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24.ミシェル視点

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 ペンのことがあってから、私への風当たりは強くなった。思った通りの行動にうれしくなった。

 からの誹謗中傷は当たり前。
 足を引っ掛けられそうにもなった。
 でも、全然私には聞かない。
 どんなことを言われても恐れる必要はないもの。言う方が惨めだとはおもわないのかしら?

「一体、彼らはどれだけのことをするつもりかしら?」

 見かねたシェリナ様が呟く。

「まだ、私の身分がわかっていないようね」

 今日は皇宮の一室でお茶会をしていた。
 一時的な癒しを求めにきたのだ。

 この場にはセルジオ兄様、フランお兄様、シュリナ様にアフタル殿下、サージャス国の王太子、そしてセイラもいた。

「ミシェルをセイラとまだ思い込んでいるようね」
「それにしても、セイラがどこの家の保護を受けているかくらいわかるでしょうに」
「サージャス国の身分が強く関係しているからでしょう?」

 セイラは困惑した表情をしていた。

 確かにセイラはサージャス国では伯爵位だ。

 だが、我が家は公爵。

 お父様がサージャス国に訪れた際、お母様に惚れて、攫うが如く帝国に連れて帰ったらしい。一途で情熱的が我が家の血とも言える。

「どんどん粗がでてきますわね」

 セルジオ兄様とフラン兄様を見て言います。

「その後始末を押し付けられているんだが?」
「この帝国を滅ぼす気ですか?あんな能無どもが跋扈ばっこさせているわけにはいきませんでしょう」
「それはそうだが。これからどうするつもりだ?」
「私に突っかかる方が増えましたわ。大人しくしてますから、つけ上がってきていますね。ふふふっ」

 アリスたちにも協力してもらっているから着々と準備ができている。

 楽しくて笑っている私をサージャス国の王太子であるロディク殿下がニコニコと見ていた。

 周りが当然のように引いた表情をしている中、そんな笑顔でいられるとどうすればいいかわからなくなってしまう。

「やはり、貴女は素晴らしい方ですね。僕の気持ちへの返答はいただけますか?」

 帝国にやってきてから、口にするのはそればかり。

 こんな私を相手にしても価値はないでしょうに・・・。

「まだ、本当の私の姿を知らないですわよ。見て後悔するかもしれませんわ」

 そう言ってもロディク殿下はニコニコするばかり。
 こんなかた、今までいなかったので、正直どう相手をすればよいのかわからず困ってしまう。

「ミシェル。本当にもう構わないのよ」

 眉を八の字にして微笑むセイラ。

 そんな顔はして欲しくない。

「セイラを悲しませる為にしてるわけないのよ。帝国を舐めるなと言いたいだけよ。だからセイラはゆっくりしていて。ほら、私の武勇伝は知ってるでしょう」
「武勇伝って。ただのイタズラでしょう」

 セイラは目を細めクスクスと笑った。

 やっぱりその顔の方が似合うわと、私は思った。
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