113 / 150
四章、辺境会議
番外編、シェリルの独り言日記?
しおりを挟む
マリーちゃん、ケヴィンファンの方へ
思う存分ご堪能ください。
◇◇◇◇◇
○月□日
グレン様が王都へ行って、一週間。
変わらずの平穏です。
でも、物足らない。
なんでかな?
マリーちゃんが二つの卵を産んで、ポクポク温めています。時おり、チビケヴィンが代わりに温めている。
父性に目覚めたみたい。
デレっとした表情で、卵を見てる。
鼻の下?が伸びて見えるのはなんでかな?
まさか、マリーちゃんの旦那様は・・・、なわけないか。
もう直、生まれてきていいはずなのに、なかなか孵らない。
毎日騎士隊の誰かがやってくる。
お茶を飲んでお菓子を食べる。
楽しい話もしてくれる。
ハイセン医師も顔を出す。
タルクは毎日部屋に来る。
「マリーちゃんどう?」
薬を作りながら、マリーちゃんの様子を伺うタルク。
最近タルクは自分の『代償』を知ろうとしていた。
タルクは癒しの力があるようだった。
わたしの癒しの力と変わらないくらいの力があるようだった。
『代償』は『記憶』ではなくほっとした。
では、なにか?
タルク自身よくわかっていないよう。
見た目も変化がないところから内臓疾患とかもあり得る。ハイセン医師も気にしていた。
だから、『聖なる力』を使うことは禁止した。
代わりにしっかり薬を作ってもらうことにした。
現に、タルクは精をだしている。
わたしの片腕として申し分ないくらいの知識をみにつけだした。
いずれ追い越されるかもしれなくて、ドキドキする。
○月△日
やっと、やっと、マリーちゃんの卵が孵った。
ケヴィンがすごく喜んでた。
ヒンッヒンッ
って小躍りしてたくらい。
喜び過ぎのケヴィンをマリーちゃんが鬱陶しそうに足蹴にしてたのが面白かった。
孵った雛は一羽はピンク。もう一羽青かった。
やっぱり、ケヴィンの子供??
な訳ないと、アシュリーに突っ込まれた。
そうよね、ケヴィンはアシュリーが好きなんだもの。
ピンクの雛をユリ、青い雛をケリーと名づけた。
ケリーはタルクに預けることにして、ユリはアレクディア様に預けることにした。
これで、連絡も取れやすくなるはず。
そう、手紙を出そうとしていると、アレクディア様がやってきた。
心配して来てくれたの。
撫で撫でしてくれた。
嬉しい。
ユリを紹介すると、ユリったら、一目でアレクディア様を気に入ったのか、まだ雛だと言うのに、毛も生え揃ってない小さな羽を広げて、もーアピール!!
か、可愛い!!
あのアリスが肩を震わせてた笑ってた。
それに、びっくり。
早く帰ってこないかな?
早く、揶揄いたいな。
ちょっと言うと、すぐに顔を変えるんだもの。楽しい。
『冷酷の騎士』?
どこが『冷酷』なんだろ?
○月×日。
今日はマリーちゃんと遊んでいた。
チビケヴィンの背中に乗って。
上手に乗ってる。
ついつい、拍手をした。
そんな時、会話が聞こえて来た。
いつも思うけど、マリーちゃんはどうやってつなげてるんだろう・・・。
必要な会話でない時は、どんなにうるさくても相手には聞こえてないみたい。
ティティ姉様、万能ですっ!!
聞いていると、お姉様方の話や、レニーの声が聞こえて来た。
みんな、わたしのことばかり。
わたしは、大丈夫なのに・・・。
子供扱いばかり。
心配ばかりしてくれる。
嬉しい反面、申し訳ない。
もっと役に立ちたい・・・。
アシュリーは、わたしはわたしのままでいいと言ってくれるけど、いいのか不安になる。
ずっと迷惑ばかりかけてるのに。
・・・みんな楽しそうだったなぁ・・・
わたしも行けばよかった。
いつもなら、辺境伯会議には綺麗なお姉さん・・・踊り子さんがくるんだよな・・・。
くるのは知ってるけど、ちゃんと見たことないんだよなぁ・・・。
見たかったなぁ
そんなことを考えていると、
「で、グレンくん。僕の大切なシェリルを護ってくれるよね?」
レニー?
