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本編
観覧車で間接キス?
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遊園地には一応入り口があり、中に入るには入園料が必要だった。
大人は八百円で小中高は五百円でそれ以下は二百円。
これを払ってしまえばあとは園内の乗物は乗り放題という破格のものだった。
そのため、主に子供連れの家族が多く、それも小学生未満が多かった。
ただ、乗物と言ってもそんな訳で小さな子供も安心な程度の物ばかりで、ジェットコースターは工事中の看板がかかってからもうニ年ぐらいにはなる。
観覧車も全長二十五mほどで、ゴンドラ回転の直径としては二十mほどだった。
一週回るのは、かなりゆっくりな設定になっているのでだいたい六、七分ぐらいだ。
ある程度遊び疲れた後やカップルなどには人気だが、今は時間も早いため待ち時間も少なくすんなり乗れた。
流石に最初から隣同士には座らず、自然と向かい合って座った。
「バッグありがとう。」
「あっ・・・・・・あぁ。」
太一はトートバッグを貴子に渡した。
中からごそごそと紙袋を出して中を確認してはしまいして、ようやく少し小さめの紙袋をニつ出した。
「おにぎりだけでいいわよね?」
「そうだな!」
太一はそう言いながらワクワクした様子で両手で両太ももをポンポン叩いた。
「そんな、子供みたいに・・・」
貴子はクスッと笑いながらその紙袋の一つを太一に差し出した。
太一は紙袋を受け取るとすぐに中を覗き込んだ。
「おぉ!!でかいおにぎりが入ってる!!」
そう叫びながら明らかにおにぎりだと言わんばかりの大き目の三角ホイルで包まれた塊を1つ取り出した。
「いただきま~す。」
太一はアルミホイルをぶっきらぼうにむしり取ってかぶりついた。
貴子もまた紙袋の中に手を入れようとしていた。
「おぉ!!鮭だよ!!鮭良いよな!!」
そう言いながらむしゃむしゃと食べてしまった。
「そんなに急がなくても・・・」
貴子がようやく一個目のおにぎりを出すと、太一は既にニ個目にかぶりついていた。
「おぉ、今度は昆布じゃん!!昆布もいいよな!!」
「あんた、何でもいいんじゃない?」
貴子もあむっと小さく食いついた。
「うん、おいしいおいしい!!」
「相変わらず、豪快に食べるのね。」
そう言って三口ほど食べて、貴子はバッグからペットボトルを一つ取り出した。
「あれ?」
「ん、どうした?」
貴子は左手でまだ半分も食べ終わらないおにぎりを持ちながら、右手で更にトートバッグの中をごそごそしている。
「ペットボトル、もう一本あるはずなんだけど・・・・・」
「そう・・・・・」
太一はあまり気にすることもなく、三個目のおにぎりにかぶりついた。
「おぉ~!!最後は、梅ときたよ~!!・・・・・このすっぱさが良いよな~!!!」
そう言いながら梅も丸ごと口に入れてモゴモゴとしながら種だけを紙袋にペッと戻した。
相変わらずの食べっぷりである。
「ごめん・・・・・飲み物一本しかない・・・・・」
貴子がちょっと済まなそうに言うと、
「いいよ、気にするなって!」
「そお?」
貴子はそれが、俺はいらないよ、という意味だろうと思いふたを開けて二口飲んだ。
そして、ふたを閉めようと思ったら、太一がすかさずそのペットボトルを掴んで・・・・・ガブガブと飲んだ。
「えっ?・・・・・・・・・・あんた、それ、か・・・・・・・・かんせつ・・・・・・・・・・・・・」
そして更に貴子にそのペットボトルを渡した。
「あ~ご馳走様~!!!・・・・・まだ食べ物あるの?」
「あ・・・・・え、えぇ・・・・・・・・・・・まだ・・・・食べる?」
「いや、とりあえずはいっかな!」
「そ・・・そお?」
「まぁ、ゆっくり食べなよ!」
「う・・・・・うん。」
貴子は渡されたペットボトルを5秒ほど見つめて、一口飲むとまたあむあむとおにぎりを食べ始めた。
(あらあら~、う・れ・し・そ・う!)
