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新たな旅
しおりを挟む全員の気持ちが皆で幸せへ、と希望に溢れた物になった。
その後、アラーナ領の残りの町や村を周り志を同じくして来た民達と合流して行く。過酷な中でも強い気持ちを持ち少しでも他者の為にと頑張って来たであろう皆さん。心折れても、仲間に励まされまた頑張れたと笑顔を溢す。人は人と繋がり強くなれるのだなと再認識した。逆の人も居るけれどね。
そんな中で、次の街で奴隷市が開かれていると言う。物語ではよく聞くし実は私も独りで異世界に来ていたら制度が有れば奴隷を買おうと思っていた。財力が無ければ何も出来ないから有ればの話ね。ただ自分が奴隷になってしまう可能性も有るんだよね・・・でも知らない土地で確実な味方が欲しいから、味方になって欲しいと思っていた。それに偽善だろうと何だろうと少しでも酷い扱いを受ける人は減ってほしい。と妄想の中で転移したらって考えていた。まさか本当に異世界に来るなんて!現実は小説より奇なり。だね
おっと、回想してたら皆の話が先に進む~。
奴隷市は、犯罪奴隷、借金や、生活の為に売られてしまう者が居るとの事。それとコレはこの世界的にも違法なのだが人攫いだ。大々的に盗賊等が村など襲って奴隷にしてしまう場合やたまたま行き合い人攫いに捕まる者。不幸な人が存在するらしい。
不当な扱いをする人ばかりでは無いみたいだけどこの王国は今の王になってから人攫いや不当な扱いをする者達が殆どだと言たう。本当に滅びれば良い。滅ぼしたいこの王国。
そんな話をしていたら、そこそっこの大きさの街、‘ドーレ‘に着いた。街はそこそこ賑わっている様だ。少し、昭和半ば頃?のアメリカの西部劇的な雰囲気を醸し出している。この街は冒険者と奴隷市娼館等で成り立っているらしい。あまり治安的には良く無いようで孤児が多く、スラム街も大きめとの事。何故この街に立ち寄ったかと言うとこの間連れ去られた仲間がおり何とかして助け出したいとの訴えがあったのだ。うん、こんな状態の国だもん何とかしたいよね。ってことで今ではポルテノール様とも一緒だし乗り掛かった船だ。全部は救えないけれど少しでも多くの人や動物を助けたい。偽善でも、自己満足でも良い。助けたいんだ。
てことで冒険者ギルドに顔を出してみる。どんな依頼があるか見たいのと、ここの冒険者ギルドにいる職員さんに仲間が居る。街を出る時に合流する為顔合わせもかねて。私たちと元々冒険者の人たちと騎士さん達でやって来た。馬車は裏の馬車留めに預けてある。治安悪そうだから関係者以外出入り出来ない結界を張ってある。保険は大事。
「おいおい、女子が2人もいるじゃねーか。こっちにも寄越せや。」と両方の膝に1人ずつお色気ムンムンの女性を乗せた男がイチャつきながら揶揄って来る。「「「「ガッハハハ」」」」と笑いが起こる。
うわー、テンプレか?と思っていたら、
「その様な言動はお控え下さい。」と凛とした感じの受付嬢さんがピシッと釘を刺す。カッコいいです。お姉さん。ついて行きます。と思っていたら
「うるせー、明後日からは俺がギルマスだ」と美女2人を膝に乗せている男がニヤリと笑いながら返す。
「こら、お前達 明日までは、俺がギルマスだ。好きにはさせねーぞ 」と、とってもガタイの良い焦茶色の短髪の(多分まだお兄さん)男の人が割って入る。
「チッ、クソッ邪魔な奴だぜ」と舌打ちすると他の面々もブーイングしながら仲間内の会話に戻っていく。
「失礼致しました。こちらへどうぞ。」と先程の凛としたクールビューティーが促してくれる。
「今日は彼らと適当な依頼が無いかとやって来た。」とアラーナから共にやって来た冒険者のリーダーが伝える。
「申し訳ありません。現在はコチラだけになります。」と言って見せてくれた用紙には
【完了】と【明日かけられる】とのメモが。メモをインベントリに入れ一応依頼の用紙を見て
「分かりました、それではまた明日来ます。」と返しギルドを出ることに。出るまでの間周りからはヤジが飛びガハガハと笑い声が響いていた。
嫌な感じだ
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