31 / 56
第3章 戦争編
そんな31話 「恩師邂逅」
しおりを挟む
「もちろん、本気です」
出来る限り強い目線で言い放つリプリシス。
レオニードは小さく「付き合いきれん」と吐き捨てた。
「…一応聞いておきたいんだが」
「どうぞ」
「戦争が終わっても、魔王を続けるつもりか?」
「それは…」
黙り込むリプリシス。
永遠とも思える長い沈黙。
実際には数分もないのだが。
しびれを切らしたのか、レオニードが納得したような表情をした。
「…なるほどな。
さて、帰るとするかぁ」
そして大きく伸びをすると、おもむろに立ち上がった。
「お茶も出せず、申し訳ありませんわ」
「魔王の城で出された茶なんか飲めるかよ」
「さすがドラゴンキラー殿、毒程度では倒せそうにありませんね」
なごやかな雰囲気でありながら、飛び交う皮肉。
三人とも笑顔だが、目は笑っていない。
妙な緊張感が漂っていた。
「じゃあな、嬢ちゃん。
この事はしっかりクライヴ坊ちゃんに伝えておくぜ」
「…よろしくお願いします」
レオニードを見送るリプリシスとエグザス。
レオニードは決して、彼らの方を振り向く事はなかった。
* * *
姉さまがソファにへたりこみ、大きなため息をつく。
これで本当に良かったのかしら…と小さくこぼす。
戦争を止める為の苦肉の策。
それを子供のかんしゃくと言われ、気分を害さなかったわけではないだろう。
姉さまの事だから、すぐ意地になったと思う。
だけど、それすらボクの策通りだ。
ハルシオン家は事実確認に、姉さまと強力なパイプを持つ人物を連れてくる。
姉さまの交友関係は広くない。まず確実に、最近ハルシオン家に出入りしていて、顔見知りである可能性の高いドラゴンキラーが来ると想定していた。
予想外だったのは、顔見知りというレベルを超えた友人のような間柄だった事だ。
まあ、ドラゴンキラーでもクライヴでも、どちらも姉さまの神経を逆なでしたはずだ。
特にクライヴは、姉さまとの相性がすこぶる良くない。
クライヴは正直で真っすぐな人間だが、それゆえに姉さまと無駄なあつれきを生んでいる。
そもそも上流貴族ごときが、侯爵家であるハルシオンとお近づきになることすら奇跡だというのに、姉さまはその事を何とも思っていない。
本当にもったいない話だ。
そして、ボクにとっては僥倖だ。
クライヴとのあつれきがあるからこそ、この考えるまでも下策を実行に移せた。
ボクの人生を変えた姉が、自分の人生を犠牲にしてでも戦争を止めたいというので、それに協力するという大義名分も得た。
本来ならボクは止める立場にあるのかもしれない。
この策の問題点は、数瞬考察しただけで三つと言わず、ぼろぼろと出てくる。
それほど無茶な策ではあるが、ボクの主体性という観点から考えると、やはり姉さまに協力する事が正しい。
ボクがそうしたいから、そうする。
動機なんて、主体性という小さな価値観を動かせれば何でもいいのだ。
大衆を扇動する必要はない。
今、この館には、姉さまとボクの二人きり。
他には誰もいない。
これが、ボクの考えた──"魔王軍"だ。
姉さまはボクが守る。
ボクが姉さまを得るのだ。
姉さまの理想、恋愛結婚など望むべくもないのなら、姉さまの一番近くにいる男である、ボクが…。
ボクをリプリシスを娶れば良いのだ。
「エグザス」
「…何でしょう、姉さま」
「私、レオニードさんとクライヴだけじゃなく、守りたい国まで敵に回したのかな」
「先ほど言われた事を気にしているのですか」
姉さまは答えない。
大体の場合、沈黙は肯定だ。
「気にする事はありません。
戦争を止めれば、とりあえずの目的は達成できるでしょう」
「…じゃあ、戦争を止めたら魔王はやめてもいい…?」
「第三勢力がいなければ、必ず戦争は起こりますよ。
それとも、クーデターに参加しているであろう貴族を全員処分しますか?」
出来るはずがない。
姉さまはこう見えて優しい。
いや、厳密には臆病なのだ。
傷つける事が怖く、傷つけられる事を恐れる。
ボクは姉さまの事なら、何でもわかっている。
この三年間、それほど深く研究したのだ。
「そんなこと…できないよ…」
「そうでしょう。
放っておけば吹きこぼれてしまう鍋ならば、誰かがフタにならなければなりません。
それが出来るのは、この頭脳を持つボクと、最高の魔力を持つ姉さま。
二人で力を合わせれば、フタになれるのです」
「そっか…」