それで丁度一週目が終わるぐらいで、係のお姉さんがゴンドラを掴んで入り口を開けてくれたので太一はすかさず、
「ありがとうございます!でも、僕ら五週ぐらいしますので、その時はお願いします!」
と言い手を降った。
お姉さんは、
「そう。降りる時は合図してね。」
と笑顔で言い、入り口を閉めてくれた。
貴子はもぐもぐと食べながら軽く会釈をした。
大人は八百円で小中高は五百円でそれ以下は二百円。
これを払ってしまえばあとは園内の乗物は乗り放題という破格のものだった。
そのため、主に子供連れの家族が多く、それも小学生未満が多かった。
ただ、乗物と言ってもそんな訳で小さな子供も安心な程度の物ばかりで、ジェットコースターは工事中の看板がかかってからもうニ年ぐらいにはなる。
観覧車も全長二十五mほどで、ゴンドラ回転の直径としては二十mほどだった。
一週回るのは、かなりゆっくりな設定になっているのでだいたい六、七分ぐらいだ。
ある程度遊び疲れた後やカップルなどには人気だが、今は時間も早いため待ち時間も少なくすんなり乗れた。
流石に最初から隣同士には座らず、自然と向かい合って座った。
「バッグありがとう。」
「あっ・・・・・・あぁ。」
太一はトートバッグを貴子に渡した。
中からごそごそと紙袋を出して中を確認してはしまいして、ようやく少し小さめの紙袋をニつ出した。
「おにぎりだけでいいわよね?」
「そうだな!」
太一はそう言いながらワクワクした様子で両手で両太ももをポンポン叩いた。
「そんな、子供みたいに・・・」
貴子はクスッと笑いながらその紙袋の一つを太一に差し出した。
太一は紙袋を受け取るとすぐに中を覗き込んだ。
「おぉ!!でかいおにぎりが入ってる!!」
そう叫びながら明らかにおにぎりだと言わんばかりの大き目の三角ホイルで包まれた塊を1つ取り出した。
「いただきま~す。」
太一はアルミホイルをぶっきらぼうにむしり取ってかぶりついた。
貴子もまた紙袋の中に手を入れようとしていた。
「おぉ!!鮭だよ!!鮭良いよな!!」
そう言いながらむしゃむしゃと食べてしまった。
「そんなに急がなくても・・・」
貴子がようやく一個目のおにぎりを出すと、太一は既にニ個目にかぶりついていた。
「おぉ、今度は昆布じゃん!!昆布もいいよな!!」
「あんた、何でもいいんじゃない?」
貴子もあむっと小さく食いついた。
「うん、おいしいおいしい!!」
「相変わらず、豪快に食べるのね。」
そう言って三口ほど食べて、貴子はバッグからペットボトルを一つ取り出した。
「あれ?」
「ん、どうした?」
貴子は左手でまだ半分も食べ終わらないおにぎりを持ちながら、右手で更にトートバッグの中をごそごそしている。
「ペットボトル、もう一本あるはずなんだけど・・・・・」
「そう・・・・・」
太一はあまり気にすることもなく、三個目のおにぎりにかぶりついた。
「おぉ~!!最後は、梅ときたよ~!!・・・・・このすっぱさが良いよな~!!!」
そう言いながら梅も丸ごと口に入れてモゴモゴとしながら種だけを紙袋にペッと戻した。
相変わらずの食べっぷりである。
「ごめん・・・・・飲み物一本しかない・・・・・」
貴子がちょっと済まなそうに言うと、
「いいよ、気にするなって!」
「そお?」
貴子はそれが、俺はいらないよ、という意味だろうと思いふたを開けて二口飲んだ。
そして、ふたを閉めようと思ったら、太一がすかさずそのペットボトルを掴んで・・・・・ガブガブと飲んだ。
「えっ?・・・・・・・・・・あんた、それ、か・・・・・・・・かんせつ・・・・・・・・・・・・・」
そして更に貴子にそのペットボトルを渡した。
「あ~ご馳走様~!!!・・・・・まだ食べ物あるの?」
「あ・・・・・え、えぇ・・・・・・・・・・・まだ・・・・食べる?」
「いや、とりあえずはいっかな!」
「そ・・・そお?」
「まぁ、ゆっくり食べなよ!」
「う・・・・・うん。」
貴子は渡されたペットボトルを5秒ほど見つめて、一口飲むとまたあむあむとおにぎりを食べ始めた。
(あらあら~、う・れ・し・そ・う!)
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「ありがとうございます!でも、僕ら五週ぐらいしますので、その時はお願いします!」
と言い手を降った。
お姉さんは、
「そう。降りる時は合図してね。」
と笑顔で言い、入り口を閉めてくれた。
貴子はもぐもぐと食べながら軽く会釈をした。
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