黒の瞳の覚醒者

一条光

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終章~人魔大戦~

部隊消失!? 現れた巨大な影

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「今のどうなったんすか!? さっきまでは何も……こんないきなり…………」
 地を覆うのは黒くうねる蛇の川、そして醜く白い肉塊の群れ。空を埋め尽くすは紅黒のドラゴンの大群……クーニャより大きいものはいないと思うが、戦闘機なんかより一回り以上大きく見える。
「ど、ドラゴンがいっぱい…………」
「主! こんな時に目を子供みたいに輝かせるな、ここに主好みの神龍が居るではないか! あんな下等そうなのに目移りするな!」
「ちょっと待ってください、そんな事より後続の部隊が消えました!」
『はあっ!?』
 リニスの言葉で車が急停車して全員が声を揃えて後ろを振り返った。異常に気が付いた他の車両も急停車して行軍が止まった。
「遠藤、送れ……遠藤! ……無線が繋がらない……俺たちの前に居る部隊には交信能力者が何人か居たはず――」
「こちら源田、後続部隊と無線、能力共に交信不能! 現存の部隊は向かってくる敵を迎撃しつつ途中通過した廃村まで後退、後続の部隊との合流を最優先とする」
 交信不能って……ナハト達はどこに消えた? 敵の能力か? 何の前触れも痕跡もなくあの大部隊を消せるのか? ミシャに続いてナハト達にまで何かあったら俺は――。
「主! 呆けている場合ではないぞ! 下等種共の群れがくる。儂と共に飛んでくれ!」
「えっ!? ちょっと待ってクルシェーニャちゃん、如月さん連れていかれたらこの車の守りが!」
「自分で戦え、銃があるだろう。仕事しろロリコン。それにフィオもアリスも居るし不遜な王と供が居るだろう。儂らが空から全体を援護する、蛇とぶよぶよだけなら逃げ切れるはずだ――時間がない、行くぞ。ああいう輩は知性がなく下等ではあるが力を見せつけてやれば力量差を悟って大抵が退く。本気を出せ主よ、儂と共にこの場で奴らを滅ぼすつもりでやるのだ。少しの隙も見て取らせるな!」
「ああ、翔べクーニャ! あいつらを払ってナハト達を探す」
 フィオにより上空高くへと打ち上げられ飛翔しながら顕現したクーニャは俺を乗せてドラゴンの群れに立ちはだかる。あぁ、ドラゴンもったいねぇ……咆哮一つで極太レーザーのような白雷がドラゴンの群れを貫いた。怒り狂うものが三割程度、残りはクーニャを脅威と捉えて怯え迂回するように地上の部隊を狙っている。流石俺のクーニャ、ドラゴンの中では神にすら等しいんじゃなかろうか。
 クーニャが上なら俺は下の蛇とペルフィディを薙ぎ払う――風? ……アルとアリシャか! 西野さんたちは蛇に構わず車を走らせるが轢かれる事のなかったものは這いずり車体に絡み付きフロントガラスを覆う。それに対してアリシャが何かを仕掛けたようでアリシャが乗っていた車両から次々に滑り落ちていく、他の車両も同様だ。それをアルが発生させた竜巻が飲み込み巻き上げていく。竜巻が向かうのは俺たちの本来の進路、今は俺たちの後方になってしまっている北の敵の群れだ。竜巻は蛇とペルフィディをシェイクして川の方へと飛ばしている。
「ふふふふふっ、ふははははっ、これが格の違いというものだ。なっ? 主、儂が一番であろう? 儂が唯一無二の主の従者であるぞ。それ主も見せつけよ、儂の主が世界に誇れる存在だということを奴らにとくと見せてやれ」
「誇れるかどうかは知らんが……そんじゃま、いっちょやりますか」
 自分の内側で力を高め収まりきらずに溢れだした黒雷が全身を包む。これは、雷帝であるクーニャにすらダメージを与える雷、これを前方一直線に放ち……途中で弾けさせる! 弾けた全てを制御、黒雷は無数の矢となり紅黒のドラゴンの頭を貫き墜落させていく。突き抜けた雷は衰える事なく地上に落ちて蛇とペルフィディの動きを妨げる。
「やはり儂の主だ。どうだ、これからは二人で雷帝を名乗らぬか? 二人合わせて黒白の雷帝だ。主と共に冠するなどこれほど幸せな事はない」
「いや……遠慮する。クーニャが名乗る分にはかっこいいけど俺が名乗るのはイタ過ぎる」
「なんと張り合いのない。儂は黒と白の雷が混ざり合っているのは好きなのだが――」
 軽口を叩き合っている俺たちを嘲笑うかのように空気が震え上がる大咆哮、耳を劈くそれは俺たちを突き抜け遥か先の空までまで響き渡った。必然動きが止まり隙を生んだ。それを狙った巨大な黒龍は後退中の最後尾の車両へと息を吹き掛けた――炎じゃない? ……ッ!? どうして!? いや、あり得ない。全員がワクチンを接種している、現に量産ディアボロスから吹き出した瘴気でペルフィディ化する人間は一人も居なかった。なのに、何故ニーズヘッグのブレスでペルフィディ化した!? ブレスを浴びた車両内でペルフィディ化して急激に膨れ上がった体が車体を破壊しながら溢れ出した。膨らむ体と車体に押し潰されて膿疱が弾け瘴気を吹き上げる鉄塊となり、コントロールを失ったそれはスピードを落とす事なく別の車両へと向かって行く。 
