163 / 272
第162話 拒絶の悪魔・季里姫④
しおりを挟む
垣根を飛び越え、周囲に熱波と爆風が拡がった。
舞い上がる火の粉と土煙の中、現れたのは袴《はかま》の裾をちょっぴり焦がしたアルテマ。
「ア……アルテマ、無事じゃったか!?」
アモンの爆風をクッションにして着地したのだろう。
元一は、無事に帰ってきたアルテマに胸をなで下ろす。
「ああ、飛ばされたときには焦ったが……なんとかな」
空の上ではちょっと死ぬんじゃないかとチビリかけたが、あの光玉の直撃を食らうことを思えばまだ助かったほうだ。ナイスアシストだとクロードに礼を言ってやってもいいかもしれない。
「……まあ、それは後にしとくか」
アモンの炎に焼かれたクロードはマリモのような髪の毛で黒焦げになっていた。
「お……おのれ……アルテマ。貴様……どこまでも――――ぐふ」
そしてドシャリと崩れ落ちるクロード。
「………………」
放っておけばじき起き上がるだろうと、アルテマは怨霊季里姫へと注意を移す。
怨霊は爆発をものともせず、例の光玉を構えていた。
そして照準をクロードからアルテマに移すと、
「――――ちっ」
『消えろ、無礼者ども』
――――ゴッ!!
三度《みたび》破壊の光を放ってきた!!
アルテマはすばやくクロードの手から勇者の剣を抜き取る。
そして体制を低く、光玉の下に潜り込むと、
「ぜやぁっ!!」
すくい上げるように切り上げた!!
剣に触れた光玉は真っ二つに割れ、軌道を上空に反らしそのまま斜め上へと、
どこごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんっ!!!!
炸裂し、爆炎の帯を伸ばした。
『……なんだと?』
自慢の術を切り破られた怨霊は、瞳のない目を大きく開けて動揺を見せた。
アルテマはゆらりと立ち上がり、薄く笑った。
「ふん、思った通り……こっちのほうが貴様には相性がいい」
切っ先を怨霊に突きつける。
クロードは倒されて(?)しまったが、残った聖剣は生きていた。
魔呪浸刀《レリクス》と同格の加護を受けた剣だが、属性の問題で怨霊にはこっちのほうが効果が高い。
聖騎士の剣を装備するなど、本当ならば虫唾が走るところ。
帝国の部下たちが見たら泣いてショックを受けるところだろうが、相手は格上(今の自分よりは)の上級悪魔。言ってはられない。
怨霊は一瞬の動揺の後、ならばと再び霊気を上げた。
『ふん、小賢しいな。ではこれならどうだ?』
――――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ。
「な、なにっ!?」
上昇する霊気とともに怨霊の身体から、破壊の光玉がさらに三つ、現れた。
『……その小さな体では到底捌ききれまいて』
不敵に笑う怨霊。
アルテマの顔に驚きと焦りが走った。
まさかの複数同時攻撃。
一つなら何とかしのげると思った矢先にこれは……。
『今度こそ、死ぬが良い!!』
――――ドドドンッ!!
怒気を込め振り下ろされる爪。
それに弾かれるように三つの光玉が同時に射出された!!
「ちぃっ!!」
アルテマは再び体勢を低くとり、地面を滑るように怨霊に向かって突進した。
駆け抜けざま光玉の一個を切り上げる。
どこごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんっ!!!!
さっきと同じく爆発が空へと抜けていく。
『甘いわ』
――――グンッ!!
しかし残った二つは軌道を変え、左右からアルテマを挟み撃ってくる!!
(――――くっ、頼むぞ!!)
アルテマの狙いは怨霊へ、直の一撃。
しかしその間合いに飛び込むまでは、もう五歩ほど及ばない。
タイミング的にやられるのはアルテマのほうだった。
ただし――――
ダンッ!!
