ミツヒデ、寺を継ぐ

四話

三時　起床
四時　本堂の掃除
五時　読経
六時　朝食
そして、そのあとは、学校に行き、学校から帰ってきてからは、また、
十六時　本堂の掃除
十七時　読経
十八時　夕食

これが、ここ一ヶ月のおれの生活スタイルだ。
ノブナガは初め、厳しいことを云っていたが、朝、早いのが、辛いだけで、他は、そんな厳しいというわけではない。

「頑張ってるな」

オヤジが云う。多分、これは、おれに対しての言葉じゃない。きっと、隣にいる、ヒデヨシに云った言葉だ。いつだって、ヒデヨシが、おれの欲しいものを、持っていく。オヤジの愛、オフクロの愛、そして、ノブナガでさえも、、まあ、ノブナガに対しては、おれから距離を取るようにしていたからだったが、ノブナガも、明らかにおれを避けているだろうって云う時期が、一時いっときあって、そんな時でも、ヒデヨシには、フツーに接していた。いや、むしろ、親密な関係に見えていた。

「すべてのセフレとも、手を切ったみたいだしな、やはり、ミツヒデは、ノブナガの云うことは、素直に聞くんだな」

「はぁ？それ、どういう意味だよ」

「言葉通りの意味だ、気にするな」

言葉通りの意味って何だよ。

気にするなって云ったって、気になるだろうよ。