反応が薄い。
口調も以前の男っぽい口調に戻りつつある。
これは良くない傾向だ。
「ところで姉さま、先ほどのドラゴンキラー殿の話によると、隣国は士気が高まってしまっているようですね」
「言ってたわね…」
「ここは隣国の士気を削ぐために、一芝居うつ必要があるかと思います」
「一芝居…?」
「はい。戦争を回避する事が、我々の第一目的ですからね」
「うん、任せたわ。エグザス」
「はい、お任せを…って、姉さまも手伝うんですよ」
「えぇー」
「そうと決まれば、早速行動しましょう。
姉さまはこの館で待ち、やってくる冒険者を倒してくれるだけでいいです。
隣国への策はボクがやっておきましょう」
…と言ってはみたものの、やはり人手は必要だ。
ボクの人脈もそう多くはない。
ならば、人脈の多い人物の力を借りれば良いのだ。
* * *
翌日。
コンコンと、やや控えめなノックが扉を震わせる。
目的の人物が到着したのだろうか。
あらかじめ手紙は出しておいたが、思ったより早い。
窓から人物を確認した上で、扉を開く。
念のため、姉さまにも控えてもらう。
「…リー先生、よくお越しくださいました」
2年間ボクの教師を務めてくれた、懐かしき先生の顔がそこにあった。
当時と変わらず、穏やかな表情のまま。
「エグザス様、お久しぶりです。
…後ろにいらっしゃるのが、噂の魔王様ですか?」
「はい。ボクの姉であり、魔王であるリプリシスです」
「は、はじめまして…。あ、いや、よくぞきた。苦しゅうないぞ」
姉さまの頑張りは評価する。
「初めまして。私はプラムの司祭、リーと申します」
会釈したリー先生は、続いて先生の隣に立つ、やけに顎のとがった男を紹介する。
…さっき窓から見た時は先生しかいないと思ったのに。
「こちらはアイエアイ。縁あって護衛を務めてもらっています」
アイエアイという男は、わずかに頭を下げるとまた気配を消した。
姿は見えるのに、まるで人ではないかのような気配の薄さ。
相当な手練れだ。
まさか先生が魔王討伐の敵とは思いたくないが、可能性だけは考えておくべきだろう。
「さあ、先生。奥へどうぞ」
「では、失礼致します」
先生を客間へと招くため、後ろを振り返ってみれば姉さまの顔が驚きに染まっていた。
口がだらしなく半開きになっている。
威厳がないな。
姉さまには万が一の際、敵の背後を襲ってもらわねばならないというのに、大丈夫だろうか。
アイエアイを見た姉さまは何か確信を得たように声をあげた。
「ローウェル…!? あなた、ローウェルでしょう!」
出来る限り強い目線で言い放つリプリシス。
レオニードは小さく「付き合いきれん」と吐き捨てた。
「…一応聞いておきたいんだが」
「どうぞ」
「戦争が終わっても、魔王を続けるつもりか?」
「それは…」
黙り込むリプリシス。
永遠とも思える長い沈黙。
実際には数分もないのだが。
しびれを切らしたのか、レオニードが納得したような表情をした。
「…なるほどな。
さて、帰るとするかぁ」
そして大きく伸びをすると、おもむろに立ち上がった。
「お茶も出せず、申し訳ありませんわ」
「魔王の城で出された茶なんか飲めるかよ」
「さすがドラゴンキラー殿、毒程度では倒せそうにありませんね」
なごやかな雰囲気でありながら、飛び交う皮肉。
三人とも笑顔だが、目は笑っていない。
妙な緊張感が漂っていた。
「じゃあな、嬢ちゃん。
この事はしっかりクライヴ坊ちゃんに伝えておくぜ」
「…よろしくお願いします」
レオニードを見送るリプリシスとエグザス。
レオニードは決して、彼らの方を振り向く事はなかった。
* * *
姉さまがソファにへたりこみ、大きなため息をつく。
これで本当に良かったのかしら…と小さくこぼす。
戦争を止める為の苦肉の策。
それを子供のかんしゃくと言われ、気分を害さなかったわけではないだろう。
姉さまの事だから、すぐ意地になったと思う。
だけど、それすらボクの策通りだ。
ハルシオン家は事実確認に、姉さまと強力なパイプを持つ人物を連れてくる。
姉さまの交友関係は広くない。まず確実に、最近ハルシオン家に出入りしていて、顔見知りである可能性の高いドラゴンキラーが来ると想定していた。
予想外だったのは、顔見知りというレベルを超えた友人のような間柄だった事だ。
まあ、ドラゴンキラーでもクライヴでも、どちらも姉さまの神経を逆なでしたはずだ。
特にクライヴは、姉さまとの相性がすこぶる良くない。