 異常を察知した兵士がパンツァーファウストを撃ち込み激突は逃れたが――。
「マジかよ……白穢病、ゾンビと来てまたペルフィディの恐怖に曝されるのか?」
「ッ! これはいかん、フィオー! 受け取れ!」
「ちょっ――まっ!?」
 ニーズヘッグが次の獲物を求めて鎌首をもたげたのを見て取るとクーニャは俺を掴みフィオ達の居る車両へと投げ渡すと咆哮を上げてニーズヘッグへと急降下を始めた。
「うわっ!? 如月さん帰ってくるなら静かに帰ってきてくださいよ。今一瞬バウンドしましたよ」
 俺がやってんじゃねぇ……クーニャめ、少しズレてたぞ。フィオとアリスが上手く受け止めてなかったら地面に叩き付けられて中身をぶちまけて死んでた……なんかぶっ飛ぶのが俺の十八番みたいになっていないか? まぁ、ああなるよりはマシかもしれないが。吹っ飛ばされた車体の下で蠢くものを見て身震いをした。
 高速でダイブするクーニャに気付いたニーズヘッグがブレスを空高くへと吹き上げる。躱す素振りを見せなかったクーニャを瘴気が飲み込んだ。あいつ大丈夫なのか? ――っ! 吹き上げられた瘴気を抜けてクーニャの足がニーズヘッグの王冠のような角に届いた。足の爪に角を引っ掻けたまま踏み抜きニーズヘッグを引き倒した。威厳を放っていた角は左を半分近く砕かれて元の迫力は半減している。
「――ッ! ――ッ!」
 怒り狂ったように暴れるニーズヘッグはクーニャを押し退け、周囲のペルフィディの肉を切り裂きその血を啜っている。あれがペルフィディブレスの原因か!? あんなものの体液をあんなに大量に啜って……それでも尚変化が出ないニーズヘッグの体も異常だが、更に異常なのは奴の体内で濃縮精製された瘴気の方だ。
 あれはまずい、あれを吹いて回られるだけで俺たちはいとも簡単に全滅する。
 あれは、今ここで殺しておくべき存在だ。
「フィオ! アル・マヒクを構えろ。奴を仕留める。あんなものが居たら全滅どころか世界が滅ぶ――」
 同様の結論に至ったであろう戦車隊から発射された砲弾がニーズヘッグに着弾した。たが着弾したニーズヘッグ腕は損傷しておらず棘の生えた装甲のような鱗も健在だ。
「嘘だろ!? なんで徹甲弾をまともに受けて無事なんだよ!」
「宮園運転!」
「分かってますよー!」
 クーニャと同じような高硬度の鱗か? こいつで貫けるか? クーニャとの戦闘時より力は増してる。弾丸もミスリルじゃなくオリハルコンだ。
「ワタル、いけるよ」
 黒雷を一瞬溢れさせクーニャへの合図にした後アル・マヒクへと触れた。しかし車両の大きな揺れで黒弾はあらぬ方向へと突き抜けた。それを見たニーズヘッグの再びの大咆哮、戦場に居る者を萎縮させ戦意を奪う轟音が紅黒の竜たちを勢い付かせた。クーニャに怯えて居たものまで――。
「檻ッ! 収束ッ!」
 部隊と竜の群れの間に黒雷の柵で線引きをして急速に閉じた。逸った数十匹は煙を上げながら地上へと叩き付けられたが上手く回避したものは恐ろしいスピードで突っ込んでくる。背後からのクーニャのブレスで焼け落ちるものも居たがニーズヘッグがクーニャに組み付いた事でブレスが止んだ。
「おいおいなんだありゃあ!? あの白いの落ちたドラゴンを喰ってるぞ――変態しやがった…………」
 イェネが見つめる先ではペルフィディがドラゴンの死肉を喰らっている。そして喰らったものが次々と翼を得て次の獲物を求めて向かってくる。
「嘘ウソうそぉ!? 速いんすけど! なんかもう色々ピンチなんですけど!」
「ねぇにしのん、これ借りるね――わお、弓とは全然違うのね」
 エピは小銃を構えると飛行するペルフィディにヘッドショットを決めた。初めて扱うはずだよな? この状況で少しも取り乱してない事といい、こいつも相当だな。
「ほぉ、使えるではないか。妾も借りるぞ――ん? 出ぬぞ? 入っておらぬのか?」
「あ゛あ゛っ!? それ覗き込んじゃ駄目! たしか安全装置が……西野さんこれですよね?」
 エピが簡単に命中させたのを見てロフィアが拳銃を持ち出した。しかし弾が出ないもんだから銃口を覗き込んだ。それを慌てて引き離した。何やってんだこいつは…………。
「貴様っ、誰が妾の身体に触れても良いと言った。貴様はあれだ、もう妾専用の玩具にするしかないな!」
「アホな事言ってる場合かッ! ……これで撃てる。絶対に覗くな人に向けるな。いいな!?」
「貴様誰に対してものを言っている!」
 こいつ全然軟化してねぇ! 自分で頭を吹っ飛ばしてたかもしれないのになんだこの態度。
「ロフィア様後になさってください。白いのが来ます。ワタルさんには働いてもらわなければ」
「言われなくてもやってやるよ。化け物になんてなってたまるか」
 俺たちは追っ手を薙ぎ払い来た道を戻りながら消失した仲間を探す事に注力した。

