完結 この手からこぼれ落ちるもの

最終話

18歳の誕生日から半年

婚姻式の準備が大分進んだ
私にとっては2度目になるけれど。。
引け目を感じなくて良い様に
気遣ってくれるアラン。。

前回よりも
穏やかな中で準備が進められた

以前いてくれた
使用人達。。
アランが連れて来てくれた
使用人達。。
どちらも穏やかで暖かな気質のものが多く
満ち足りている
そんな環境での執務、事業関連も
全てが順調で怖いくらいだ
今までは、、何かにつけて
躓く事があり
障害だらけで
予算も突然足りなくなったりと
不具合だらけだったが
今は、予定通り進んで行く

忙しくも充実した日々
共に執務出来る喜び
今は独りでは無い

アランがいて
セバスチャンも居てくれる



☆     ☆     ☆     ☆     ☆



いよいよ今日は
アランとの婚姻式

ふと、オリバーとの苦い思い出が
過ぎる。。。


ヴァージンロードを
コールマン公爵様がエスコート
してくださった　

そして、アランの元へ、、

黒い、品のある
タキシードを着たアランは
あまりにも麗しく。。
直視するのは、恥ずかしい

誓いの口づけ、、
とても緊張した
目が開けられなかった。。

それから、指輪を交換し
皆から祝福を受ける

ふわぁっと、柔らかな光に
私達2人が包まれた。。
父と母が、、、
見守ってくれていた
2人で祝福してくれたのだ
会場からどよめきと
更なる祝福が。。。

不安だったが
今回は皆心からの祝福を
してくれていると分かった。。

こんなにも幸せを感じるものなのだな、、
自然と顔が綻んでくる

披露宴も滞りなく済んだ
幸せのたくさん詰まった時間だった

今までの不安や、悲しみが
薄れていった


そして、初夜、、、
大丈夫だと分かっているけれど
不安だった。。。


ノックの音がして。カチャリ。。。
アランが入ってくる

「そんなに不安そうな顔をしないで。。
笑って？アンナ。。。」

コクリと頷く

「。。。。」上手く笑えているだろうか

「愛しているよ、、アンナ」

「私も、、愛しているわ
アラン。。」

見つめ合いキスをする
抱きしめられて、、
幸せを感じた
全身にキスをくれるアラン
恥ずかしさも何もかも
愛する人にとかされて
破瓜の痛みさえ
甘美に思えた
優しくいたわるような
それでいて強い
アランの愛に、
ただひたすら翻弄されていた

抱きしめられて眠る夜は
この上なく
安らいだ　

オリバーとの初夜の哀しみが
跡形もなく飛んで行った。。

きっと、本当の意味で
サヨウナラ出来たのだと思う

初めてがアランで良かった

本当に愛されるとは
こう言う事だと分かった



あれから、5年。。。
1人の女の子と男の子。。。
双子を授かった


「おとうちゃま？
わたち、大きくなったら
おとうちゃまのお嫁さんになるのღ」

そう、黒目黒髪の3歳の娘は言う

「おかあしゃま、、
僕は、大きくなったら
おかあしゃまと結婚して
守ります！！」

なんとも、頼もしい息子に
笑みが溢れる
息子は、深いブルーサファイアに
プラチナブロンド。。

「あらあら、頼もしいのね？」

「それは、ダメだなぁ
お母様は、お父様の大切な
お姫様だから。。。

ユーリは、ユーリのお姫様を
探さなくちゃ」

「ええー！ブーでしゅ」

「あたちもダメなの?」

「そうだね。。

アーシュも、アーシュだけの
王子様がいるよ
君だけを大切にしてくれるね？」

「やだぁ、あたち
お父ちゃまと、お母ちゃま
みたいな
王子様とお姫様が
いいもん！！」

「皆んなで探さなくちゃね？
その為には、沢山の事を
知っていきましょうね？」

「「はあーーーい！！」」

素直で可愛い子供達と
まだ甘々な夫に包まれて、、、

とても、とても幸せだ





最後まで読んでくださった方
本当にありがとうございます

何とか完結出来ました。

心折れた時、
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感謝致します。