後ろから床板を踏み抜く音と、
「ぐおぬぉりゃぁぁぁぁっ!!」
猛々しい六段の叫び声が聞こえた。
――――仲間の援護があれば話は別。
アルテマは歩を止めることなく怨霊に迫る!!
地を蹴った六段は、そんなアルテマに一瞬で追いついた。
そして――――、
「謝意忍具《シャイニング》天撃拳《アッパー》!!」
ズドゴォォォォォォォォンッ!!!!
気合一閃!!
ホーリークロウを装備した一撃が、挟み撃ってくる光玉の一つを突き上げた!!
ジルが用意してくれたその鉤爪は、エルフの村、特製の一品。
クロードのそれと同じく聖なる加護が授けられていた。
光玉は天高く打ち上げられ爆発する!!
『むっ!?』
取るに足らない年寄りだと気にもしていなかったが、まさか法具を備えし術者だったか? 怨霊の目に、わずかだが焦りの色が浮かぶ。
しかし片方を防がれたとて、玉はもう一つ残っている。
そのもう一つはまさに今、アルテマに着弾しようとしていた。
「ちいっ!!」
体を捻り、そちらも粉砕しようと追う六段だが、間に合わない。
躱す距離すらなくなったそれは、アルテマに直撃すると思われたが、
――――ザンッ!!
彼女の頭に触れる寸前、黒い矢が玉に突き刺さった!!
その力に軌道を変えられ、
――――チリッ!!
光玉はアルテマの髪をかすめ、彼方へと逸れていった。
後ろには堕天の弓を構えた元一。
(やはり頼りになるなジイたちは!!)
――――ざんっ!!
信じて、勢いを緩めなかったアルテマはすでに怨霊の懐に入っていた。
『なんと、貴様っ!?』
「遅いわっ!!」
返り討とうと脇差しを抜く怨霊だが、
――――ドズゥ!!!!
聖剣は、怨霊の刀を躱し、腹へと深く突き刺さった!!
『ムグおっ!??』
霊体内に侵入した聖なる加護。
怨霊の悪気に反応して青く燃え上がる!!
それは怨霊の身に耐え難い苦痛とダメージを与える。
さらに。
そこに追い打ちをかけるようにアルテマは、
「アモンッ!!!!」
どぐわぁぁああぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!!
とびきり濃い暗黒の炎をも、重ねがけた!!
舞い上がる火の粉と土煙の中、現れたのは袴《はかま》の裾をちょっぴり焦がしたアルテマ。
「ア……アルテマ、無事じゃったか!?」
アモンの爆風をクッションにして着地したのだろう。
元一は、無事に帰ってきたアルテマに胸をなで下ろす。
「ああ、飛ばされたときには焦ったが……なんとかな」
空の上ではちょっと死ぬんじゃないかとチビリかけたが、あの光玉の直撃を食らうことを思えばまだ助かったほうだ。ナイスアシストだとクロードに礼を言ってやってもいいかもしれない。
「……まあ、それは後にしとくか」
アモンの炎に焼かれたクロードはマリモのような髪の毛で黒焦げになっていた。
「お……おのれ……アルテマ。貴様……どこまでも――――ぐふ」
そしてドシャリと崩れ落ちるクロード。
「………………」
放っておけばじき起き上がるだろうと、アルテマは怨霊季里姫へと注意を移す。
怨霊は爆発をものともせず、例の光玉を構えていた。
そして照準をクロードからアルテマに移すと、
「――――ちっ」
『消えろ、無礼者ども』
――――ゴッ!!
三度《みたび》破壊の光を放ってきた!!
アルテマはすばやくクロードの手から勇者の剣を抜き取る。
そして体制を低く、光玉の下に潜り込むと、
「ぜやぁっ!!」
すくい上げるように切り上げた!!
剣に触れた光玉は真っ二つに割れ、軌道を上空に反らしそのまま斜め上へと、
どこごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんっ!!!!
