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番外編① 《マロン編》
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オレの名前はマロン
オレは今、居酒屋で一人飲みをしている
普段はあまり酒を飲まないが、今日は少し気分が悪いから飲まなきゃやってられない
ソウとケンカしたからな。ケンカとも違うか。勝手にオレがソウに腹を立てているだけだからな
ソウの奴、何でも勝手に決めやがって
とうとう、居酒屋までトモキに譲るなんて言い出して、、
トモキが、神社を継ぐのは良い。だって、トモキはトミさんの孫で、正当な後継者だからな。それはオレも納得している。だけど、居酒屋は、オレとソウの二人三脚でずっと経営してきたじゃないか。それなのに、、ソウはトモキに甘過ぎる。オレだって、トミさんには感謝している。トミさんは、ソウの命の恩人だし、オレが、今、この世界で、ずっとソウのそばに居られるのも、トミさんのおかげだ。オレだって、トミさんには感謝しているし、トモキには幸せになってもらいたいとは思っている、、だけど、、ソウが、、トモキに優しくしているところをみていると、、ときどき、、イヤな記憶がよみがえる
ソウは、頭も良く、見た目も可愛かったし、皆に優しかった。だから、ソウは皆に慕われていたし、ソウに恋心を抱いている者もたくさんいた。いつか、ソウはオレを捨てて、他の人の元へ行くんじゃないかと、いつも思っていた。そして、オレは、ソウにオレだけを、見てて欲しかったから、東の神社の宮司になった時、ソウをハンリョとして迎え入れて、家に閉じ込めた。ソウは文句も言わずに、甲斐甲斐しくオレの身の周りの世話をしてくれた。だけど、次第にオレは罪悪感を感じるようになった。そして、その罪悪感を紛らわすために、オレは浮気をするようになった。浮気を何度も繰り返しても、ソウはオレを攻め立てるようなこともなかった。全然ヤキモチをやかないなんて、オレのことを愛してないんだなと、寂しい気持ちだった。そんな時、事件は起きた。たくさんいる浮気相手のなかのひとりがオレを殺そうとした。ソウはオレを庇って、オレの代わりに刺された。その時、トミさんがソウを助けてくれた。そして、オレは、トミさんに、メチャクチャ説教された
トモキの顔を見ていると、この事を時々、思い出してしまう。トモキの顔はトミさんにそっくりだ。まあ、孫なんだから、当たり前なんだろうけど、
「マロン迎えに来たよ」
ソウの声がする。幻聴か?
「マロン、随分と飲んだね」
「そんなに飲んでない」
「何言ってるの?結構酔ってるじゃない、帰るよ」
「帰る?どこへ?」
「どこへって、ボクたちの家に、決まってるでしょ」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「おはよう、目が覚めた?いつものお粥作ったから」
目が覚めると、ソウがいた。そう言えばオレはどうやって帰って来たんだ
「オレ、昨日どうやって帰って来た?」
「覚えてないの?」
「ソウが迎えに来たような気がする…」
「あんまり、飲み過ぎたらダメだよ。もう、若くないんだから」
「ゴメン」
「トモキにも、謝ってね。トモキ、マロンのことを心配して、マロンが帰って来るまで起きて待ってたんだから」
「わかった」
「お粥、食べれる?食べさせてあげようか?」
「ソウとトモキは朝ごはん食べたのか?」
「まだだよ」
「じゃあ、いつものように、三人で食べるよ、トモキにも、謝らなきゃないからな、それと、居酒屋の経営のことだけど」
「トモキに継がせるって話?」
「ソウが決めたことに、オレは従うよ」
そうだよ。オレはソウの忠実なシモベなんだから、ソウが決めたことには従う
、
オレは今、居酒屋で一人飲みをしている
普段はあまり酒を飲まないが、今日は少し気分が悪いから飲まなきゃやってられない
ソウとケンカしたからな。ケンカとも違うか。勝手にオレがソウに腹を立てているだけだからな
ソウの奴、何でも勝手に決めやがって
とうとう、居酒屋までトモキに譲るなんて言い出して、、
トモキが、神社を継ぐのは良い。だって、トモキはトミさんの孫で、正当な後継者だからな。それはオレも納得している。だけど、居酒屋は、オレとソウの二人三脚でずっと経営してきたじゃないか。それなのに、、ソウはトモキに甘過ぎる。オレだって、トミさんには感謝している。トミさんは、ソウの命の恩人だし、オレが、今、この世界で、ずっとソウのそばに居られるのも、トミさんのおかげだ。オレだって、トミさんには感謝しているし、トモキには幸せになってもらいたいとは思っている、、だけど、、ソウが、、トモキに優しくしているところをみていると、、ときどき、、イヤな記憶がよみがえる
ソウは、頭も良く、見た目も可愛かったし、皆に優しかった。だから、ソウは皆に慕われていたし、ソウに恋心を抱いている者もたくさんいた。いつか、ソウはオレを捨てて、他の人の元へ行くんじゃないかと、いつも思っていた。そして、オレは、ソウにオレだけを、見てて欲しかったから、東の神社の宮司になった時、ソウをハンリョとして迎え入れて、家に閉じ込めた。ソウは文句も言わずに、甲斐甲斐しくオレの身の周りの世話をしてくれた。だけど、次第にオレは罪悪感を感じるようになった。そして、その罪悪感を紛らわすために、オレは浮気をするようになった。浮気を何度も繰り返しても、ソウはオレを攻め立てるようなこともなかった。全然ヤキモチをやかないなんて、オレのことを愛してないんだなと、寂しい気持ちだった。そんな時、事件は起きた。たくさんいる浮気相手のなかのひとりがオレを殺そうとした。ソウはオレを庇って、オレの代わりに刺された。その時、トミさんがソウを助けてくれた。そして、オレは、トミさんに、メチャクチャ説教された
トモキの顔を見ていると、この事を時々、思い出してしまう。トモキの顔はトミさんにそっくりだ。まあ、孫なんだから、当たり前なんだろうけど、
「マロン迎えに来たよ」
ソウの声がする。幻聴か?
「マロン、随分と飲んだね」
「そんなに飲んでない」
「何言ってるの?結構酔ってるじゃない、帰るよ」
「帰る?どこへ?」
「どこへって、ボクたちの家に、決まってるでしょ」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「おはよう、目が覚めた?いつものお粥作ったから」
目が覚めると、ソウがいた。そう言えばオレはどうやって帰って来たんだ
「オレ、昨日どうやって帰って来た?」
「覚えてないの?」
「ソウが迎えに来たような気がする…」
「あんまり、飲み過ぎたらダメだよ。もう、若くないんだから」
「ゴメン」
「トモキにも、謝ってね。トモキ、マロンのことを心配して、マロンが帰って来るまで起きて待ってたんだから」
「わかった」
「お粥、食べれる?食べさせてあげようか?」
「ソウとトモキは朝ごはん食べたのか?」
「まだだよ」
「じゃあ、いつものように、三人で食べるよ、トモキにも、謝らなきゃないからな、それと、居酒屋の経営のことだけど」
「トモキに継がせるって話?」
「ソウが決めたことに、オレは従うよ」
そうだよ。オレはソウの忠実なシモベなんだから、ソウが決めたことには従う
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