何の話し?
「も、もちろん、全力で護りますっ」
「だ、そうですが、いかがです?シェリル?」
ここで振ってくる?
いかがです?って別に・・・。
『ふーん。アシュリーとアリスがいるから別に期待してないけど。よろしくね。で、踊り子さん、綺麗でしたぁ?』
本音を言ってみた。
ついでに聞いてみる。
返答なし。
まさか、見てなかったの?
あんな綺麗な踊り。失礼じゃない?
「さいてー」
そう言うとマリーちゃんの向こうで慌てているのがわかった。
「・・・いや、可愛いも何もない!」
可愛くなかった?
うそだぁ~。
「見たんですよね?」
『いや、見てない?いや、見たか?えっ?』
「ふぅ~ん」
どっち?
見たの?見てないの?
見たなら羨ましい。
「わたしも見たかったのに!!綺麗なのに見てないなんて、何してたんですか?寝てたんですか?」
何もいわない!!
もう、もう、もう!!!
「衣装綺麗だったんだろうな~」
いいな、いいなぁ~。
絶対羨ましい。
帰ってきたら、いじってやる!!!
振り回してやるんだから!
◇◇◇◇◇
次から5章、最終章です。
国王の陰謀に巻き込まれるシェリルたち。
グレンの行動は・・・。
シェリルの幸せ目指します。
後半は再びグレン視点多め予定ですが、よろしくお願いします😃
思う存分ご堪能ください。
◇◇◇◇◇
○月□日
グレン様が王都へ行って、一週間。
変わらずの平穏です。
でも、物足らない。
なんでかな?
マリーちゃんが二つの卵を産んで、ポクポク温めています。時おり、チビケヴィンが代わりに温めている。
父性に目覚めたみたい。
デレっとした表情で、卵を見てる。
鼻の下?が伸びて見えるのはなんでかな?
まさか、マリーちゃんの旦那様は・・・、なわけないか。
もう直、生まれてきていいはずなのに、なかなか孵らない。
毎日騎士隊の誰かがやってくる。
お茶を飲んでお菓子を食べる。
楽しい話もしてくれる。
ハイセン医師も顔を出す。
タルクは毎日部屋に来る。
「マリーちゃんどう?」
薬を作りながら、マリーちゃんの様子を伺うタルク。
最近タルクは自分の『代償』を知ろうとしていた。
タルクは癒しの力があるようだった。
わたしの癒しの力と変わらないくらいの力があるようだった。
『代償』は『記憶』ではなくほっとした。
では、なにか?
タルク自身よくわかっていないよう。
見た目も変化がないところから内臓疾患とかもあり得る。ハイセン医師も気にしていた。
だから、『聖なる力』を使うことは禁止した。
代わりにしっかり薬を作ってもらうことにした。
現に、タルクは精をだしている。
わたしの片腕として申し分ないくらいの知識をみにつけだした。
いずれ追い越されるかもしれなくて、ドキドキする。
○月△日
やっと、やっと、マリーちゃんの卵が孵った。
ケヴィンがすごく喜んでた。
ヒンッヒンッ
って小躍りしてたくらい。
喜び過ぎのケヴィンをマリーちゃんが鬱陶しそうに足蹴にしてたのが面白かった。
孵った雛は一羽はピンク。もう一羽青かった。
やっぱり、ケヴィンの子供??
な訳ないと、アシュリーに突っ込まれた。
そうよね、ケヴィンはアシュリーが好きなんだもの。
ピンクの雛をユリ、青い雛をケリーと名づけた。
ケリーはタルクに預けることにして、ユリはアレクディア様に預けることにした。
これで、連絡も取れやすくなるはず。
そう、手紙を出そうとしていると、アレクディア様がやってきた。
心配して来てくれたの。
撫で撫でしてくれた。
嬉しい。
ユリを紹介すると、ユリったら、一目でアレクディア様を気に入ったのか、まだ雛だと言うのに、毛も生え揃ってない小さな羽を広げて、もーアピール!!
か、可愛い!!
あのアリスが肩を震わせてた笑ってた。
それに、びっくり。
早く帰ってこないかな?
