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第二章 ネコは増殖する

12話 モフモフ大運動会と茶番

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「トライアン王子を総督府まで護送し、ラーガスト革命軍に引き渡してくるように」

 時刻は、午後三時を回ったところ。
 ちょうど私がお茶を淹れにきている時間に、侍従長を伴い軍の会議室を訪れた国王様は、腰痛持ちの気のいいおじさんではなく、ベルンハルト王国君主としてそう告げた。
 敗戦とともに王政が崩壊したラーガスト王国では、王族を断罪したラーガスト革命軍なる者達が民衆の代表となっている。
 トラちゃんを彼らに引き渡すなんて話は、私にとっては寝耳に水。戦後処理の先頭に立っているミケでさえも把握していなかったことのようだ。
 私達がトラちゃんと三人で昼食を食べてから、三日が経っていた。
 いつもはミケが座っている椅子に国王様が腰を下ろし、侍従長がその脇に控える。
 ミケもミットー公爵もその他の将官達も、もちろん私も立ったまま話を聞いていた。
 ネコと子ネコ達、そしてミットー公爵預かりとなったベンガルっぽい見た目の末っ子チートは長テーブルの上で好き勝手寛いでいたが、国王様は彼らには構わず、ミケに視線を定めて続ける。

「ラーガスト革命軍の指揮官は、トライアン王子の母方の伯父らしい。王族がことごとく処刑される中、トライアン王子の母親が見逃されたのもそのおかげだな」
「では、革命軍に引き渡したとしても、トライアンの安全は保証されるということですね?」
「いかにも。革命軍は彼を、象徴的国王として祭り上げる算段らしい」
「不遇の末王子がたった一人生き残り、ついには国王になりますか……」

 長年の悪政により国民の心が離れ始めていた上、ベルンハルト王国に対して一方的な戦争をしかけたこと、そしてそれに敗北したことで、ラーガスト王家の権威は完全に失墜する。
 中央政権からの搾取に苦しめられていた地方領主を中心として革命軍が結成されれば、ベルンハルト王国は密かにこれを支援し、結果ラーガスト王国の崩壊は内部からも始まった。

「最終決戦を前にして、王族は国民を見捨てて第三国へ逃れようとしたらしいな」
「ええ、最年少のトライアンを一人敵陣に送っておきながら。まったく……薄情にもほどがありますね」

 国王様とミケが苦虫を噛み潰したような顔をしてそう言い交わす。
 結局、逃亡を図った王族はことごとく革命軍に捕らえられ、断頭台に送られたらしい。

「最後に散ったのは、誰だったか?」
「マルカリヤン・ラーガスト王太子です。当時、父王から軍の全権を任されていました。トライアンにとっては、腹違いの長兄に当たります」

 ミケの答えに頷いた国王様は、長テーブルに両肘を突いて話を続ける。

「ラーガストは元々敬虔なお国柄でな。王家は神の子孫であるとされ、国王に至っては生き神として崇められていた。戦争が終わって生活が落ち着き始めたために、彼らは再び信仰を求めるようになったのだろう」
「革命軍は、その信仰心を復興の原動力にしようと考えているのですね。王家の血を引く唯一の生き残りであるトライアンを利用して」

 ミケは、ヤングケアラーだったトラちゃんを捕虜としてベルンハルトに置くことで療養させようと考えていたが、どうやらそうも言っていられない状況のようだ。
 ミットー公爵をはじめとする将官達はもちろんミケも、トラちゃんをラーガスト革命軍に引き渡すという決定に異議を唱えようとはしなかった。
 ところがこの後、国王様がさらに続けた言葉で、ミケはたちまち剣呑な気配を纏う。

「なお、癒やし要員として、タマコ殿にもネコ達とともに総督府まで同行してもらう」
「──お言葉ですが」

 ミケは、私を背に隠すようにして、国王様の方に身を乗り出した。

「ラーガスト国内はいまだ混乱が収まってはおらず、危険です。民間人を同行させるわけには参りません」
「お前はタマコ殿を──王子の隣に部屋を与えられその庇護を受ける人間を、民間人だと言い張るのか」
「その待遇は、身を挺して私を凶刃から守ってくれたことへの対価です」
「タマコ殿がお前を救ってくれたことには、父親としても国王としても感謝をしている。だがな、ミケランゼロ──体に受けた傷は、時が経てば癒えるのだ」

