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十六話、テストが終わり

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 期末テスト

 それは夏休みを気持ちよく過ごすための一つの試練。
 赤点を取れば二週間、平均以下で一週間の補習があるのだから。しかも、赤点だと模擬 夜会も出る事ができない。
 だれもが血眼になる恐怖のテスト。

 みなさま目を真っ赤にしてテストを受けました。

 わたしは、・・・日々の努力。

 赤点一つ取れば、奨学金がパァ。
 弟の学費積立もさらば。
 とるわけ、無いのです。

 流石にテスト週間まで仕事に力を入れることはできませんでした。

 気にはかけてましたが・・・。

 仲直り・・・できませんでした。

 ミッシェル様はチラチラポニー様を見ます。
 ポニー様も・・・。

 なぜ相手が見ていない時に見てるのかな~?
 目があえばいいのに~。

 互いが気になるのに・・・。


 ケンロット様はポニー様の側でずっといました。
             お優しい。

     どう思ってるのかな?


 テストも終わり一息つきました。
 ミッシェル様とマロン様がお茶をされていました。

 そんな時、ケンロット様がやって来られました。

「ミッシェル嬢、ポニー嬢と仲直りしないのか?彼女はずっとミッシェル嬢の事を思ってるんだ!」

 おぉっ!
 言いましたよ。

「だったら、ポニーが来ればいいでしょっ」

 うわぁ。
 ミッシェル様、辛口でいきますか?

「それができないから僕が来たんだ」
「だからなんです。わたしはわたしの言った事を変えないわ。ポニーが来て、先に謝れば考えるわよ!」

 ミッシェル様、が、がんばれ!

「なんで君は、素直になれないんだ!そんな君じゃないだろ!」
「どんなのが、わたしだというのですか?わたしはもともと、こういう人間です。
わたしを見た目しか見てない人に言われたく無いわ。それに、ケンロット様は部外者でしょ。放っておいてよ」

「僕は・・・僕は・・・」
「わたしは貴方が、嫌い、です」
「っ・・・」

 キッパリ、ハッキリ・・・
 ケンロット様は真っ赤になって、項垂れました。

「ミッシェル・・・」
「ごめん、マロン。わたし、行くね・・・」



 走るように、ケンロット様を置いて去って行きました。

 もちろん、アーリになって先回り。

 カゼボに着くと、
 ミッシェル様はすでにいて、
 グズグズ泣いています。

 早い・・・。追いつけれなかった。

「ゔぅぅぅ、ポニーィィッ、ゴメン、ゴ、メンっ、ヴゥッ、ポッ、ニィッ」

 メンタル弱々のミッシェル様。

 きっと誰も知らないでしょう。

 ミッシェル様の気持ちはミッシェル様のものですから。
 言っている、本音と建前がちがうんですよねぇ~。
 自分でも気づいていないから、哀れです。


 抱きしめてあげました。

 縋り付くようにして、大声で泣きます。

「ポニーィ、ポニーィ・・・ヴグッ、早く、仲直りしたいっっ、このま、ま、ポ、ニーとべつべつ、い、やぁぁ。ポニーィィッ・・・ポッ、ヒグッ・・・」

 落ち着くまで背中を摩ってあげました。










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