何度目かの恋もサヨウナラ、ざまぁは致しません。自分の幸せを探します

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夜会が終わってから

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何とかお披露目の夜会も終わり、ひと段落と言った所。他国から現れ急に王女になったのだ周りが反発するのもまぁ、気持ちは分かる。だからと言って撤回する事はしないけれど・・・

コレからも色々言う者は居るだろうけれど・・・今迄は、何に付けても周りの事を考えて生きてきた。前世からずっと。
でも、もうソレはしないと決めたから。周りに迷惑をかけるならばやらないけれど、コレからはやりたい事はやると決めた。自分の為にも生きて良いと思ったから。


王妃様も、ジュリアーナ様も私と過ごす刻を大事にしてくださっている。こうして近くに居るのも後少しだと分かってくださっているから。言葉の端々にそれを感じる。前世の母と共にいる様な心温まる刻を過ごしている。

お2人と一緒にお茶会に参加するのも大分慣れた。反王制派とも言うべき後令息、御令嬢、とのやり取りにもかなり慣れた。正直どうでも良いとも思うけれど養女にして守ろうとしてくださっている両陛下、ユウフィア公爵家には恩を感じているから頑張っている。

その一つに、功績のあった貴族への褒賞として私が空間拡張し、住空間としてカスタマイズした馬車が挙げられる。 いつも、外交等へ駆け回って頑張ってくれている外交官。国内外で休む間もなく動いてくれている。その、働きに大いなる感謝として国王陛下よりなるべく広い住空間で、少しでも休めて安全を最大限に確保した馬車を造って欲しいと言われ頑張ってみた。

今は、若い外交官貴族は婚姻したばかり。同行する奥方が妊娠しても安全に旅が出来る様に。戻って来たらその時の状況に応じてまたカスタマイズ出来る事を伝えてある。

ちょっとした王都でのタウンハウスに負けないレベルの屋敷仕様にした。どんな賊から襲われても安全な設計とし結界を馬達迄安全となる様に掛けてある。返り討ちシステムを導入したので逆に賊が捕らわれる様にしておいた。賊は別ルームに放り込んでおけば安心。

返り討ちシステムの威力が先頃帰ってきた外交官よりもたらされた。

謁見の間にて
「・・・・報告させて頂きます。王都に戻る途中にて、数度賊に襲われたのですが、・・・・・動きが騎士として訓練された者が多数おりました。うちの護衛騎士によるとですが・・どこの手のものかは分かってはおりませんが、第4騎士団に引き渡したのでその内判明する事でしょう」と、チラリとマークロ侯爵を見遣る。

挨拶の後外交が成功した事と数度危機があったものの問題無く帰還出来た事。馬車の返り討ちシステムが有れば多数の賊にも対応可能だった事。を報告してくれた。その賊がマークロ侯爵の手のモノ、若しくは関連貴族の手のものか・・・(所謂獅子身中の虫ね。)可能性があるようだ。だとしたら勢力を削れて良いわね。

「大義であった。其方達の身が守られて本当に良かった。アリアーナの馬車の効果は大きいな?」とほんの一瞬口角をクッと上げて悪い顔をしながらマークロ侯爵をチラリと見た王陛下・・・悪そうだけどカッコヨス。

「コレからは、皆にも働きに応じてこの様な褒賞を出していく予定だ。心して励んでくれ。ガレイラ伯爵。此度も其方の手腕に感謝するぞ。こちらのアイテムバッグを其方へ。
この鞄には空間収納が施されておる。今迄の収納よりも空間が大きくこの王城くらいの容量がある物だ。コレは本人しか使用出来ない。公の機密の物もプライベートの物も確実に守られる。盗難にあっても、本人の元へ戻る謎仕様だ。但し、悪事には使えん。本人登録は今の所はアリアーナしか出来ないから安全だ。」

「「「おおーー!」」」

ざわざわとどよめきが起こる中

「ありがたき幸せでございます。」

こうしてガレイラ外交官の報告は終わり。その夜の夜会でガレイラ様が如何に住空間馬車が素晴らしかったか!と話しておられて貴族達の手柄を立てたい!意欲が刺激された。遠方からやって来る貴族にとってソレはかなり大きなアドバンテージ。欲しい!の一言だから・・・。

ソレからは、貴族達のアリアーナを見る目が住空間馬車の造り手。として変化したのである。こうして、順次功績のあった物達へその働きに応じた褒賞が与えられた。
その度に、貴族達はその馬車のありがたさや素晴らしさを熱弁するのでどんどん広まっていき何とかして手に入れたい!と真面目な者は更に奮起して働き、ダメな輩は奪おうとしたが成功したケースは無い。
奪われる事は無かったのだ。要人警護としてこの上ない移動手段となった。



☆       ☆       ☆       ☆       ☆


街中での移動にはワンルーム程度の簡単な馬車を使用した。トイレも食事も安心である。孤児院や所謂スラム街への視察も行ったが王都のソレらは想像していたものと違い皆最低限の暮らしは保証されていた。ただ、怠け者には適用されない。ならずモノにも適用されない・・・仕方ないよねソレは。

孤児院等も虐待等無いか抜き打ちで子供による監査の様なものがコッソリと存在しており安全を適宜確認されている。その辺徹底しているみたい。すごいな国王。

夜会後の孤児院訪問で初めて知った事だった。ローゼリア様ととても仲の良い子供がいるな・・と思ったら手の者だそうで、姿変えの魔法を使っている影だった・・・



そうこうしている内に夜会があってから早3ヶ月。そろそろ動き出そう。






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