【完結】どうしてｰｰｰｰｰこうなった？悪役令嬢は王子に溺愛され困惑する。

これが、現実ｰｰｰｰｰ。

アディルは光が消えると共に目覚めた。

私、ｰｰｰｰｰ生きてる。

ジークは、ｰｰｰｰｰ。

アンリはｰｰｰｰｰ、アンリはどうなるのだろう？
現実の世界に戻れたのだろうかｰｰｰｰｰ。
死んだのだろうか？

きっと、この世界の方が生きずらいだろうｰｰｰｰｰ。

ふと聞きなれた声が聞こえた。

「お嬢様、お気づきになったのですね。」

ミディだ、ｰｰｰｰｰ本当に戻って来たんだ！

「今、旦那様と奥様をおよび致します。」

暫くすると、ノックもせずに勢いよくドアが開いた。

「アディル！」そこには青銀の髪に青い瞳のエンポーリオパパが立っていた。
少し遅れて、燃えるような赤い髪に金色の瞳のリリィアンナママが入って来た。

「アディルちゃん！」リリィアンナママは金色の瞳から大きな涙を流していた。

エンポーリオパパは、私のヘッドの傍に来た。

「アディルが刺されてから、全く目覚めないからｰｰｰｰｰ気が気じゃなかった。」エンポーリオパパからの瞳からハラハラと涙が流れた。

「心配かけてごめんなさい。」

「アディルが謝る事じゃない！今犯人をジークフリード殿下が近衛騎士団を上げて探している！」

「犯人ｰｰｰｰｰそれは誰か分かっているのですか？」

「ああぁ、何故か殿下は気付いて入らしたよ。」

「ｰｰｰｰｰ名前を聞いても。」

「商業上がりの、男爵家の令嬢だよ。アンリ=クランネルだそうだ。」

どうして犯人がアンリだと分かったのだろうか？確かにあのアンリの世界ではジークに説明はした。ｰｰｰｰｰもしかしてジークもアンリの世界に呼ばれていたの？

あの時ジークにｰｰｰｰｰ。

「そう、ｰｰｰｰｰですね。現実世界でクランネル嬢に刺された時、クランネル嬢が今首から下げている漆黒の首飾りに私の血をかけたんです、ｰｰｰｰｰ多分あの首飾りを破壊すればｰｰｰｰｰ。」
「待て、アディルはアンリに刺されたのか？」

「ｰｰｰｰｰはい。現実世界のアディルはアンリに刺されました。今、ここに私が存在していることは、先の世界では死んではいないと思います。」

そう説明したｰｰｰｰｰ。

ジークも捜索に乗り出しているのだろうか？

会いたい、ジーク。

「アディル、そんな心配そうな顔をしないで。犯人の女性は捜索中だけど、きっとジークフリード殿下が探して下さるわ。」

「リリィアンナの言う通りだ、まだ傷は治っていないのだから無理をしないで、横になりなさい。」

「はい、パパ。」良い子だと頬を撫でてキスを落とされた！

『ぎょえぇぇぇｰｰｰｰｰ』エンポーリオパパったら、頬キッスの方が心臓に悪いわ！

「もう、エンポーリオたらっ相変わらずアディルちゃんが好きすぎて、嫌になっちゃう。」

エンポーリオパパは、リリィアンナママを抱きしめてｰｰｰｰｰ
「リリィアンナが、一番愛しているんだよ。」

もう、エンポーリオったらと、リリィアンナママは満更出もないような顔をしていた。

『イチャイチャするなら、出ていってほしいわ！自分の部屋やるべし。』

「パパ、ママ。イチャイチャするなら、ご自分達のお部屋でなさって下さい」

「済まない」

「ごめんなさい」と同時に被った。

「アディル様、ジークフリード殿下おみえです。ご案内してもよろしいでしょう。」

「勿論よ、入って頂いて頂戴。」

「さぁ、お父様、お母様ジークがこられます、お早く後退出くださいませ。」

分かったよ、パパとママは、退出した、その後執事がジークを案内してきた。