炸裂し、爆炎の帯を伸ばした。
『……なんだと?』
自慢の術を切り破られた怨霊は、瞳のない目を大きく開けて動揺を見せた。
アルテマはゆらりと立ち上がり、薄く笑った。
「ふん、思った通り……こっちのほうが貴様には相性がいい」
切っ先を怨霊に突きつける。
クロードは倒されて(?)しまったが、残った聖剣は生きていた。
魔呪浸刀《レリクス》と同格の加護を受けた剣だが、属性の問題で怨霊にはこっちのほうが効果が高い。
聖騎士の剣を装備するなど、本当ならば虫唾が走るところ。
帝国の部下たちが見たら泣いてショックを受けるところだろうが、相手は格上(今の自分よりは)の上級悪魔。言ってはられない。
怨霊は一瞬の動揺の後、ならばと再び霊気を上げた。
『ふん、小賢しいな。ではこれならどうだ?』
――――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ。
「な、なにっ!?」
上昇する霊気とともに怨霊の身体から、破壊の光玉がさらに三つ、現れた。
『……その小さな体では到底捌ききれまいて』
不敵に笑う怨霊。
アルテマの顔に驚きと焦りが走った。
まさかの複数同時攻撃。
一つなら何とかしのげると思った矢先にこれは……。
『今度こそ、死ぬが良い!!』
――――ドドドンッ!!
怒気を込め振り下ろされる爪。
それに弾かれるように三つの光玉が同時に射出された!!
「ちぃっ!!」
アルテマは再び体勢を低くとり、地面を滑るように怨霊に向かって突進した。
駆け抜けざま光玉の一個を切り上げる。
どこごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんっ!!!!
さっきと同じく爆発が空へと抜けていく。
『甘いわ』
――――グンッ!!
しかし残った二つは軌道を変え、左右からアルテマを挟み撃ってくる!!
(――――くっ、頼むぞ!!)
アルテマの狙いは怨霊へ、直の一撃。
しかしその間合いに飛び込むまでは、もう五歩ほど及ばない。
タイミング的にやられるのはアルテマのほうだった。
ただし――――
ダンッ!!
後ろから床板を踏み抜く音と、
「ぐおぬぉりゃぁぁぁぁっ!!」
猛々しい六段の叫び声が聞こえた。
――――仲間の援護があれば話は別。
アルテマは歩を止めることなく怨霊に迫る!!
地を蹴った六段は、そんなアルテマに一瞬で追いついた。
そして――――、
「謝意忍具《シャイニング》天撃拳《アッパー》!!」
ズドゴォォォォォォォォンッ!!!!
気合一閃!!
ホーリークロウを装備した一撃が、挟み撃ってくる光玉の一つを突き上げた!!
ジルが用意してくれたその鉤爪は、エルフの村、特製の一品。
クロードのそれと同じく聖なる加護が授けられていた。
光玉は天高く打ち上げられ爆発する!!
『むっ!?』
取るに足らない年寄りだと気にもしていなかったが、まさか法具を備えし術者だったか? 怨霊の目に、わずかだが焦りの色が浮かぶ。
しかし片方を防がれたとて、玉はもう一つ残っている。
そのもう一つはまさに今、アルテマに着弾しようとしていた。
「ちいっ!!」
体を捻り、そちらも粉砕しようと追う六段だが、間に合わない。
躱す距離すらなくなったそれは、アルテマに直撃すると思われたが、
――――ザンッ!!
彼女の頭に触れる寸前、黒い矢が玉に突き刺さった!!
その力に軌道を変えられ、
――――チリッ!!
光玉はアルテマの髪をかすめ、彼方へと逸れていった。
後ろには堕天の弓を構えた元一。
(やはり頼りになるなジイたちは!!)
――――ざんっ!!
信じて、勢いを緩めなかったアルテマはすでに怨霊の懐に入っていた。
『なんと、貴様っ!?』
「遅いわっ!!」
返り討とうと脇差しを抜く怨霊だが、
――――ドズゥ!!!!