 しかし結果は芳しくなかった。目的地であった廃村に辿り着く頃には追っ手を振り切っていたが消失した部隊の痕跡すら見つける事は出来ていなかった。消失したのは全体の五割、三割はアイオーンの森の拠点やクロイツに残っていて回復や裏方に務めている。現状この場にあるのは二割程度という事らしい。普通なら即撤退行動に移るだろう、だが俺たちは帰る事は出来ない。結界が存在する限り帰り道はないんだ。
 敵を振り切り落ち着ける状況になった事で不安が噴き出し兵士の士気は大いに低下していた。震えながら祈る者、呆けた表情で家族の写真を眺める者など様々だ。撤退が許されない状態で地獄の扉が開いたのだ、恐らく人間同士の戦いなんかよりも遥かに恐怖は大きいだろう。その上大丈夫だと言われていたペルフィディ化の脅威が再び現れた。一人残ってニーズヘッグを押さえていたクーニャが仕留めてくれていればこの状況も少しは――。
「はぁ、駄目っす。やっぱり残してきた部隊はまだ動ける人間は少ないらしいです。増援は望めない、消えた部隊は見つからない。現状の戦力じゃどうやってもあれの突破なんて……ロリコンが幸せになったから罰が当たったのかぁ」
「それを言うなら俺だって、好みの巨乳外人お姉さんとお付き合いが始まった途端にこれとか呪われてんのか? 今までこんな大きな損耗はなかったってのに……俺たちには勝てるだけの勢いと戦力があったはずなのに、それがいきなり――」
『はぁ…………』
「二人ともうるさいです、どっか他所でやってくれ」
 顔を絶望感でいっぱいにした西野さんと宮園さんが揃ってため息を吐いているのを追い払い咆哮と雷鳴の響く北の空を睨み付ける。クーニャは無事だろうか? ――違う――無事に決まっている。レールガンで貫通出来ない鱗で覆われてるんだ防御は盤石、傷付けられる事はないはず。その上更に俺の黒雷と撃ち合えるだけの電力、そして力の容量はクーニャが上だ。負ける要素が無い、無いはずなんだ。
「クソッ! なんで今更ペルフィディ化なんだ! あれさえなかったらクーニャを一人置いてなんて…………ッ、光が――」
 苛立ち溢れ出していた黒雷は空を白く染め上げるかのような閃光を目にした事で霧散した。丘の向こう側で白い光の柱が天へと高く昇っていく。それはまるで召天の光にも見えて――。
「クルシェーニャちゃん最後の抵抗、とかじゃないですよね?」
「当たり前だ!」
「当たり前!」
「当たり前でしょ!」
 西野さんに怒鳴り付けるフィオとアリスの声と重なった。思いは一緒か……クーニャ、俺たちはここに居るぞ。お前を信じてここに――。