クライヴは正直で真っすぐな人間だが、それゆえに姉さまと無駄なあつれきを生んでいる。
そもそも上流貴族ごときが、侯爵家であるハルシオンとお近づきになることすら奇跡だというのに、姉さまはその事を何とも思っていない。
本当にもったいない話だ。
そして、ボクにとっては僥倖だ。
クライヴとのあつれきがあるからこそ、この考えるまでも下策を実行に移せた。
ボクの人生を変えた姉が、自分の人生を犠牲にしてでも戦争を止めたいというので、それに協力するという大義名分も得た。
本来ならボクは止める立場にあるのかもしれない。
この策の問題点は、数瞬考察しただけで三つと言わず、ぼろぼろと出てくる。
それほど無茶な策ではあるが、ボクの主体性という観点から考えると、やはり姉さまに協力する事が正しい。
ボクがそうしたいから、そうする。
動機なんて、主体性という小さな価値観を動かせれば何でもいいのだ。
大衆を扇動する必要はない。
今、この館には、姉さまとボクの二人きり。
他には誰もいない。
これが、ボクの考えた──"魔王軍"だ。
姉さまはボクが守る。
ボクが姉さまを得るのだ。
姉さまの理想、恋愛結婚など望むべくもないのなら、姉さまの一番近くにいる男である、ボクが…。
ボクをリプリシスを娶れば良いのだ。
「エグザス」
「…何でしょう、姉さま」
「私、レオニードさんとクライヴだけじゃなく、守りたい国まで敵に回したのかな」
「先ほど言われた事を気にしているのですか」
姉さまは答えない。
大体の場合、沈黙は肯定だ。
「気にする事はありません。
戦争を止めれば、とりあえずの目的は達成できるでしょう」
「…じゃあ、戦争を止めたら魔王はやめてもいい…?」
「第三勢力がいなければ、必ず戦争は起こりますよ。
それとも、クーデターに参加しているであろう貴族を全員処分しますか?」
出来るはずがない。
姉さまはこう見えて優しい。
いや、厳密には臆病なのだ。
傷つける事が怖く、傷つけられる事を恐れる。
ボクは姉さまの事なら、何でもわかっている。
この三年間、それほど深く研究したのだ。
「そんなこと…できないよ…」
「そうでしょう。
放っておけば吹きこぼれてしまう鍋ならば、誰かがフタにならなければなりません。
それが出来るのは、この頭脳を持つボクと、最高の魔力を持つ姉さま。
二人で力を合わせれば、フタになれるのです」
「そっか…」
反応が薄い。
口調も以前の男っぽい口調に戻りつつある。
これは良くない傾向だ。
「ところで姉さま、先ほどのドラゴンキラー殿の話によると、隣国は士気が高まってしまっているようですね」
「言ってたわね…」
「ここは隣国の士気を削ぐために、一芝居うつ必要があるかと思います」
「一芝居…?」
「はい。戦争を回避する事が、我々の第一目的ですからね」
「うん、任せたわ。エグザス」
「はい、お任せを…って、姉さまも手伝うんですよ」
「えぇー」
「そうと決まれば、早速行動しましょう。
姉さまはこの館で待ち、やってくる冒険者を倒してくれるだけでいいです。
隣国への策はボクがやっておきましょう」
…と言ってはみたものの、やはり人手は必要だ。
ボクの人脈もそう多くはない。
ならば、人脈の多い人物の力を借りれば良いのだ。
* * *
翌日。
コンコンと、やや控えめなノックが扉を震わせる。
目的の人物が到着したのだろうか。
あらかじめ手紙は出しておいたが、思ったより早い。
窓から人物を確認した上で、扉を開く。
念のため、姉さまにも控えてもらう。
「…リー先生、よくお越しくださいました」
2年間ボクの教師を務めてくれた、懐かしき先生の顔がそこにあった。
当時と変わらず、穏やかな表情のまま。
「エグザス様、お久しぶりです。
…後ろにいらっしゃるのが、噂の魔王様ですか?」
「はい。ボクの姉であり、魔王であるリプリシスです」
「は、はじめまして…。あ、いや、よくぞきた。苦しゅうないぞ」
姉さまの頑張りは評価する。
「初めまして。私はプラムの司祭、リーと申します」
会釈したリー先生は、続いて先生の隣に立つ、やけに顎のとがった男を紹介する。
…さっき窓から見た時は先生しかいないと思ったのに。
「こちらはアイエアイ。縁あって護衛を務めてもらっています」
アイエアイという男は、わずかに頭を下げるとまた気配を消した。
姿は見えるのに、まるで人ではないかのような気配の薄さ。
相当な手練れだ。
