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悪役令嬢、ヒロインになつかれています。

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 クラスには、ルドルフ殿下、側近のアイル、ハーバルも居ました(当然ですよね)

 あ~あ、嫌だな!

 ルドルフ殿下の言葉をまんま信じて、アリアがずっとまとわりついてくるんです。

 なつく相手間違えています。

「あの、アンバー令嬢。」アリアが声をかけてきます。

「マグノリア令嬢、私の事はクリスティーヌとお呼びください。」

 アリアは頬を染めて、喜んでいる。

「クリスティーヌ様、私の事もアリアとお呼びください。」

「ええ、分かったわ、アリア。」
 
 面倒だわ!これ以上関わりたく無いのに!

「次は移動教室ですよ、行きましょう。」とアリアは腕を絡める。

 桃色の髪が肩まである、ふわふわの髪、唇の色はさくらんぼ。
金の瞳がキラキラしてる。

 や、…やばい可愛いすぎる。こんな瞳で自分を見上げるんだもの、男性なら「俺のこと気があるんじゃないか?」って思うわ!キラキラしすぎや!

「あの、アリア。ルドルフ殿下と一緒に行きましょうか。」

 アリアはクルンとルドルフ殿下の方に向き桃色の髪を揺らし、天使の微笑みを称える。

「はい、ルドルフ殿下。ご一緒してよろしいでしょうか?」

 ルドルフ殿下の回りにいた、アイル、ハーバルは余りの可愛さに固まっている。
 これが、ヒロインの可愛さよ。私じゃぁこうはならないわ!

「ルドルフ殿下がお側に居れば、アリアも安心でしょう?」
さぁと、私はルドルフ殿下の横をアリアに譲る。

 ああ……なんだとう、ゲーム通りに進むようにして、自分の大好きな婚約者をアリアに斡旋するなんて、なんか悲しすぎるわ。

 私は当て馬なのか?
もう、殿下と一緒にいられないなら側に居たくない、胸が痛いわ。

 めちゃくちゃお似合いだもん、そりゃ似合うようにゲーム創作者がそうしているんだもの。

「クリスティーヌ、どうしました、遅れますよ。」ルドルフ殿下がアリアと並びながら歩いて、来ない私に声をかけた。「クリスティーヌ?」

「直ぐいきます。」私は無理に笑顔で言った。

 どうしよう、私 

 ルドルフ殿下を、アリアに譲るの嫌だ!





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