レオナードに笑顔を向けると、真っ青だった顔に少しだけ赤みが戻った気がしたのは気のせいかな?

「友達……うん! 友達になりたい! これからよろしくね!」

「はい! よろしくお願いします」

「もう友達なんだから敬語はいいよ。その方が話しやすいし」

「じゃあそうするね。えーっと……」

「あ、ごめんね。僕はアルネス。アルって呼んで!」

「わかった。僕はノエル。あたらめてよろしくね!」

僕とは握手を交わし、お互い初めての友達となった。学校に来てよかった、と思った瞬間だ。

どんなに泣きつかれても、反対されても、学校に行くことを選んでよかった……!

友達ができた嬉しさに浸っていると、レオナードが僕の服の裾を掴んで来た。

「おれ、を……忘れてんじゃ、ねぇ、ぞ……!」

息も絶え絶えに、必死に言葉を紡ぐレオナード。

「わすれてないよ。でもまずは元気にならないと。ね?」

もう敬語はいいか、と思ってタメ口で話す。

笑顔で言葉を返すとレオナードの血色がまた良くなった気がした。

話すと元気になるタイプなのかな?

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