年上の許嫁女教師は大胆な帰国子女

naomikoryo

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ショッピングモールへ

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亨は美咲特製の「タバスコライス」を食べた。
その料理は見た目も鮮やかで、香辛料の香りが食欲をそそる。
かなりタバスコが効いていて刺激的な味だったが、亨はその味わいに素直においしいと感じた。
口の中に広がる辛さが、彼の食欲をさらに掻き立てていく。

食べている間、美咲はアメリカでの様子を面白おかしく話していた。
彼女の話には、カフェでの出来事や友達との楽しいエピソードが次々と繰り出され、僕はその話に引き込まれていった。
しかし、話の中には男の名前が出てくることはほとんどなかった。
その点に少し疑問を感じつつも、美咲の話を楽しむことにした。

「向こうでボーイフレンドとかいなかったの？」
という母親の質問に、美咲は笑い飛ばして
「そんなものいるわけないじゃないですか～」
と返す。
その様子を見て、心の中でほっとした気持ちを抱く。
「ふ～ん、そうなんだ。」
と少し安心している自分に気づいた。

食事が終わり、午後の予定について美咲が言った。
「食器やら買いに行きたいから付き合ってね。」
と微笑む彼女に、僕は
「あ～、いいよ。」
と軽く返事をする。
彼女の笑顔がまぶしく、なんだか照れくさくなってしまった。

「車で行く？」
と美咲が聞いてくる。
僕はすぐ駅前にショッピングモールがあることを思い出し、
「駅前にショッピングモールがあるから、そこに行こう。」
と答えた。

支度のために一旦部屋に戻った美咲を見送ると、母親が不思議なことを言い出した。
「美咲ちゃんはあんたとの約束を信じて戻ってきたんだから、しっかりしなさいよ！」
その言葉に、僕は思わず目を丸くした。

「約束？」
と反応する。
「そうよ。
何のことかはわからないけど、あんたは昔の約束を覚えてるの？」
母親は微笑みながら言うが、僕はしっかりとは思い出せなかった。
此間から気にはなっていたものの、心が慌ただしい日が続き、落ち着いて物事を考えられないでいた。
それと同時に、美咲との約束が何か特別なものであるとしても、どうして彼女がそれを今も信じているのか、不思議な気持ちが湧いてきた。

「なんでそんなことを知ってるの？」
と亨が訊ねると、母親は
「女の子はそういうことを気にするものよ。
特に美咲ちゃんのような子はね。」
と言う。
亨は少し動揺しながらも、母親の言葉を受け止める。
「あの子は、外見はかなり大人っぽくなったけど、中身は夢見る少女って感じね。」
「夢見る少女ね～。」
と言いながら、ついさっきの美咲とのやり取りを思い出す。

そうこうして、美咲が戻ってきたので、僕も部屋に戻って着替えをする。
「準備できた？」
と勢いよく部屋に入ってくる美咲に、
「いきなり入ってくるなよ～。」
と慌ててズボンを履こうとしてベッドに倒れこんだ。
美咲はニヤニヤしながら、
「何を今更。」
と妖艶に笑う。
そして、美咲は元気よく、
「じゃあ、行こう！」
と言った。

僕は美咲と一緒にショッピングモールへ向かう道すがら、彼女との約束について思いを巡らせながら、少し心が躍るのを感じていた。

美咲との関係がどう発展していくのか、その期待と不安が心の中で交錯しながら、彼は歩を進めていった。

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