「あ~る~じ~」
 天高くから聞こえる気の抜けた声と共に降ってきたロリっ娘を慌てて受け止める。危ねぇ、なんでドラゴン化してないんだ!?
「無事かっ!? 怪我は? 奴のブレスの影響は?」
「概ね問題ない……しかしそれは奴とて同じこと。儂の全てを放出して吹き飛ばしたがあの生命力だ、生きてはいよう……儂は少し休んだら奴を仕留めに行く。あれは主たちには任せられぬ、儂がやるべき事だ。しかし、疲れてしまった……故に、少し休む。主、儂を守って……く、れ…………」
「……ああ、そうだな。ニーズヘッグを潰したら次は結界だ。そしていよいよディアの王都だ。絶望している余裕なんてない、元から俺には進む以外の道なんかない。頼むぞクーニャ、今はゆっくり休んでくれ」
 掴み取る、みんなとの未来を、幸せな世界を、俺が手に入れてみせる。その為に……こんな所で立ち止まったままでなんていられるか。
「大丈夫なんすかね?」
「何がです?」
「クルシェーニャちゃんがここに居る事ですよ! 彼女が足止めしてくれたから追っ手を振り切れたんですよ、ストッパーが居なくなったら一気に攻めて来るんじゃないんですか?」
「ここで話してるより千里眼の覚醒者の所に行って様子を聞く方がいいんじゃないですか? クーニャが戻ってきたって事はニーズヘッグは暫く動けないって事でしょうけど」
 ただのペルフィディやドラゴン程度なら今の戦力でもどうにか凌げるかもしれないが……凌ぐだけだ。クーニャはニーズヘッグに掛かり切りになるだろうし、現状の戦力だけで殲滅は難しい。ナハト達との合流は必須だ。絶対に生きている、あれだけの人達が何の抵抗も無く一瞬で殺される訳がない。そんな事が出来るなら最初からやってるはず……大勢をどこかに強制的に飛ばすような能力とか……飛ばす……? 呼び出せるなら別の世界に飛ばす事も? ……嫌な考えが渦巻き始めた。もし異世界に飛ばされていたら俺たちには対処する方法がない、それどころか地球にアクセスする方法も失った事になる――。
「総員撤退準備! 更に南へ後退する!」
「っ!? どういう事だ!」
 後退後に残った部隊を仕切っていた米軍の指揮官に思わず掴みかかった。消えた部隊がどうなったかも分からないのにここを離れるのか? もしまだこの近辺に居たら――。
「放したまえ。まったく、教育がなってない……現状の戦力では敵の突破は不可能だ。君はこの場に残って我々に無駄死にしろと言うのかね?」
 周囲から敵意にも似た視線が突き刺さる。彼らは心を折られたんだ、逃げられないと知りながらも少しでもこの場から離れたいんだ。中には戦意を保ってる人も居るが、大多数は戦う意思を失っている様に見える。
「逃げて、どうするんです?」
「無論帰還の方法を探るのだよ。君にも同行してもらうよ、元の世界に帰るには君が必要だからね」
「帰るにはティナも必要だ! 仲間を探さずに逃げるのか!?」
「そこは新たな覚醒を待つなり探すなりするさ。能力は存在しているんだ、他にも使い手が居ても不思議はないだろう? しかしレアケースを二つも探すのは大変だ。君だけは確保しておかなければ……どうせには誰も敵いはしないさ」
 指揮官の顔は恐怖に染まっている。何を知った? 何がこれ程絶望させる――。

「ヘカトンケイルと思しき巨人二体が動き始めました!」
 ヘカトンケイルだと!? ……そうか! バドに現れた奴を天明は退したんだ。討伐ではなく退……恨むぜ天明――いや、二体同時に退けただけでも凄いんだ。分かっている、でも、せめて一体でも減っていればと思わずにはいられない……どうする? クーニャは今動けない。あの化け物を二体も相手にどう戦う?
「さあ全員急ぐんだ! 南東の山脈を目指す――」
 兵士が動き始めるよりも早く異形が顔を覗かせた。あぁ、奴だ。クロイツで大暴れしやがったあいつとそっくりの巨人が二つも現れた。ヘカトンケイルを実際に見た事のない米軍や中国軍の心を折られた兵士達は一気に恐慌状態パニックに陥った。そうなると俺の事など構わず我先にと逃げ出して行った。残ったのは僅かな自衛隊、そして顔見知りのアマゾネス。
「逃げないんですか?」
「この土地に逃げ場なんてないでしょうよ。消えた部隊とて何もしてないはずがない、自分等だけ逃げる訳にはいかんでしょ。ここに残っているのは覚悟を決めとる馬鹿ばかりです。それに、自分等は如月さんがあれを倒すのを一度見ています。まだ絶望しちゃあおりませんよ。やってやりましょうや! 時間を稼げばそのお嬢さんも起きるでしょう? まだまだ、これからこれから! やるぞお前ら!」
 全員が喊声を発する。
 虚勢……ではないな。この源田っておっさん本気で信じてここに残ったんだ。他の人も、このピンチにいい顔してやがる。全員信じて疑ったないな……やってやる――ああやってやるよ! 俺が戦況を一変させてやる。クーニャが起きる前にあの化け物共を片付けて全員で生き残る。
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