まさか先生が魔王討伐の敵とは思いたくないが、可能性だけは考えておくべきだろう。
「さあ、先生。奥へどうぞ」
「では、失礼致します」
先生を客間へと招くため、後ろを振り返ってみれば姉さまの顔が驚きに染まっていた。
口がだらしなく半開きになっている。
威厳がないな。
姉さまには万が一の際、敵の背後を襲ってもらわねばならないというのに、大丈夫だろうか。
アイエアイを見た姉さまは何か確信を得たように声をあげた。
「ローウェル…!? あなた、ローウェルでしょう!」
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
王宮医務室にお休みはありません。~休日出勤に疲れていたら、結婚前提のお付き合いを希望していたらしい騎士さまとデートをすることになりました。~
石河 翠
恋愛
王宮の医務室に勤める主人公。彼女は、連続する遅番と休日出勤に疲れはてていた。そんなある日、彼女はひそかに片思いをしていた騎士ウィリアムから夕食に誘われる。
食事に向かう途中、彼女は憧れていたお菓子「マリトッツォ」をウィリアムと美味しく食べるのだった。
そして休日出勤の当日。なぜか、彼女は怒り心頭の男になぐりこまれる。なんと、彼女に仕事を押しつけている先輩は、父親には自分が仕事を押しつけられていると話していたらしい。
しかし、そんな先輩にも実は誰にも相談できない事情があったのだ。ピンチに陥る彼女を救ったのは、やはりウィリアム。ふたりの距離は急速に近づいて……。
何事にも真面目で一生懸命な主人公と、誠実な騎士との恋物語。
扉絵は管澤捻さまに描いていただきました。
小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。
「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
私は既にフラれましたので。
椎茸
恋愛
子爵令嬢ルフェルニア・シラーは、国一番の美貌を持つ幼馴染の公爵令息ユリウス・ミネルウァへの想いを断ち切るため、告白をする。ルフェルニアは、予想どおりフラれると、元来の深く悩まない性格ゆえか、気持ちを切り替えて、仕事と婚活に邁進しようとする。一方、仕事一筋で自身の感情にも恋愛事情にも疎かったユリウスは、ずっと一緒に居てくれたルフェルニアに距離を置かれたことで、感情の蓋が外れてルフェルニアの言動に一喜一憂するように…?
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
悪役令嬢はお断りです
あみにあ
恋愛
あの日、初めて王子を見た瞬間、私は全てを思い出した。
この世界が前世で大好きだった小説と類似している事実を————。
その小説は王子と侍女との切ない恋物語。
そして私はというと……小説に登場する悪役令嬢だった。
侍女に執拗な虐めを繰り返し、最後は断罪されてしまう哀れな令嬢。
このまま進めば断罪コースは確定。
寒い牢屋で孤独に過ごすなんて、そんなの嫌だ。
何とかしないと。
でもせっかく大好きだった小説のストーリー……王子から離れ見られないのは悲しい。
そう思い飛び出した言葉が、王子の護衛騎士へ志願することだった。
剣も持ったことのない温室育ちの令嬢が
女の騎士がいないこの世界で、初の女騎士になるべく奮闘していきます。
そんな小説の世界に転生した令嬢の恋物語。
●表紙イラスト:San+様(Twitterアカウント@San_plus_)
●毎日21時更新(サクサク進みます)
●全四部構成:133話完結+おまけ(2021年4月2日 21時完結)
(第一章16話完結/第二章44話完結/第三章78話完結/第四章133話で完結)。
【完結】身を引いたつもりが逆効果でした
風見ゆうみ
恋愛
6年前に別れの言葉もなく、あたしの前から姿を消した彼と再会したのは、王子の婚約パレードの時だった。
一緒に遊んでいた頃には知らなかったけれど、彼は実は王子だったらしい。しかもあたしの親友と彼の弟も幼い頃に将来の約束をしていたようで・・・・・。
平民と王族ではつりあわない、そう思い、身を引こうとしたのだけど、なぜか逃してくれません!
というか、婚約者にされそうです!
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる