恋模様

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矢崎涼②

14:帰郷

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1月14日土曜日 午前9時

(結局昨日も体調が悪いということで陽子さん来なかったな)
置き掛けに天井を見ながら涼は考えていた。
一昨日の夜は、土曜日から帰郷するに当たり何かの理由をつけて陽子の写真を撮らせてもらおうと作戦を考えていた。
例えば、
【作戦1】
涼「店先の新刊コーナーに紹介のためのPOPを飾っていますけど、そこに店員の等身大のポスター作ってみませんか?」
陽子「まぁ、面白そうね!」
涼「個人情報までは何ですから、チーフのお勧め!、みたいな触れ込みで実際に陽子さんが呼んだ感想を多少入れてみてこちらです!みたく手を新刊コーナーに向けてみたらどうですかね?」
陽子「私なの?」
涼「まずはやはりこの書店の顔ということで陽子さんが望ましいかと・・・」
陽子「店長が良いんじゃない?」
涼「店長、本読みます?」
陽子「いえ・・・」
涼「ですよね!ここはちゃんと事実に乗っ取った触れ込みじゃないと、質問されて困っちゃいますよね。」
陽子「そうね。」
涼「ということで、何枚か写真撮ってみましょう!」
陽子「分かったわ。」
(ここできっとデジカメを持ってくるだろうから)
涼「うちのパソコンでもちょっと加工してみたいのでスマホでも撮っておきますね?」
陽子「えぇ、いいわよ。」
(そして、スマホにも何枚か写真を撮らせてもらえばOK!!)
とか・・・

【作戦2】
涼「最近お客さん少ないですから駅前辺りでビラとか配ってみませんか?」
陽子「ビラ?」
涼「えぇ。この書店の売りは割と新しめの本でも自由に読めてお得に購入できるレストコーナーだと思うんです。」
陽子「そうね。」
涼「だから、あえてそのレストコーナーをメインに紹介してみてはどうでしょう?」
陽子「そうね~・・・」
涼「見栄えよく店員の写真も所々に小さく入れてみて・・・」
陽子「うんうん・・・」
涼「メインの所は少し大きめで陽子さんの、いらっしゃいませ!っていう感じで。」
陽子「私?・・・そこは店長じゃあ・・・」
涼「店長じゃ見栄えよくないです!」
陽子「そ、そう?」
涼「当然です!!何なら、こんな綺麗な店員さんがいるんなら、って感じで来てくれるかもしれませんよ。・・・店長見て目当てで来る客なんていません!!」
陽子「そう・・・かな?」
涼「そうです!!とにかく、配るのは2人ぐらいで大丈夫ですから、僕と陽子さんで駅前辺りで配っちゃってもいいですし。」
陽子「そうね~・・・」
涼「新聞チラシなんかはお金がかかるだけでそんなに集客アップにつながる気はしないですから、手作りビラで十分だと思いますよ?」
陽子「・・・わかったわ、やってみましょう!」
涼「じゃあ、みんなの写真を撮るとして・・・まずは陽子さんの写真を撮っておきましょう!」
陽子「分かったわ。」
(ここできっとデジカメを持ってくるだろうから)
涼「うちのパソコンでもちょっと加工してみたいのでスマホでも撮っておきますね?」
陽子「えぇ、いいわよ。」
(そして、スマホにも何枚か写真を撮らせてもらえばOK!!)
とか・・・

残念ながらそれは叶わなかったため、涼の気分はかなり落ち込んでいた。
「とにかく、月曜日になればまた会えるんだから、その時でいいや!」
とつぶやきながら布団から出て、帰郷の準備を始めるのだった。
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