13 / 16
緊張
しおりを挟む
「さぁ、入って」
「あ、あぁ……お邪魔します」
アンはリックを家に招き入れ、その後にリーンが続く。
家に入るといかにも高そうなアンティーク物が沢山飾られていた。
リックはそれらを壊さないように慎重に案内された椅子へと座る。
「ちょっと待っててね。今紅茶でも入れるわ……リーンも座って待っててね」
そうアンが言うとリーンは椅子へと座り、アンはキッチンへと向いヤカンに水を入れ火にかけるとしばらくしてお湯が湧き、用意していたティーポットに紅茶の葉を入れお湯を注ぎ入れる。
蓋をして蒸らす。
部屋の中が紅茶のいい匂いが充満する。
3分後、出来たらしくアンは紅茶をリックとリーンの前へと出す。
「はい、どうぞ」
「あぁ、ありがとう」
リックは出された紅茶を飲む。
「美味しい」
紅茶は母親が好んで飲んでいて、リックもたまに飲んでいた。
でも紅茶自体少し高価なものでたまにしか飲めないが、自分が飲んでいた紅茶より今飲んでいる紅茶の方が美味しいと感じていた。
気づいたら紅茶を飲みほしていた。
「美味しい紅茶をありがとう」
そうリックが言うと、アンはニコッと笑った。
その笑顔にリックは少しドキッとして顔を赤くした。
そういえば、自分と同じくらいの歳頃の女の子とは話したことあまりなく、アビィの時は気づかなかったがリックは今気づいた。
「どうかした?顔が赤いけど……大丈夫?」
「あ、あぁ……大丈夫だ」
「そう?ならいいけど」
リックは途端に緊張し始めて黙り込んでしまった。
いきなり黙り込んでしまったリックにアンはジッとリックを見ると見られてることに気づいたリックは更に顔を伏せる。
「そんなに緊張するな」
今まで黙っていたリーンが一言そう言いアンもリックもリーンを見る。
アンは少し驚いた顔で見ていた。
「驚いた、貴方が他人にそんなこと言うなんてね」
「悪いか」
「いいえ、そんな事ないわよ……嬉しいわ」
リックはリーンとアンを交互に見る。
それに気づいたアンはクスッとと少し笑った。
「ごめんなさい、リーンは他人には滅多に喋らないし、喋っても敵対心剥き出しだから……リックが初めてよ、あんな他人を気遣うような事を言ったの」
「そうなのか?」
「それほど貴方の心が綺麗って事ね」
アンは小さくそう言った。
リックはよく聞こえなかったようで首を傾げていた。
「ところで、リックはなんであの森にいたのか聞いてもいいかしら?」
「……」
「言いたくないならいいのよ?」
言っていいのか迷っていたらアンは優しくそう言ったがリックはなぜだかアンやリーンには言っていいと思えた。
むしろ言わないといけない気がして、どうして自分があの森にいたのか語り始めた。
「あ、あぁ……お邪魔します」
アンはリックを家に招き入れ、その後にリーンが続く。
家に入るといかにも高そうなアンティーク物が沢山飾られていた。
リックはそれらを壊さないように慎重に案内された椅子へと座る。
「ちょっと待っててね。今紅茶でも入れるわ……リーンも座って待っててね」
そうアンが言うとリーンは椅子へと座り、アンはキッチンへと向いヤカンに水を入れ火にかけるとしばらくしてお湯が湧き、用意していたティーポットに紅茶の葉を入れお湯を注ぎ入れる。
蓋をして蒸らす。
部屋の中が紅茶のいい匂いが充満する。
3分後、出来たらしくアンは紅茶をリックとリーンの前へと出す。
「はい、どうぞ」
「あぁ、ありがとう」
リックは出された紅茶を飲む。
「美味しい」
紅茶は母親が好んで飲んでいて、リックもたまに飲んでいた。
でも紅茶自体少し高価なものでたまにしか飲めないが、自分が飲んでいた紅茶より今飲んでいる紅茶の方が美味しいと感じていた。
気づいたら紅茶を飲みほしていた。
「美味しい紅茶をありがとう」
そうリックが言うと、アンはニコッと笑った。
その笑顔にリックは少しドキッとして顔を赤くした。
そういえば、自分と同じくらいの歳頃の女の子とは話したことあまりなく、アビィの時は気づかなかったがリックは今気づいた。
「どうかした?顔が赤いけど……大丈夫?」
「あ、あぁ……大丈夫だ」
「そう?ならいいけど」
リックは途端に緊張し始めて黙り込んでしまった。
いきなり黙り込んでしまったリックにアンはジッとリックを見ると見られてることに気づいたリックは更に顔を伏せる。
「そんなに緊張するな」
今まで黙っていたリーンが一言そう言いアンもリックもリーンを見る。
アンは少し驚いた顔で見ていた。
「驚いた、貴方が他人にそんなこと言うなんてね」
「悪いか」
「いいえ、そんな事ないわよ……嬉しいわ」
リックはリーンとアンを交互に見る。
それに気づいたアンはクスッとと少し笑った。
「ごめんなさい、リーンは他人には滅多に喋らないし、喋っても敵対心剥き出しだから……リックが初めてよ、あんな他人を気遣うような事を言ったの」
「そうなのか?」
「それほど貴方の心が綺麗って事ね」
アンは小さくそう言った。
リックはよく聞こえなかったようで首を傾げていた。
「ところで、リックはなんであの森にいたのか聞いてもいいかしら?」
「……」
「言いたくないならいいのよ?」
言っていいのか迷っていたらアンは優しくそう言ったがリックはなぜだかアンやリーンには言っていいと思えた。
むしろ言わないといけない気がして、どうして自分があの森にいたのか語り始めた。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
もう二度とあなたの妃にはならない
葉菜子
恋愛
8歳の時に出会った婚約者である第一王子に一目惚れしたミーア。それからミーアの中心は常に彼だった。
しかし、王子は学園で男爵令嬢を好きになり、相思相愛に。
男爵令嬢を正妃に置けないため、ミーアを正妃にし、男爵令嬢を側妃とした。
ミーアの元を王子が訪れることもなく、妃として仕事をこなすミーアの横で、王子と側妃は愛を育み、妊娠した。その側妃が襲われ、犯人はミーアだと疑われてしまい、自害する。
ふと目が覚めるとなんとミーアは8歳に戻っていた。
なぜか分からないけど、せっかくのチャンス。次は幸せになってやると意気込むミーアは気づく。
あれ……、彼女と立場が入れ替わってる!?
公爵令嬢が男爵令嬢になり、人生をやり直します。
ざまぁは無いとは言い切れないですが、無いと思って頂ければと思います。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる