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第一章

第十八話ミリアの初恋

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 第十八話ミリアの初恋


 組み合わせごとの観光のストーリー
 シャルロッテ、ミリア編です

「んじゃ行こうぜミリア!」
 そう言ってシャルロッテは私の手を引いて走った
 昔の私はシャルロッテとこんなに幸せな時間を過ごせるなんて思わなかったな。
 あの頃の私はシャルロッテのことを見つめることしか出来なかった。
 シャルロッテに話しかける勇気すらなくて、いつも話しかけれない自分のことを嫌いになった。ただ会えるだけで満足……出来たらよかったんだけな。会えなくなるなんてその時は考えたくなくて……でも自分の気持ちを伝えたくて、そういうことをずっと悩んでたら気づいたら会えなくなってた。それからは寝る前毎日のようになんであの時言えなかったの!シャルロッテにはもう会えないのに……もう気持ちを伝えられなくてもいいから会いたいよって泣いた。会えなくなって五年目まではまだ会えるかもなんて思ってた。六年目からはもう二度会えないとさえ思えて、会えなかった好きな人に数年ぶりに会ったって人を見るとやっぱり羨ましいって思う自分が嫌になった。
 恋愛相談にばかり乗っていたから、恋愛経験が豊富って思われててみんなのそのイメージを壊さないようにしてたら自分の恋愛の相談を誰にも出来なくなってた。
 シャルロッテのことを諦めたくて別の誰かを好きになろうとしたけどやっぱり無理だった。
 そのあと冒険者課で何かに夢中になれば少しは気が紛れると思い冒険者になった。そして会えなくなって八年目冒険者課でシャルロッテにまた会えた時はこれは夢なんじゃないかって、その間は会えるだけで幸せかもって、でも会えたら会えたでやっぱり話したいと思ってしまったでも話せなくてまた自分を嫌いになった。
 そして九年目ルミエルとスミカがシャルロッテをパーティーに誘ってるのを見て今を逃したらまた会えなくなってしまうと思って勇気を出して、私もパーティーに参加出来ないか聞いて参加出来ることになった
 時は飛び跳ねたくなるほど嬉しかった。
 パーティー参加出来た時は少しだけ自分のことを好きになれた。
 もうこんな日は来ないと思ってた
 本当に生きてて良かった。
 やっぱり私のこの気持ちって重いのかな?
 今あの時、夢にまで見た物語みたいにシャルロッテに手を引かれ走っている。
 今からのシャルロッテとの初めての観光を全力で楽しまなきゃね
「なあミリアはどこか行きたい場所あるか?」
「私はあなたとならどこでも嬉しいですよ」
「そうか?なら……映画でも観に行くか!」
「……はい!」
 ふふっ、なんだか幸せすぎて自然と笑みがこぼれてしまいます
「どうしたミリア突然笑って、何か面白いことでもあったか?」
「いえ、なんでもありません」
「そうか、でもこういうのって世間ではデートって言うんだろ」
「でっデートって私たちまだ付き合ってませんよ」
「まだ?まあ俺は楽しいからどっちでもいいがな」
「そっそれは……その……シャルロッテは私と付き合うのは嫌じゃないって思っていいのですか?」
「嫌じゃないぞ。こんなに誰かと出かけたのはミリアが初めてだしな」
 こんなに幸せな時間がずっと続けばいいのに。幸せすぎて死んでしまいそう
 観ることになった映画はエクスペンダブルズとMEG ザ・モンスターのリバイバル上映です
 シャルロッテの好きなものを一つでも多く知りたいと思ってしまう私は欲張りですね
 そして映画を観終わり感想を言い合った。
 相手と好きを共有できるのって幸せです。
 やっぱり思ってしまう私はこんなに幸せで大丈夫なのだろうかと。
 私とシャルロッテはそのあと一緒にご飯を食べることになった。
「どこで食べるんだ?ミリア」
「それでは……ガストはどうですか?」
 初めてシャルロッテとご飯を食べた思い出の場所、あの時は四人だったけど今……は二人だから……大丈夫かな。もし嫌がられたら
「いいぞ!じゃあさっそく行くか」
 よかったです……けどなんだか私大胆すぎな気がします
 そして私たちはガストに着いた
 まず二人が注文したのはドリンクバーとデザート。デザートは食後に持ってきてもらうことにした。
 私が注文したものはチョコバナナサンデーとセレクトランチチーズINハンバーグ&エビフライとドリンクバーを注文した。
 シャルロッテが注文したものはベリベリーサンデーとガストブラックカレー本気盛りとセレクトランチオムライスビーフシチューソースとドリンクバーを注文した
 二人だったからいつも以上に美味しいかった。
 また二人で食べたいな
 私たちは付き合うことになったのかをシャルロッテに聞きたい……けどさすがにそれは……恥ずかしいです。
 そして集合場所に向かうことになったのですが私がわがままを言ってしまった
「あの、シャルロッテまだ二人きりでいたいです……その、だめですか?」
「それはさすがにダメだろ。集合時間には間に合わせないと」
「そうです……よね。やっぱり聞かなかったことに……」
「別に二人きりが嫌とは言ってないぞ。また別の日に二人で出かければいいだろ」
「……ありがとう……ございます!楽しみに待ってますね」
 そして集合時間に間に合うように私たちは集合場所に向かった
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