早く、揶揄いたいな。
ちょっと言うと、すぐに顔を変えるんだもの。楽しい。
『冷酷の騎士』?
どこが『冷酷』なんだろ?
○月×日。
今日はマリーちゃんと遊んでいた。
チビケヴィンの背中に乗って。
上手に乗ってる。
ついつい、拍手をした。
そんな時、会話が聞こえて来た。
いつも思うけど、マリーちゃんはどうやってつなげてるんだろう・・・。
必要な会話でない時は、どんなにうるさくても相手には聞こえてないみたい。
ティティ姉様、万能ですっ!!
聞いていると、お姉様方の話や、レニーの声が聞こえて来た。
みんな、わたしのことばかり。
わたしは、大丈夫なのに・・・。
子供扱いばかり。
心配ばかりしてくれる。
嬉しい反面、申し訳ない。
もっと役に立ちたい・・・。
アシュリーは、わたしはわたしのままでいいと言ってくれるけど、いいのか不安になる。
ずっと迷惑ばかりかけてるのに。
・・・みんな楽しそうだったなぁ・・・
わたしも行けばよかった。
いつもなら、辺境伯会議には綺麗なお姉さん・・・踊り子さんがくるんだよな・・・。
くるのは知ってるけど、ちゃんと見たことないんだよなぁ・・・。
見たかったなぁ
そんなことを考えていると、
「で、グレンくん。僕の大切なシェリルを護ってくれるよね?」
レニー?
何の話し?
「も、もちろん、全力で護りますっ」
「だ、そうですが、いかがです?シェリル?」
ここで振ってくる?
いかがです?って別に・・・。
『ふーん。アシュリーとアリスがいるから別に期待してないけど。よろしくね。で、踊り子さん、綺麗でしたぁ?』
本音を言ってみた。
ついでに聞いてみる。
返答なし。
まさか、見てなかったの?
あんな綺麗な踊り。失礼じゃない?
「さいてー」
そう言うとマリーちゃんの向こうで慌てているのがわかった。
「・・・いや、可愛いも何もない!」
可愛くなかった?
うそだぁ~。
「見たんですよね?」
『いや、見てない?いや、見たか?えっ?』
「ふぅ~ん」
どっち?
見たの?見てないの?
見たなら羨ましい。
「わたしも見たかったのに!!綺麗なのに見てないなんて、何してたんですか?寝てたんですか?」
何もいわない!!
もう、もう、もう!!!
「衣装綺麗だったんだろうな~」
いいな、いいなぁ~。
絶対羨ましい。
帰ってきたら、いじってやる!!!
振り回してやるんだから!
◇◇◇◇◇
次から5章、最終章です。
国王の陰謀に巻き込まれるシェリルたち。
グレンの行動は・・・。
シェリルの幸せ目指します。
後半は再びグレン視点多め予定ですが、よろしくお願いします😃
13
お気に入りに追加
3,398
あなたにおすすめの小説
聖女は友人に任せて、出戻りの私は新しい生活を始めます
あみにあ
恋愛
私の婚約者は第二王子のクリストファー。
腐れ縁で恋愛感情なんてないのに、両親に勝手に決められたの。
お互い納得できなくて、婚約破棄できる方法を探してた。
うんうんと頭を悩ませた結果、
この世界に稀にやってくる異世界の聖女を呼び出す事だった。
聖女がやってくるのは不定期で、こちらから召喚させた例はない。
だけど私は婚約が決まったあの日から探し続けてようやく見つけた。
早速呼び出してみようと聖堂へいったら、なんと私が異世界へ生まれ変わってしまったのだった。
表紙イラスト:San+様(Twitterアカウント@San_plus_)
―――――――――――――――――――――――――
※以前投稿しておりました[聖女の私と異世界の聖女様]の連載版となります。
※連載版を投稿するにあたり、アルファポリス様の規約に従い、短編は削除しておりますのでご了承下さい。
※基本21時更新(50話完結)
【完結】愛され公爵令嬢は穏やかに微笑む
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
恋愛
「シモーニ公爵令嬢、ジェラルディーナ! 私はお前との婚約を破棄する。この宣言は覆らぬと思え!!」
婚約者である王太子殿下ヴァレンテ様からの突然の拒絶に、立ち尽くすしかありませんでした。王妃になるべく育てられた私の、存在価値を否定するお言葉です。あまりの衝撃に意識を手放した私は、もう生きる意味も分からくなっていました。