 国王様は、私が初めて目にするような鋭い眼差しでミケを貫いて続けた。

「いったい、いつまで対価を払い続けるつもりだ? 一生か? タマコ殿は一生、たった一度王子を救っただけで特別待遇を享受する民間人として生きるのか? それを周囲がどう思うのか、彼女がどのような視線に晒されるのか──想像できないわけではないだろう」
「タマがその立場に思い上がっているわけではないのは、父上とてご存知でしょう。彼女とネコ達の存在は、戦争で傷ついた者達に癒しを与えてくれています」
「ミケランゼロ、本当の意味での戦争はまだ終わってなどいないのだ。我々は、今もまだ窮地に立たされ続けている。敵は、ラーガストだけではないのだからな。他国に付け入る隙を与えないためにも、一刻も早く国家を立て直さねばならない。そのためになら、私は使えるものはなんでも使うぞ。それで、息子の恨みを買おうともな」
「父上……」

 国王様に畳み掛けられ、ミケはぐっと言葉に詰まる。
 絶対君主制の国家において、国王の言葉というのは絶対だ。
 まだ親に庇護される年齢のトラちゃんが象徴的国王として大人達に利用されることになるとわかっていても、国王様が彼をラーガスト革命軍に引き渡すと言えば誰しもが良心の呵責を押し殺してでも従う。
 それと同じように、国王様が口にした時点で、私とネコ達がその旅に同行させられることも決定事項なのだ。
 これに対し、当のネコはというと……

『ぬわーははははっ! いいぞいいぞぉ! 国境を越えて我らの勢力を広げるチャンスじゃあああっ!!』
「え……何、そのテンション……」

 めちゃくちゃ乗り気になっていた。
 相変わらずの悪役全開の笑い声に、私はげんなりする。
 さらには、トイレハイの猫みたいに、長テーブルの上を縦横無尽に駆け回り始めた。

「あっ、あっ、いけません、おネコ様! 困ります! 困ります……って、ああーっ!!」
『ぐははははっ、困れーいっ!』

 末席の方にいた准将が慌てて書類を片付けようとして、見事失敗する。
 散らかされた書類には、ミケのサインの代わりに、ネコが肉球スタンプが押しまくった。

『全世界の人間が、このモフモフの前にひれ伏す時がくるだろう! この世の全ては、我らのものじゃああああっ!!』
『かーちゃん! ミットーさんが行くにゃら、おれも行くにゃっ!』
「「「「「ミーミー、ミーッ!!」」」」」

 とにかく大はしゃぎのネコに煽られてチートが走り出し、子ネコ達もぴょんぴょん飛び跳ねて大盛り上がりだ。
 突然始まったモフモフファミリー大運動会に、傍観組がとたんに落ち着きをなくした。

「私も、ネコさん達に困らされたい……」

 国王様の背後に控える侍従長が悩ましげな表情をし、

「うんうん、チートは元気だねぇ。元気が一番だにゃん」

 ミットー公爵なんて、興奮したチートにガジガジ腕を齧られまくっているのに満面の笑みだ。

「はわ、かわわわ……」
「ニャニャニャ! ニャーンッ!!」

 はしゃぎまくる子ネコ達の姿に、額に向こう傷のある強面の中将は語彙力を失い、メガネをかけたインテリヤクザ風の中将は今日もまた人語を忘れてしまった。

「うふふ、ちっちゃいのに、よく動くねぇ」
「うんうん、そうだねぇ、かわいいねぇ」

 黒髪オールバックとスキンヘッドの仲良し少将二人組は、ほのぼのとした表情をしている。
 そんな部下達とは対照的に、ミケと国王様の間の空気はキンと張り詰めたままだった。