聖剣は、怨霊の刀を躱し、腹へと深く突き刺さった!!
『ムグおっ!??』
霊体内に侵入した聖なる加護。
怨霊の悪気に反応して青く燃え上がる!!
それは怨霊の身に耐え難い苦痛とダメージを与える。
さらに。
そこに追い打ちをかけるようにアルテマは、
「アモンッ!!!!」
どぐわぁぁああぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!!
とびきり濃い暗黒の炎をも、重ねがけた!!
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
おっさん料理人と押しかけ弟子達のまったり田舎ライフ
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
真面目だけが取り柄の料理人、本宝治洋一。
彼は能力の低さから不当な労働を強いられていた。
そんな彼を救い出してくれたのが友人の藤本要。
洋一は要と一緒に現代ダンジョンで気ままなセカンドライフを始めたのだが……気がつけば森の中。
さっきまで一緒に居た要の行方も知れず、洋一は途方に暮れた……のも束の間。腹が減っては戦はできぬ。
持ち前のサバイバル能力で見敵必殺!
赤い毛皮の大きなクマを非常食に、洋一はいつもの要領で食事の準備を始めたのだった。
そこで見慣れぬ騎士姿の少女を助けたことから洋一は面倒ごとに巻き込まれていく事になる。
人々との出会い。
そして貴族や平民との格差社会。
ファンタジーな世界観に飛び交う魔法。
牙を剥く魔獣を美味しく料理して食べる男とその弟子達の田舎での生活。
うるさい権力者達とは争わず、田舎でのんびりとした時間を過ごしたい!
そんな人のための物語。
5/6_18:00完結!
明日は晴れますか
春紗
ファンタジー
そこは国で一番美しく魔法の技術も高く誰もが理想とする活気ある領地だった。だが、ある日を境にゴーストタウンのような領地へと変わってしまった。瘴気に覆われ…作物は実りにくく…住人はほんの数人…建物は廃墟だらけ…呪いの魔法使いの噂…そんな領地を昔のように快適で素晴らしい場所へと変えていく
『私はここを素晴らしい場所へと変えるために来ました。約束は必ず果たすそれが私のモットーです』
策略、チート、技術、知識、有能な部下…あれ?この領地昔より…いや、国で一番最強の領地へと変わっている!!
これは、13歳の謎に満ちた彼女が領地開拓をする物語。彼女は何者なのか…なぜ領地を守るのか…
さぁ、領地開拓のはじまり✾
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ReBirth 上位世界から下位世界へ
小林誉
ファンタジー
ある日帰宅途中にマンホールに落ちた男。気がつくと見知らぬ部屋に居て、世界間のシステムを名乗る声に死を告げられる。そして『あなたが落ちたのは下位世界に繋がる穴です』と説明された。この世に現れる天才奇才の一部は、今のあなたと同様に上位世界から落ちてきた者達だと。下位世界に転生できる機会を得た男に、どのような世界や環境を希望するのか質問される。男が出した答えとは――
※この小説の主人公は聖人君子ではありません。正義の味方のつもりもありません。勝つためならどんな手でも使い、売られた喧嘩は買う人物です。他人より仲間を最優先し、面倒な事が嫌いです。これはそんな、少しずるい男の物語。
1~4巻発売中です。
婚約破棄? あ、ハイ。了解です【短編】
キョウキョウ
恋愛
突然、婚約破棄を突きつけられたマーガレットだったが平然と受け入れる。
それに納得いかなかったのは、王子のフィリップ。
もっと、取り乱したような姿を見れると思っていたのに。
そして彼は逆ギレする。なぜ、そんなに落ち着いていられるのか、と。
普通の可愛らしい女ならば、泣いて許しを請うはずじゃないのかと。
マーガレットが平然と受け入れたのは、他に興味があったから。婚約していたのは、親が決めたから。
彼女の興味は、婚約相手よりも魔法技術に向いていた。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる