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先に折れたのはオークの方だった。

『人間なのに俺たちを助けてくれたのか?何か目的があるのか?』
とリーダーらしきオークが尋ねてくる。

「あなた達は、私達に気づいた後勝てる可能性が高いにも関わらず戦いを避けた。それが気になってあなたたちの跡を追ったの。あなた達に知性を感じたから。そして先程の光景、特に目的は無いけれど、あなた達を嫌な目に合わせたくなかったから助けた。

だけど、あなた達が私達に危害を加えるならば倒すだけの力が私達にはある。」


『そうか・・・感謝する。跡をつけられている事に気づかないとは思わなかった。ただ、折角助けて貰ったが俺たちは暫く動けそうに無い・・どの道何らかのモノ にヤられるだろう。

俺たちを助けてくれた人間よ、この先もしも俺たちの様なオークを見かけたらどうか攻撃しないでやってくれ。俺たちにはオーク同士の番がいる、他の種族を無闇に襲う事は無い。ただ防衛はするが・・・そっとしておいて欲しいのだ、頼む。』

その目は真剣で嘘は見えなかった・・・ピコン! ‘’‘真実の眼‘’‘   開眼
え?!何、今の・・・自然にスキルでも出来た?

考えるフリをしてスキルを確認すると、確かに新しいスキルがある。どうやら、意識した対象が虚偽の言動をした場合は判別がつく様だ。それと敵・味方の区別もつく様だ。但し、MAPと被っている部分もある、混合して使えば良いかな・・

取り敢えずオーク達は嘘をついていないことが分かった。ハッキリ分かると安心するな。

「あなた達と同じオークに番がいる事は分かった。だとしたら、あなた達にも番がもう居るの?」

『そうだ、俺たちにも既に番がいる・・・だが、もう会う事は叶わないだろう。』遠くを見る目で切なそうな顔をする・・こっちが切なくなる

『どうか、そっとしておいてやって欲しい。倒さないで欲しいのだ・・・我らの番に幸あらんことを・・・』

あれ・・・話している間に状態悪くなってきてる?レオン、ブランと話し合う。時間もないけれどスキルが新しく出来てオークが嘘を吐いていない事が分かった事を伝え、出来れば助けたい事を伝える。2人も私のスキルがあって私達の連携があれば何とかなるだろうと話がついた。

少し朦朧としているオークに
「あなた達が良ければ力になる事が出来る。あなたの番のいる場所へ連れて行ける、信じてくれるならば・・・」どうか信じてくれと願う彼らが幸せに暮らせるように何か出来るかも。どうか、信じて  と祈るような気持ちで見ているとオーク達は

瞳を揺らしながら『・・・人間よ、あなた達を信じる。もう一度、番に会いたい・・』と一筋の涙が落ちる

「任せて、あなた達の【家】へ連れて行く!」と返す

『頼む・・・』と一言、気を失うオーク。かろうじて意識のあるオークにも敵対心は無い。

「あなた達の【家】索敵させて貰うわね。」と告げるとMAPの索敵範囲を広げ探していく・・・あった

意識は朧げの様だが、「あなた達の【家】見つけたよ。その前に私の‘’‘ルーム‘’‘の中に入っていてね。そしてポーションを飲んで早く回復してね。」
とインベントリと同じ要領でオーク達にルームへと入って貰う。ブランに一緒に入って貰い世話を焼いて貰う。

私が移動しないとずっと場所が変わらないのが難点。そんな贅沢なことを考えながらレオンと2人で移動する。それに、オークの家分かるの私だもんね。まだMAPとかの付与は出来ないんだよね・・・
なんて事を考えながら進んでいるとMAP内のオークの【家】に赤い点が15程群がっている事が分かった。

「レオン!オーク達の家が襲撃を受けてる!!!」

レオンと2人、隠密に瞬足を付け足し間に合え、間に合え、間に合え!!!と兎に角走った




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