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いざ親衛隊加入

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「は・・・え?親衛隊?」
「はい!僕親衛隊に入りたいんです!」

生徒会になんて絶対入りたくない。何故って生徒会になんて入ったら四六時中アルベールと一緒って事だろ!?そうすれば俺の体がどうなるかなんて簡単に予想できる。

「でも親衛隊なんてエヴァには・・」
「親衛隊は生徒会の皆様を支え応援できる場所だとお聞きしました!それに生徒会の皆様に近づく者たちを制裁する立場だと!アルベール様の婚約者としてアルベール様に近づく輩を僕が阻止したいと考えてます」
「なっ・・・!そっそんな事考えてたんだ・・・」

いくら気持ち悪いからって顔赤くしてそっぽ向くことねえだろうが。とにかく生徒会入りを回避したくて思ってもないことをペラペラと喋る。

「まさかエヴァが嫉妬してくれるなんて・・・。僕だけが好きなんだと思ってたのに・・・」
「?何がおっしゃいましたか?」
「いっいや!!何も言ってない!それよりも、君がそこまで言うなら生徒会入りは諦めるよ。親衛隊として頑張ってくれ。でも、もし心変わりがあればいつでも歓迎するからね」
「はい!頑張ります!」

よし回避成功。我ながら立ち回り上手いのでは?
自分の行動にむふむふとしていると腰に手を回されぎくりと固まる。

「それよりもエヴァ・・・久しぶりに会えたんだからエヴァに触れたい」
「は!?えっ!?今!?」
「勿論部屋に戻るよ流石にここはね」

ああ、早く現れてください主人公。



ということで
「あれからもう一度考えたんだけど僕も親衛隊に加入していいかな?」
「はい!勿論です!」

僕よりも一回り背の低いチワワのような少年達はキラキラした目で僕を見つめている。昨晩アルベールに嫌という程抱かれたあと瀕死になりながらも妖精から渡された台本をもう一度見た。
やはり俺の記憶通りこの少年達を取り巻きとしてエヴァは親衛隊で悪行を行っていたみたいだ。

「エヴァ様早速ですが親衛隊の規則や日課についてご説明します」
「うんよろしく頼むよ」
「はい!まず親衛隊は朝門の前に花道を作り生徒会の皆様が登校するのをお見送りしています」
(こいつら本当に漫画みたいな事してんだな。生徒会のやつらに同情してしまう・・・)
「そして生徒会の皆様に近づこうとする無礼な者たちを見つけ次第制裁を行っています」
「ふぅん具体的には?」
「まずは忠告ですね。それで言うことを聞かない場合は他の生徒を使って輪姦させます」
「は・・・」

あまりにも下衆なやり方に絶句する。

「当然です。生徒会の皆様に手を出すやつはこれくらいしないと分からないんです。勿論あまりにも悪質な内容だと判断した場合忠告する前にそうする事もありますが・・・」
「・・・そう、分かった」
「そして肝心な規則ですが・・・。基本的に生徒会の皆様に直接的接触をすることは許されません。ですが親衛隊の特権として週に月に1度、生徒会の皆様とお茶会をすることが出来るんです!勿論選ばれた数人だけなので大体幹部で出席していますが」
「僕はアルベールの婚約者だけど接触する事は禁止なのかな?」
「あ・・・えと、エヴァ様は婚約者様なのでそんな決まりはありません!ですがエヴァ様はあくまでアルベール様の親衛隊隊長なので他の役員の皆様には接触しない方が良いです」
「ん?他の役員にも親衛隊があるって事?」

知らなかった。というか他の役員の顔がぼんやりとしていてあまり思い出せない。

「はい!ですがほかの親衛隊と比べても我らが会長の親衛隊は1番規模が大きいのです!エヴァ様が体調になった事でより活動が活発になるだろうし頑張っていきましょう!」
「うん説明ありがとう。それと、僕から隊員達に言いたいこともあるんだ。良かったら場を設けてくれないか?」
「はい勿論です!丁度入学式の後隊長の就任式があるのでその時にでも」

かくして俺はアルベールの親衛隊隊長として加入することが決定した。



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