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3章、サウロス山脈魔討伐
18.
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シェリルとアシュリーは討伐出立の前日に帰ってきた。
帰りつくなりハイセン医師の診察を受ける。逃げようとするシェリルをアシュリーが逃すはずもなく、強制的に受けさされたのだった。
アシュリーはアレクディアとグレンディールに報告を済ませると、サウセストにいるアリスに近況報告の手紙を送ったりと雑用に追われていた。
そしてシェリルも、タルクと薬を作る。
タルクはハイセン医師とこの屋敷にいてもらう事になっている。薬の事を任したのだ。
12歳と言う少年には荷が重いかもしれないが、聡いタルクにはできないこともない。
ましてや『聖女探し』の話を聞いたからには外に連れ出すのは危険だった。
ここなら安全は保証されている。
そしてこの際に『聖女の制限』について教えたのだった。
今、この段階だからこそ、自分のこれからの事を考えられると思ったのだ。
タルクは『制限』の話を聞いて、自分のことよりシェリルの方を心配した。
そうならざるえなかった。
ハイセン医師に顔色の悪いタルクを預けて薬作りを再開する。
明日の為にできる事を最後までするのだ。
案の定、やりすぎてアシュリーとハイセン医師に叱られてしまうのだった。
*******
シェリルは銀の髪を邪魔にならないように一つに纏め結ぶ。服も動きやすいズボンスタイル。騎士たちのように防具はつけない。
アシュリーは何故が侍女服のままだった。愛用の細身の剣を携え、腕にだけ防具をつけていた。ケヴィンも手乗りサイズでついてゆく。
「アシュリーさん、それで大丈夫ですか?」
ライクが聞いてくる。
「重くなるものが無い方が動きやすいですから。それに、この服自体防具同然ですので心配しないでください」
にっこりと微笑むとライクはボンっと赤面しフラフラと行ってしまった。
「アシュリー、言わなくていいの?」
「何をです?」
「うっ、まあ、いいか・・・」
フラフラのライクを哀れそうにシェリルは見ていた。
シェリルたちはグレン率いる隊に加わる事になっている。
一番戦力があり、特攻的な隊。
目指すのは神殿。
魔獣が蔓延る危険な場所へといくのだ。
その補佐班としてマクロンが率いる隊。
3番、4番と隊を組み、事前に話し合ったルートで魔獣を討伐していく。
期限は二週間。魔獣の多さによっては延長や引き返すことも視野にいれてー。
1隊につき15人ほどになる。
はじめはアシュリーとシェリルが入るのを嫌がっていたが、シェリルが加護をかける事を条件に許可を得たのであった。
もちろんアシュリーは嫌な顔をしたが、最終的にシェリルが皆に加護を与えているのを黙認する形になったのだった。
帰りつくなりハイセン医師の診察を受ける。逃げようとするシェリルをアシュリーが逃すはずもなく、強制的に受けさされたのだった。
アシュリーはアレクディアとグレンディールに報告を済ませると、サウセストにいるアリスに近況報告の手紙を送ったりと雑用に追われていた。
そしてシェリルも、タルクと薬を作る。
タルクはハイセン医師とこの屋敷にいてもらう事になっている。薬の事を任したのだ。
12歳と言う少年には荷が重いかもしれないが、聡いタルクにはできないこともない。
ましてや『聖女探し』の話を聞いたからには外に連れ出すのは危険だった。
ここなら安全は保証されている。
そしてこの際に『聖女の制限』について教えたのだった。
今、この段階だからこそ、自分のこれからの事を考えられると思ったのだ。
タルクは『制限』の話を聞いて、自分のことよりシェリルの方を心配した。
そうならざるえなかった。
ハイセン医師に顔色の悪いタルクを預けて薬作りを再開する。
明日の為にできる事を最後までするのだ。
案の定、やりすぎてアシュリーとハイセン医師に叱られてしまうのだった。
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シェリルは銀の髪を邪魔にならないように一つに纏め結ぶ。服も動きやすいズボンスタイル。騎士たちのように防具はつけない。
アシュリーは何故が侍女服のままだった。愛用の細身の剣を携え、腕にだけ防具をつけていた。ケヴィンも手乗りサイズでついてゆく。
「アシュリーさん、それで大丈夫ですか?」
ライクが聞いてくる。
「重くなるものが無い方が動きやすいですから。それに、この服自体防具同然ですので心配しないでください」
にっこりと微笑むとライクはボンっと赤面しフラフラと行ってしまった。
「アシュリー、言わなくていいの?」
「何をです?」
「うっ、まあ、いいか・・・」
フラフラのライクを哀れそうにシェリルは見ていた。
シェリルたちはグレン率いる隊に加わる事になっている。
一番戦力があり、特攻的な隊。
目指すのは神殿。
魔獣が蔓延る危険な場所へといくのだ。
その補佐班としてマクロンが率いる隊。
3番、4番と隊を組み、事前に話し合ったルートで魔獣を討伐していく。
期限は二週間。魔獣の多さによっては延長や引き返すことも視野にいれてー。
1隊につき15人ほどになる。
はじめはアシュリーとシェリルが入るのを嫌がっていたが、シェリルが加護をかける事を条件に許可を得たのであった。
もちろんアシュリーは嫌な顔をしたが、最終的にシェリルが皆に加護を与えているのを黙認する形になったのだった。
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