「お、温度差で、風邪ひきそう……」

 緊張の原因が自分の処遇を巡ってのことなのだから、なおさら居心地が悪い。
 この世界に来る前の私なら、過呼吸になっていたかもしれない。

(全人類の籠絡を目論むネコなんて、他の国に連れ出さない方がいいに決まっている)

 子ネコの数が急激に増えたりしない限り、彼らの糧となる負の感情は、このベルンハルト城に出入りする人間のそれで十分賄えるだろう。
 できればこの世界で、ネコ達とは平和的に共存したい。

(ミケの心労を思えば、私だってラーガスト王国に行かない方がいいよね……)

 などと考えていると、ネコが勢いよく飛び付いてきた。

『こぉらあっ、珠子ぉ! 何をしておるかっ! 喜んで参りますー、とさっさと国王に伝えんかいっ!!』
「へぶっ……」

 頭を抱き締めるようにしがみ付かれ、モフモフふわふわのお腹の毛に顔が埋まる。
 猫好きにとってはご褒美だが、ほっこりしている場合ではないため、両手で脇を掴んで引き剥がした。

『ぐひひひひ! この世界全てを、我らの食卓とするんじゃあああ!』
『かーちゃん! おれ、ミットーさんといっしょに馬に乗るにゃんっ!』
「「「「「ミーミー! ミーミーミー!」」」」」

 ひげ袋を膨らませてにゃごにゃごうるさいネコと、ミットー公爵の腕を抱き締めてルンルンのチート。長テーブルの上で大運動会続行中の子ネコ達を見るに、私がラーガスト王国行きを反対したところで聞き入れられる気がしない。

(それに……)

 私は、目の前にあるミケの背中を見上げた。
 多くのものを背負うこの背中を、微力ながら支えようと決めたのだ。
 そのためには、ミケの庇護下でただ成り行きを見守るだけではいけない。
 私はネコを左腕一本で抱え直すと、ミケの背中から顔を出して右手をピンと高く上げた。
 目が合った国王様が、くすりと笑う。

「どうぞ、タマコ殿。何か質問でもあるのかな?」
「……っ、タマ!」

 とたん、ミケがすごい形相をして振り返った。
 黙ってろ、と言いたげなその表情に、思わず首を竦める。
 この世界に来る前なら大人しく口を噤んでしまったかもしれないが、少々図太くなった今の私はそれくらいでは怯まない。

「私とネコ達が一緒に行って、本当にお役に立てますでしょうか?」
「トライアン王子は君に随分懐いているそうだな? タマコ殿が道中寄り添えば、彼としても心強いだろう。また、君が連れているネコ達の癒やしの効果も絶大だ。半年にわたり総督府で奮闘してくれている同胞の慰問にも期待している」
「それは、どのくらいの期間を要しますか?」
「そうだな……国境まで馬車で四日、国境から総督府までは二日。革命軍との会談などのための滞在期間を含め……ここに戻ってくるのは順調にいって半月後だろうな」

 国王様は淡々と話すが、その目は何かを訴えかけるように、じっと私を捉えたままだ。
 ミケも、瞬きを忘れたかのように私を見つめている。
 ふん、とネコが私の腕の中で鼻を鳴らして笑った。

『おうおう、小賢しいのぉ。先立って王子の過去のトラウマを打ち明けたのは、こやつを一人で行かせるのは忍びない、と珠子に思わせるためじゃな』

 口には出さずとも、国王様が一番心配しているのはミケのことだ。
 国王様は、体の傷は時が経てば癒えると言ったが、心の傷はどうだろう。

(お兄さんを目の前で亡くしたミケの心の傷は、今もまだ癒えてなんかいない……)

 私はミケに向き直って口を開いた。

「私は、戦争のことも政治のこともわからないので、自分の立場とか、ミケの立場とかは今は置いておくとして……とにかく、ミケと長い期間会えなくなるのは、いやです」
「タマ……」
「ミケは平気ですか? 半月も私が吸えないんですよ? いや、無理でしょ! 無理です! 隈がどえらいことになりますよ、絶対っ!!」
「タマ……?」

