12 / 12
12
しおりを挟む安全な青いゾーンから中間で、まだセーフティゾーンの緑ゾーン。そこから黄色のやや危険な領域に入って来たようだ。
母の言葉でもう安全な場所から出てしまうって事がはっきり分かった。私自身の感覚的にも危険度が上がった様な感じがする。
何がってハッキリ言えないけれど、空気感が変わったと言うか、ピリピリする感じだ。この前程強くは無いけれど自然と緊張してくる。皆んなも顔が強張ってきた、心なしか顔色が青白い気がする。
そして、ただでさえどんよりした空なのにもっとどんよりして来た様な気がする。
暫くすると車が走行出来なくなり、車を収納しインベントリ内にあったバイクを出す。私と母は原付バイクで・・・大山さんご夫婦、安斉さん、父は250のバイク。落合さんはロードバイクみたいな少し小ぶりのやつ。 母曰く今の原付は昔よりも加速も良いしスピードも出るーーー、と突っ走って行った。
「もう、お母さん待ってーーー」と後を追う私達・・・本当に速いじゃん。もうあの人は・・・と思ったら適度な所に停まってた。
「安斉さん、大山さん、こっちで合ってる?」
「はい、合ってます。景色はすっかり変わっているけれど、こちらです。」と安斉さん。方向感覚が素晴らしい!
ここからは安斉さんと大山さんに案内してもらう。色々と無くなったり移動してしまったりと変わっているから難しいみたいだけれど進んで行く。暫く行くと嫌な気配がして来た・・・
『ギャ、ギャギャーー』 『グギャッ?』と声?鳴き声?がしてファンタジー映画とかでみたゴブリン? 10歳くらいの体格で小鬼って感じの見た目の緑色の生き物・・モンスターが3体いた。
「蒼眞さん!」 「おう、先ず俺がいくっ!」
と父がバイクから降りてゴルフクラブで立ち向かう。 鑑定してみると
「お父さん!そいつらゴブリンだって、鑑定した。Lv.3らしいよっ。」
「分かった!」 「「俺も一緒に!」」と大山さんと落合さんがゴルフクラブで助太刀に。 ゴブリンたちはLv.3だからか?動きが俊敏だ、何とか当てに行き仕留めた様だ。良かった、怪我は無いみたい。
暫く行くとまたゴブリンに遭遇した。5体?5匹?鑑定するとLv.1~3だ。3:5だと厳しいかも・・・だが、敵は待ってくれない。 どうしようと思っていたら後ろからもゴブリンの声がする!怖い、と思ったら直ぐ側にゴブリンが!
「い、いやーーー!」
ヤラれる!と思った時 「空!!!」と母の声が・・・ゴブリンが声に反応し後ろを向いた、そこには般若の形相の母が・・・鬼がいた
無言でゴブリンを屠る母、母は強し
「空!大丈夫!?」
「大丈夫、おかあさーん。」思わず涙が、と思ったら 「お母さん、後ろ!」次のゴブリンが・・・
クルリと振り返った母は冷たい怒りを宿した顔で、さっくりとゴブリンを倒した、母最強説。
こうして、計13体のゴブリンを倒した私達。このままにして良いのか分からない。他にモンスターが増えてしまうのかどうか。 取り敢えず、母がモンスター専用のブースを作ってそこに入れておくとの事。
私に気遣って母のに入れてくれてるんだろな・・・ごめん、お母さん、ありがとう。
この後、芋虫みたいな砂ワームって気持ち悪いモンスターと可愛くも何とも無い1.5m程のネズミ型のモンスターや諸々居た。安斎さんが戦闘に加わった、中々の戦い振りで流石スキル剣術なだけある。
大山さんの奥さんの瞳さんと私も戦闘までのレベルでは無いけれど何とか手伝いって感じだけど頑張った。私だって家族を、皆んなを守りたいもん。生き物を殺した事なんて無いけれど、みんなの命が掛かってると思ったら頑張れた。
それでもまだ安斎さん達のお宅辺りには着かないけれど、一旦休憩する事に。初めての戦闘でこんなに回数こなしたら流石に疲れた。
そこで、一旦ルームに入り皆んなで休憩。流石に直ぐご飯は食べれなかったけれど中に居た杉崎さんや落合さんの奥さん悠希さん達に経過を報告した。
初めて遭遇したモンスターがゴブリンで良かったのかも・・・と言う話になった。初日に見たモンスターはもっと大きくて禍々しい物が居たから。
もう少し休憩して、暗くなるまで探策、そして暗くなった辺りでルームで夜を明かす事になった。探策再開まで後少し休む事に。落ち着いたら涼音さんと悠希さんが準備してくれていたご飯食べよう。
21
お気に入りに追加
8
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説
集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
現代ダンジョンで成り上がり!
カメ
ファンタジー
現代ダンジョンで成り上がる!
現代の世界に大きな地震が全世界同時に起こると共に、全世界にダンジョンが現れた。
舞台はその後の世界。ダンジョンの出現とともに、ステータスが見れる様になり、多くの能力、スキルを持つ人たちが現れる。その人達は冒険者と呼ばれる様になり、ダンジョンから得られる貴重な資源のおかげで稼ぎが多い冒険者は、多くの人から憧れる職業となった。
四ノ宮翔には、いいスキルもステータスもない。ましてや呪いをその身に受ける、呪われた子の称号を持つ存在だ。そんな彼がこの世界でどう生き、成り上がるのか、その冒険が今始まる。
異世界転移ボーナス『EXPが1になる』で楽々レベルアップ!~フィールドダンジョン生成スキルで冒険もスローライフも謳歌しようと思います~
夢・風魔
ファンタジー
大学へと登校中に事故に巻き込まれて溺死したタクミは輪廻転生を司る神より「EXPが1になる」という、ハズレボーナスを貰って異世界に転移した。
が、このボーナス。実は「獲得経験値が1になる」のと同時に、「次のLVupに必要な経験値も1になる」という代物だった。
それを知ったタクミは激弱モンスターでレベルを上げ、あっさりダンジョンを突破。地上に出たが、そこは小さな小さな小島だった。
漂流していた美少女魔族のルーシェを救出し、彼女を連れてダンジョン攻略に乗り出す。そしてボスモンスターを倒して得たのは「フィールドダンジョン生成」スキルだった。
生成ダンジョンでスローライフ。既存ダンジョンで異世界冒険。
タクミが第二の人生を謳歌する、そんな物語。
*カクヨム先行公開
レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。
おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。
ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。
落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。
機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。
覚悟を決めてボスに挑む無二。
通販能力でからくも勝利する。
そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。
アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。
霧のモンスターには掃除機が大活躍。
異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
異世界転生!俺はここで生きていく
おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。
同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。
今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。
だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。
意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった!
魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。
俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。
それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ!
小説家になろうでも投稿しています。
メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。
宜しくお願いします。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる