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相手を油断させるためには友達から……
4-1
しおりを挟む彼はきっと覚えていないでしょうね。
幼かったあの日の約束を……。
キンコンカンコン。
お昼を告げるチャイムがなりましたね。
さてと、目的の人物達が席を立つ前に近寄りますか?
「私もお昼をご一緒してもよろしいでしょうか?」
私が声をかけると三人は振り返った。
金髪が新田(にった)君。黒髪が平良(たいら)君。茶髪が古森(こもり)君ですね。
「三糸(みいと)か。別にかまわないぜ」
「……新田君がいいなら」
「……」
おやおや三人とも反応がばらばらですね。
平良君は睨み付けてきましたよ。
私はまったく気にしませんがね。
「では行きましょうか?」
納得していない平良君を置いて、さあ行きましょうか?新田君。
私は貴方にしか用はないのですから。
「なんだ?見つめられると恥ずかしいんだが?」
はう!
食事をしている新田君があまりにも無防備だったのでつい見つめてしまいました。
普段はのぞき見のプロなんですけどね。
この姿だとどうやらばれてしまうようですね。
注意しなければなりませんね。
平良君があいかわらずこちらをにらみつけています。
古森君は私と新田くんの顔を交互に見て困惑しているようですね。
それもそのはず。
私と新田君の顔の造形はほぼ一緒。
私の金髪が地毛なのに対して新田君は染めいている位しか違いませんからね。
性格の雰囲気のお蔭で別人に見えますが、相手に性格を合わせればなりすましも出来そうなほどそっくりですからね。
「……まるで双子みたいにそっくりだね」
古森君がうっかりこぼした言葉に私はにんまり。
「ええ。私も初めて新田君に出会った時はとても驚きましたよ」
驚いたのは、嘘ですけどね。
新田君に似せて人型を作っているのでそっくりなのは当たり前なのですがね。
私はニヤニヤがとまりません。
だってあの新田君と私が双子みたいだと言われたんですよ?
一人っきりで厳しい自然界を生き抜いてきて私。
命の危機に瀕した時、私を助けてくれたのは新田君だったんですよ?
覚えていないでしょうがね。
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