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La Madrugada 32 〔薄氷 1〕
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「兄さま!」
弾ませた声とは裏腹に、弟はそっと兄を抱擁してから、伸び上がって口づけした。
ーーどうしよう……どうしたらいい? 日陰!ーー
「ーー主、湯殿へ。リシェ様……湯殿で、お兄さまをお|《なぐさ》慰めする|《すべ》術を、お勉強いたしましょうか」
日陰は、弟の心の内の逡巡に応えるように、言ってくれた。
「はい! 日陰。兄さま……僕にさせて? 僕にご奉仕……させてください……」
兄は嘆息してから、日陰を流し見る。
「身体が冷えていらっしゃる。参りましょう、主」
日陰が重ねて兄を促すと、兄は弟に手を引かれるまま、足を踏み出した。
§
ぴちゃ……ン…………。
湯殿の天井から、落ちる水滴が弾ける音に、口淫の淫らに湿った音が響く。
湯殿用に置かれた安楽椅子に背を預け、足を開いて腰掛けた兄の足元に、弟は、両膝をついて座り込み、兄の男根を慰めていた。
「は……、んっ…………ぅく……」
ちゃぷ……ちゅぷっ……ちゅく……
荒く、息を吐きながら喉の奥まで兄の男根を口腔に受け入れ、弟は、懸命に兄の男根へ奉仕を続けていた。
「リシェ様。お兄さまのお髪の手入れは終わりました」
傍らで何事もないような声音で、日陰は髪を洗い終えたことを伝え、弟は、兄に射精を促すように、玉を揉みしだき、竿をしごいて鬼頭を吸い上げた。
「ーーふっ……く……ぅ……っ」
弟は、嘔吐くのを堪え、口腔に兄の精を受け止めると、兄の膝に手を置いて伸び上がり、口腔に受けた精を兄に見せた。
弟の両頬に手を添えて、それを確認した兄は薄く笑みながら弟に許しを与えた。
「上手だね……、リシェ。お飲み」
コク……っ
兄に喉を晒して精をで飲み下した弟は、恍惚とした表情で、囁いた……。
「美味し……ぃ……」
唇を舐め、半開きのまま待つと、ふっ……と笑った兄が弟に口づけてくれた。
「言っただろう? 自分の精は不味いんだぞ」
そう言いながら舌を絡ませ、濃厚な口づけを交わす。
「ん……でも、……して、欲し…………」
兄の精で濡れた唇に、兄の口づけが。
「リシェ様。ご用意、整いました」
無機質に響く日陰の声に、弟は唇を離す。
「兄さま……、リシェにお身体、洗わせて……ください」
兄の胸に手を置いて、弟は、兄にそう希った。
そしてふわっと乳首をなぞり、胸から手を、放した。
兄は弟の首筋に口づけ、それから興をそそられたように弟の希いを聞き入れた。
「良いだろう。してごらん、リシェ」
施術台に置かれた大きな盥に、たっぷり用意された石鹸で、弟は、兄を洗い始めた。
跪いて兄の足先から……大腿の内から、上へと。
「男根……も。僕、綺麗にします。兄さま」
やわやわと……でも、丁寧に石鹸を絡ませていく。
そして、自分よりずっと広い背に石鹸を|塗ると、弟は自分の上半身ーー胸にも石鹸を塗り、兄を後ろから抱きしめた。それから、密着したまま……身体を上下に滑らせた。
「あ…………、は……ぁ……ーー」
「……気持ち悦いか? リシェ」
「や…ぁ……、気持ち悦くする……の。兄さま……」
「おいで。前に」
「はい、兄さま」
弟は兄の前に回り、兄の胸に石鹸を塗っていった。くるくると兄の乳首を捏ねながら。
「こら」
