それぞれの異世界

近未来、どうしても近親相姦したい人はVRの世界で③

  

妹にVR内でのオフ会に登録した正は翌日にそのオフ会に参加した。
瑠奈には「兄ちゃんVRのオフ会行ってくるわ！」
としっかり伝えて行った。
瑠奈もそれに合わせてしっかりとVRの世界に入った。



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オフ会には100人位が参加していた。
立食パーティーのような雰囲気だ。
正はこの中からピンポイントで妹を捜すのはかなり大変な気がしていた。
それ以前に出会い系のオフ会だけあってみんながみんな社交的に話をしている。
VRの世界だ。現実世界でない為、新たな自分を作ろうと皆が前向きになっている。
正でさえすでに5.6人に声をかけられた。
声をかけた中に男性もいた。
同性愛者だろう。
その中に妹だと思える人はいなかった。


(何か瑠奈の特徴が出てればいいんだけど…)


正は様々な女性を観察した。
愛すべき妹だ。兄にしか分からない何かがあるはずと正は勝手に期待していた。
そんな中、可愛い女の子が１人声をかけてきた。
瑠奈と同じ歳位に見えた。
正は瑠奈が自分を見つけたのではと思った。


「あの、初めまして。私レイナって言います。お名前伺ってもよろしいですか？」


「あ、初めまして。僕はショウって言います。こういうオフ会って初めてで。レイナさんは慣れています？」


名前はレイナ。
瑠奈からレイナだから遠くはない。
だが、まだ妹にするには情報が少なすぎる。


「実は私も初めてなんですよー！皆さん慣れてるのかガンガンいきますよねー！」


初めてだ。
可能性は上がった。しかしまだまだ情報は足りない。


「レイナさんここは何で知りました？」


「私友達に聞いたんですよ。あんまり後腐れもないみたいだし。ちょっと遊んじゃえるかなぁ～って。」


なかなか軽い発言だ。
瑠奈の発言にしては軽いが、遊べるって言葉はサインかもしれない。
正はこの女の子の情報を更に引き出す。


「ショウさんは何で知ったんですか？」


「実は僕現実世界は冴えなくて、恥ずかしながら妹に勧められたんですよ。」

「えぇ～っ！いい妹さんじゃないですか！優しいっ～！」


これは全くの別人なのか、それとも瑠奈が自らを自賛しているのか。
正には全く分からなかった。
どれも裏があるように考えてしまう。


「レイナさんもし良かったらVR友になって頂けます？」


「もちろんいいですよー！ショウさんカッコイイし！」


こうして正はレイナとVR友になった。



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レイナと話を終え、正はまた瑠奈のキャラクターを捜す。
しばらくすると、


「すいませーん。お兄さん誰か捜してます？」


声をかけてきたのはメイド姿の女の子だった。
瑠奈はメイドの格好を正に見せて性的挑発をしてきたことがあった。
メイド姿が好きな為可能性は高い、しかも捜してます？と人捜しをしているかと聞いてきた。


「そうですね、ちょっと女の子捜してるんですけど。」

「みんな出会うために来てるんですよお兄さん。
代わりに私はどうです？」

正はメイド姿の女の子に圧倒された。
可能性は低くはない為、連絡先は交換した。

「私男の娘アイドルのハル＆ゆう君の大ファンなんですよ！あんな可愛い男の娘いないですよね！」

「え？男の娘アイドル？誰って？すいません、ちょっと誰か分からないです。」

「ウソ！？知らないんですか？VR界の超人気男の娘アイドルハル＆ゆう君ですよ！この子達ですよ！」

メイド姿の女の子は空中に液晶を出し、ハル＆ゆうと言う男の娘アイドルの画像を見せる。

「あぁ、確かに男の娘でこれは可愛いですね。お姉さんも似せてきてますね！」

「本当ですか！？ありがとうございます！」

正はいきなりVR界のアイドルの話をしてくるのは初心者である瑠奈ではないと思ったが、一応連絡先を聞いた為、分からないことを聞いたりするには役立つと思いそのままにして別れを告げた。