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十四話、勉強会

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 どうして、わたしも勉強会をしているのでしょうか。

 目の前に座るエンリュリッヒ様を見ます。
 ニコニコとして、何が嬉しんだか?

 お三方の勉強会見学もあって、例のカゼボに行けてませんので、仕方ないですが・・・。

 エンリュリッヒ様から、紙にまとめていただいた内容にさっと目を通します。

 ケンロット様はエファミリア伯爵家のご長男。兄弟は五つ下の妹様がお一人。
 数ヶ月前まではおデブちゃんでしたが今はスラリ体型。
 負けず嫌いの真面目な方。
 ご家族とも仲がよい。


 ミッシェル・ケイニア男爵令嬢。
 ケンロット様とは一学年下の16歳。
 アルタワー伯爵家の次女。お兄様とお姉様がいらっしゃる。お二方共婚約者様あり。
 末っ子のため、少し甘えん坊のところがあるようです。

 ポニー・アゼフスト伯爵令嬢。16歳。
 二つ上のお兄様と三つ子の弟様がいらっしゃる、しっかり者のお姉さんみたいです。お兄様には婚約者はいないが片思いの方がいるらしいと。

 マロン・アスタニア伯爵令嬢。16歳。
 レックス・グランダー侯爵様のご婚約者。
 とても仲の良いお二人です。
 お兄様がお二人いらっしゃいます。こちらは、ご婚約者様がいらっしゃる。

 お兄様同士も仲がよろしいみたいですね。


 ご両親が学生時代から仲が良かったらしく、三人は幼馴染だそうです。

 周りからも高評価。
 喧嘩をしても、最長一日、と言う話です。

 よく、この三人の間に割り込もうとするのだか・・・。

「気の乗らないため息だな」

 ペンを回しながら聞いてきました。

 わたしは地味なわたしです。

 わたしを通りすぎるようにして、誰もがエンリュリッヒ様を見ています。

「目立ってますけど」
「僕は何もしてないよ。それに、きみのそのメガネ、認識阻害メガネだよね」

 ちっ、
 気づいていたか。

 周りからも気づかれにくくなるから便利なんだよな。

「・・・よく気づきましたね」
「やっぱり。僕も欲しいな」

 高いのよ、これ。
 学園長先生支給。
 ただし、以前仕事をしてて、壊したから今かかけてるのは実費・・・、だから値段知って・・・、まてよ、コレ経費だよね。

 経費扱いできるかな?
 学園長先生に聞いてみよ。

「聞いてみます。で、なんで、勉強会?」
「様子みるんでしょ。ならこっちが・・・」

 ちらりとケンロット様とポニー様を見ます。

「来て、ないね・・・」

 小声。

 そう、ミッシェル様はまだ来ていません。

 なので、お二人でお勉強されています。

 初めは堅苦しい感じでしたが、勉強が進んで緊張もとれたのか、合間合間に雑談も混じってきているようです。

 30分ほど経ってから、ミッシェル様はこられました。
 慌てもせずのんびりと。

 それから三人で始められました。

 少しぎこちないものでした。
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