 ずずいっと顔を近づけて、あえて大仰に力説する私に、ミケはたじたじとなる。
 私は次に、チートや子ネコ達にデレデレしていた将官達に向き直った。
 彼らも、ミケと一緒に総督府に行くよう、国王様から命じられている。

「皆さんも、半月もネコ達と会えなくて、大丈夫ですか?」
「「「「「「全然大丈夫じゃないですっ……!!」」」」」」

 とたん、将官達は声を揃えて悲鳴を上げた。
 ミットー公爵はチートを懐に隠し、中将、少将、准将達もそれぞれ近くにいた子ネコを抱っこする。
 そうして一斉に、縋るようにミケを見た。

「うっ……」

 おじさん部下達のうるうるの眼差しに、ミケが顔を引き攣らせる。
 やがて、彼は大きくため息を吐いて呟いた。

「私は……タマを危険な目に遭わせたくないんだ……」
「ありがとうございます。私も、できれば危険な目には遭いたくないですけど……でも、ミケと半月も会えないのはもっといや……寂しいです」

 いかにも駄々を捏ねるように言うと、ミケは困った顔をして私の髪を撫でてくる。
 それを鼻で笑ったネコが、鋭い牙を剥き出しにして大欠伸をした。

『ふん、ばかばかしい。茶番じゃな』

 その通り。これは茶番だ。
 国王様の言葉は絶対で、ミケは結局、どうあっても私をラーガスト王国まで同行させなければならない。
 けれど、私自身がそれを望んだとすれば、彼の罪悪感も少しはましになるはずだ。
 自分の心強い味方となってくれたミケの味方に、私もなりたかった。
 そんな私達のやりとりに、国王様は満足そうな顔をする。

「ミケランゼロ、人間が一人きりでできることなど、たかが知れている。家臣を使え。仲間を頼れ。人を見極め、背中を預けられる相手は自分で見つけ出せ。そして──守りたい者を、守れ」
「──はい」

 ミケは、私を連れていく覚悟を決めたようだ。
 そのまま旅程の話になり、出発は二週間後と決定する。

「タマコ殿の荷造りは、王妃にも手伝わせてやっておくれ。あれも、随分と心配しているからな」

 そう言って、国王様が侍従長に支えられて席を立とうとしたところで、私はもう一度右手をピンと上げた。

「あの、国王様……一つ、お願いしたいことがあるんですが」
「うん、何かな。私にできることならなんでも聞こう」
「では──帰ってきたら、また私のこと〝おタマちゃん〟って呼んでくださいますか?」
「ん……?」

 国王様がきょとんとした顔になる。
 彼を支えていた侍従長や、子ネコ達を抱っこした将官達は笑顔になり、ネコはフンと鼻を鳴らした。
 ミケは、まじまじと私を見つめてくる。

「国王様と王妃様にそう呼んでいただけるの、好きなんです。また呼んでいただけると、うれしいです」

 私がそう告げたとたん、国王様は両手で顔を覆った。

「……私は今日、権力振りかざしたイヤなおじさんだったと思うんだが? 君の立場に対しても、割とイヤな感じのことを言ったと思うんだが?」
「それは、私がきらいだからですか?」
「そうではない。断じて」
「じゃあ、いいです。国王様にもお立場がありますもの」

 やがて顔から両手を離した国王様は、もう私もよく知る、腰痛持ちの気のいいおじさんに戻っていた。

「ミケランゼロと一緒に、無事に帰ってきておくれ……おタマちゃん」
「はい」

 国王様はそのまま、優しい父親の顔をミケにも向ける。

「ミケランゼロ……帰ったら、また飲もう。今度は、私が侍従長からいい感じの酒を掻っ払ってくるからな」
「承知しました。その時は、もう下戸の真似などなさらないでください」

 笑みを交わす国王親子を見上げ、やはり先日の飲み会のあれは、酔ったふりをしてはしゃぎたかっただけなのか、と私はため息を吐く。
 後日にいい感じの酒を掻っ払われる予定ができてしまった侍従長も、何ワロてんねん、と言いたげな顔をして、じろりと彼らを睨んだ。
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