兄の、弟を窘める声に、ふふ……未熟ながらも蠱惑的な笑みを見せると、弟はもう一度、自分の胸にたっぷりと石鹸を乗せ、兄と胸を合わせ……兄の背に手を回した。
弾ませた声とは裏腹に、弟はそっと兄を抱擁してから、伸び上がって口づけした。
ーーどうしよう……どうしたらいい? 日陰!ーー
「ーー主、湯殿へ。リシェ様……湯殿で、お兄さまをお|《なぐさ》慰めする|《すべ》術を、お勉強いたしましょうか」
日陰は、弟の心の内の逡巡に応えるように、言ってくれた。
「はい! 日陰。兄さま……僕にさせて? 僕にご奉仕……させてください……」
兄は嘆息してから、日陰を流し見る。
「身体が冷えていらっしゃる。参りましょう、主」
日陰が重ねて兄を促すと、兄は弟に手を引かれるまま、足を踏み出した。
§
ぴちゃ……ン…………。
湯殿の天井から、落ちる水滴が弾ける音に、口淫の淫らに湿った音が響く。
湯殿用に置かれた安楽椅子に背を預け、足を開いて腰掛けた兄の足元に、弟は、両膝をついて座り込み、兄の男根を慰めていた。
「は……、んっ…………ぅく……」
ちゃぷ……ちゅぷっ……ちゅく……
荒く、息を吐きながら喉の奥まで兄の男根を口腔に受け入れ、弟は、懸命に兄の男根へ奉仕を続けていた。
「リシェ様。お兄さまのお髪の手入れは終わりました」
傍らで何事もないような声音で、日陰は髪を洗い終えたことを伝え、弟は、兄に射精を促すように、玉を揉みしだき、竿をしごいて鬼頭を吸い上げた。
「ーーふっ……く……ぅ……っ」
弟は、嘔吐くのを堪え、口腔に兄の精を受け止めると、兄の膝に手を置いて伸び上がり、口腔に受けた精を兄に見せた。
弟の両頬に手を添えて、それを確認した兄は薄く笑みながら弟に許しを与えた。
「上手だね……、リシェ。お飲み」
コク……っ
兄に喉を晒して精をで飲み下した弟は、恍惚とした表情で、囁いた……。
「美味し……ぃ……」
唇を舐め、半開きのまま待つと、ふっ……と笑った兄が弟に口づけてくれた。
「言っただろう? 自分の精は不味いんだぞ」
そう言いながら舌を絡ませ、濃厚な口づけを交わす。
「ん……でも、……して、欲し…………」
兄の精で濡れた唇に、兄の口づけが。
「リシェ様。ご用意、整いました」
無機質に響く日陰の声に、弟は唇を離す。
「兄さま……、リシェにお身体、洗わせて……ください」
兄の胸に手を置いて、弟は、兄にそう希った。
そしてふわっと乳首をなぞり、胸から手を、放した。
兄は弟の首筋に口づけ、それから興をそそられたように弟の希いを聞き入れた。
「良いだろう。してごらん、リシェ」
施術台に置かれた大きな盥に、たっぷり用意された石鹸で、弟は、兄を洗い始めた。
跪いて兄の足先から……大腿の内から、上へと。
「男根……も。僕、綺麗にします。兄さま」
やわやわと……でも、丁寧に石鹸を絡ませていく。
そして、自分よりずっと広い背に石鹸を|塗ると、弟は自分の上半身ーー胸にも石鹸を塗り、兄を後ろから抱きしめた。それから、密着したまま……身体を上下に滑らせた。
「あ…………、は……ぁ……ーー」
「……気持ち悦いか? リシェ」
「や…ぁ……、気持ち悦くする……の。兄さま……」
「おいで。前に」
「はい、兄さま」
弟は兄の前に回り、兄の胸に石鹸を塗っていった。くるくると兄の乳首を捏ねながら。
「こら」
兄の、弟を窘める声に、ふふ……未熟ながらも蠱惑的な笑みを見せると、弟はもう一度、自分の胸にたっぷりと石鹸を乗せ、兄と胸を合わせ……兄の背に手を回した。
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