婚約破棄されたシモーニ公爵令嬢ジェラルディーナ、彼女のその後の人生は思わぬ方向へ転がり続ける。優しい彼女の功績に助けられた人々による、恩返しが始まった。まるで童話のように、受け身の公爵令嬢は次々と幸運を手にしていく。
ハッピーエンド確定
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2022/10/01 FUNGUILD、Webtoon原作シナリオ大賞、二次選考通過
2022/07/29 FUNGUILD、Webtoon原作シナリオ大賞、一次選考通過
2022/02/15 小説家になろう 異世界恋愛(日間)71位
2022/02/12 完結
2021/11/30 小説家になろう 異世界恋愛(日間)26位
2021/11/29 アルファポリス HOT2位
2021/12/03 カクヨム 恋愛(週間)6位
欲深い聖女のなれの果ては
あねもね
恋愛
ヴィオレーヌ・ランバルト公爵令嬢は婚約者の第二王子のアルバートと愛し合っていた。
その彼が王位第一継承者の座を得るために、探し出された聖女を伴って魔王討伐に出ると言う。
しかし王宮で準備期間中に聖女と惹かれ合い、恋仲になった様子を目撃してしまう。
これまで傍観していたヴィオレーヌは動くことを決意する。
※2022年3月31日、HOTランキング1位となりました。お読みいただいている皆様方、誠にありがとうございます。
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
悪役令嬢の涙
拓海のり
恋愛
公爵令嬢グレイスは婚約者である王太子エドマンドに卒業パーティで婚約破棄される。王子の側には、癒しの魔法を使え聖女ではないかと噂される子爵家に引き取られたメアリ―がいた。13000字の短編です。他サイトにも投稿します。
嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜
みおな
恋愛
伯爵令嬢のジュエルは、王太子であるシリウスから求婚され、王太子妃になるべく日々努力していた。
そんなある日、ジュエルはシリウスが一人の女性と抱き合っているのを見てしまう。
その日以来、何度も何度も彼女との逢瀬を重ねるシリウス。
そんなに彼女が好きなのなら、彼女を王太子妃にすれば良い。
ジュエルが何度そう言っても、シリウスは「彼女は友人だよ」と繰り返すばかり。
堂々と嘘をつくシリウスにジュエルは・・・
「君以外を愛する気は無い」と婚約者様が溺愛し始めたので、異世界から聖女が来ても大丈夫なようです。
海空里和
恋愛
婚約者のアシュリー第二王子にべた惚れなステラは、彼のために努力を重ね、剣も魔法もトップクラス。彼にも隠すことなく、重い恋心をぶつけてきた。
アシュリーも、そんなステラの愛を静かに受け止めていた。
しかし、この国は20年に一度聖女を召喚し、皇太子と結婚をする。アシュリーは、この国の皇太子。
「たとえ聖女様にだって、アシュリー様は渡さない!」
聖女と勝負してでも彼を渡さないと思う一方、ステラはアシュリーに切り捨てられる覚悟をしていた。そんなステラに、彼が告げたのは意外な言葉で………。
※本編は全7話で完結します。
※こんなお話が書いてみたくて、勢いで書き上げたので、設定が緩めです。
勝手に召喚して勝手に期待して勝手に捨てたじゃないの。勝手に出て行くわ!
朝山みどり
恋愛
大富豪に生まれたマリカは愛情以外すべて持っていた。そして愛していた結婚相手に裏切られ復讐を始めるが、聖女として召喚された。
怯え警戒していた彼女の心を国王が解きほぐす。共に戦場へ向かうが王宮に反乱が起きたと国王は城に戻る。
マリカはこの機会に敵国の王と面会し、相手の負けで戦争を終わらせる確約を得る。
だが、その功績は王と貴族に奪われる。それどころか、マリカは役立たずと言われるようになる。王はマリカを庇うが貴族の力は強い。やがて王の心は別の女性に移る・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる