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≪眠りの花≫編
✡なその少女レイン✡
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立ち塞がる少女レインのせいで、先に進めなくなったわたし達は、仕方なく馬車を降りることにした。
「そこの女。わたしのハヤセに寄るな!」
ハヤセと並んで立っていた、わたしに対してレインは激怒した。
「レイン。ミトはおれの恋人じゃないんだぞ」
(え?なんで急に恋人が出てくるのよ?)
「確かにこんなブスの子。好きにならないわね。でもその服ハヤセのでしょ?
それに、そのペンダント。わたしがいくらほしいといってもくれなかったのに」
「そ、それは」
「待って。ハヤセくん。今まで有難う。
ルセールさんのところまでは、わたし一人で行けると思う。
着替えて来るね。バックも、ペンダントも服も返す」
わたしは、ハヤセとレインの言い争いを聞きたくなくて、矢継ぎ早に告げた。
なぜだか、涙が出て来た。
「だから、だから、さようなら」
わたしは、急いで着替えて、走り出した。
(やっぱり、この世界にすら、わたしの居場所はなかったんだ。
だったらいっそのこと前の世界に帰った方がいいのかもしれない)
「ミト。せめて生地とペンダントとイブンを連れて行け!」
しかし、わたしには、ハヤセの言葉がわからなかった。
ハヤセが、聞いたこともない言語を話しているようにしか聞こえない。
そう、ルビーのペンダントを外した瞬間から。
「イブン。ペンダントをミトに渡してくれ」
イブンは、わたしを追って風のように走り出した。
「……ハヤセ。どうしてあのペンダントあの子にあげてしまうの?」
ハヤセは、少し悩む仕草をしたが正直に話をすることにした。
「あの子は、ルビーのペンダントが無いと言葉が通じないんだ」
「……そうだったの」
「シュク~!」
イブンがペンダントを持ってわたしのところまでやってきた。
「いらない。あっちに行ってよ」
『だめ。ペンダント付けて。言葉通じないよ』
「え?イブン喋れたの?」
『脳に直接意思を伝えているの』
「そう、なんだ」
イブンに促されて、わたしはペンダントを付けた。
(なんだか、はじまりに戻ったみたい)
それから、一度ハヤセの所に戻って来た。
服を着替えて、パックに詰め直し、生地とイブンを借りて、馬車から出て行った。
ハヤセはこれからレインとデートするんだって。
もしかしたら、わたしのせい?
わたし、ルセールおじさんの居る町まで歩くのは、大変だけど、がんばろう。
「そこの女。わたしのハヤセに寄るな!」
ハヤセと並んで立っていた、わたしに対してレインは激怒した。
「レイン。ミトはおれの恋人じゃないんだぞ」
(え?なんで急に恋人が出てくるのよ?)
「確かにこんなブスの子。好きにならないわね。でもその服ハヤセのでしょ?
それに、そのペンダント。わたしがいくらほしいといってもくれなかったのに」
「そ、それは」
「待って。ハヤセくん。今まで有難う。
ルセールさんのところまでは、わたし一人で行けると思う。
着替えて来るね。バックも、ペンダントも服も返す」
わたしは、ハヤセとレインの言い争いを聞きたくなくて、矢継ぎ早に告げた。
なぜだか、涙が出て来た。
「だから、だから、さようなら」
わたしは、急いで着替えて、走り出した。
(やっぱり、この世界にすら、わたしの居場所はなかったんだ。
だったらいっそのこと前の世界に帰った方がいいのかもしれない)
「ミト。せめて生地とペンダントとイブンを連れて行け!」
しかし、わたしには、ハヤセの言葉がわからなかった。
ハヤセが、聞いたこともない言語を話しているようにしか聞こえない。
そう、ルビーのペンダントを外した瞬間から。
「イブン。ペンダントをミトに渡してくれ」
イブンは、わたしを追って風のように走り出した。
「……ハヤセ。どうしてあのペンダントあの子にあげてしまうの?」
ハヤセは、少し悩む仕草をしたが正直に話をすることにした。
「あの子は、ルビーのペンダントが無いと言葉が通じないんだ」
「……そうだったの」
「シュク~!」
イブンがペンダントを持ってわたしのところまでやってきた。
「いらない。あっちに行ってよ」
『だめ。ペンダント付けて。言葉通じないよ』
「え?イブン喋れたの?」
『脳に直接意思を伝えているの』
「そう、なんだ」
イブンに促されて、わたしはペンダントを付けた。
(なんだか、はじまりに戻ったみたい)
それから、一度ハヤセの所に戻って来た。
服を着替えて、パックに詰め直し、生地とイブンを借りて、馬車から出て行った。
ハヤセはこれからレインとデートするんだって。
もしかしたら、わたしのせい?
わたし、ルセールおじさんの居る町まで歩くのは、大変だけど、がんばろう。
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