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これから
しおりを挟む「ファル、おかえり」
「父上、ただいま帰りました」
「ああ、どうだった?」
「はい、殿下とは同じクラスでした。剣聖、聖女、そして賢者も一緒でした」
「うん、そうか。また、面倒くさい事になってるな想定内だけど・・・うん、鬱陶しい事には変わりない」
「はい、そして予想通りの反応でした。」
思わず、苦笑いが出る。
「しょうがないな、人を蔑む事が大好きだからなぁ・・・賢者くんは特に、ね?」
「本当、面倒くさい奴です」
「まぁ、予定通り、飛び級で卒業だね
その後の事は。うん、色々仕込んでおくよ
その為に、色々準備しなきゃなぁ」
父上は、王陛下と距離を置いて 観ている
かあさまを失ってから・・・
5年前、かあさまだけでなく本当は、僕も亡き者にする予定だったようだ。 でも、かあさまは、どうしても全員助かる道が無い。と、分かった時
かあさまの全てをかけて僕を助けてくれたようだ。僕に眠りの魔法をかけて、シールドを張り目眩しで見えなくした。それは、父上達が来た時もまだ作動していた。かあさまは、敵を自分に引きつけ僕から離れた場所で敵と対峙した。
父上は、倒れたかあさまを見つけて馬車に乗せ僕を探しに戻ってきた。かあさまの魔法はそれまで僕を守り続けていたんだ。
襲撃は、父上に好意を抱く王女に泣きつかれた王陛下の差し金だった。邪魔なかあさまと、僕を・・殺そうとしたんだ
それが分かっていても、証拠が無く盗賊に襲われたとして、処理された
普通の盗賊にやられてしまう様なかあさまでは無かったらしい。護衛騎士も精鋭を揃えて、人数もある程度居たのにも関わらずかあさまは、殺された・・・
それからの父上は、王への忠誠を捨てた
かあさまが居なくなっても、王女殿下と婚姻を結ぶ事は無かった
だがその後、私、僕と第二王子殿下との婚約が、父と僕には知らされないまま発表された。何とか父上を王家に絡め取ろうとしている様だ
だが殿下は、僕の事が嫌いだ。婚約した時からずっと。僕だって・・・嫌いだよ
元々僕を嫌いだった殿下は、ギフトの件があり僕を嫌いになる正当な理由を手に入れた。
僕としてもこのまま婚約を解消して欲しい
だけど、コレばかりは・・・僕たちにはどうにも出来ない父上とも話した通り、学園でのいざこざにかまけてられないから最速で飛び級卒業出来るよう頑張るしか無い。
今後の事は、様子を見ながらやって行く。以前から宰相職の辞退を申し入れ、いよいよ来月には退職するようだ。商会の方に力を入れているみたいだし、
色々何かを準備してくれるんだろう・・・
信じて、頑張ろう・・・
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