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映画ランキング Aランク編 シン・ゴジラ
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シン・ゴジラ Aランク
賛否両論あるものの結局最終的に何点やねん?度 85 Aランク
【解説】
君の名は。の『。』に続き、今度は『・』が地味にウザい『シン・ゴジラ』の解説である。
そこは別に『シンゴジラ』でいいだろと思うのだが、それでは『シ・ンゴジラ』や『シンゴ・ジラ』『シンゴジ・ラ』とも読めるし、或いはあの東京オリンピック誘致の名ゼリフ、『オ・モ・テ・ナ・シ』の代わりに、『シ・ン・ゴ・ジ・ラ』と滝川クリステルにアピールさせることも出来てしまうため、やはり点は収まるべきところに収まっているのだろう。
『シンゴジラ』では滝川クリステルもどこで読みを切って良いか分からず、『ララランド』『ハリウッド・ザ・コシショウ』状態になってしまうため、点をこの位置に付けることで混乱を未然に防いだ、庵野監督のファインプレーだったと言える。
ちなみに、この作品のタイトルは『ツン・ゴジラ』ではなく『シン・ゴジラ』であるため、未視聴の方はそこに注意すると良い結果が得られるはずだ(完全な蛇足だが、このくだらないネタだけはどうしても言っておきたかった)。
タイトルで遊ぶのはこれぐらいにして、本題に入ろう(入ろう。じゃねえよ偉そうに!!はよ入れや!!)。
君の名は。と同じく、こちらも話題作だっただけのことはあり、映像、音楽は非常に優れていた。ゴジラの破壊シーンは映画館で観るとかなりの迫力だったと思うし、その点に関しては充分にSランクに値する内容だったと思う。
観終わって普通に面白かったと感じたし、君の名は。と同じく、観て損したと思うような映画ではない。
では、何故この作品が85のAランクに留まったのか。
それは、本作には『怪獣映画ならではのカタルシス』が、絶対的に不足しているからである。
本作が震災と原発、そして日本政府を意識した作りになっていることは明白であり、社会に警鐘を鳴らすその意図や志は素晴らしいものだと思うが、それはゴジラではなく庵野監督のオリジナルでやってくれと思う。
観客が『ゴジラ映画』に期待しているのは、あくまでゴジラが街を蹂躙したり、破壊の限りを尽くしたり、敵の怪獣をクソミソにやっつけているといった姿であり、けして小賢しい人間にあれこれ無い知恵を絞られて倒される姿ではない。
『ゴジラ映画』にとってゴジラとは、神の存在にも似た、絶対的で圧倒的な存在でなくてはならない。
そこの芯が一本通ってこその『ゴジラ映画』であり、『怪獣映画』だと言える。
ゴジラの圧倒的な破壊と暴力の前では、人間など無力、ただただ恐れをなしてひれ伏すのみであり、人間如きにどうにかされるような存在であられては困るのである。
本作ではその絶対に破ってはならない禁忌を破っているため、『ゴジラ映画』ではなく庵野監督の(非常にハイレベルな)『自主制作映画』となってしまっているのだ。
人間ドラマに主軸を置き、尺を消費した結果、本作では肝心のゴジラの大暴れがあまり見られない(余談だが、最初に小さなゴジラが登場するシーンを観た時は、ゴジラではなく敵の怪獣なのかと思った。本作にはそもそもゴジラの『敵』という概念が存在しない)。
普通の映画であればそれで良いのだが、これはあくまで『ゴジラ映画』である。
『ゴジラ映画』なのに『人間』が主役であり、『ゴジラ』はその引き立て役というのは、極めて大きな減点要素となると筆者は思う。
作品の中盤では最新の映像処理で、ゴジラが街を焼き尽くす素晴らしい破壊シーンもあり、うぉおぉおおぉお!!ゴジラすげぇ!!これだ!!これなんだよ!!これが観たかったんだ!!と、いささか興奮気味となったが、これが如何せん尺が短い。
最初からこのクオリティで、もっともっとゴジラの活躍を描いてくれていたら……と、非常にもったいなく感じてしまった。
人間の、人間による、人間映画(たまにゴジラ)も、それはそれで面白かったのだが、ゴジラの、ゴジラによる、ゴジラ映画(たまに人間)の方を観たかったのが正直なところだ。
そこを履き違える(というか監督がおそらく意図的に履き違えている)と、残念ながら『ゴジラ映画』としては失格の烙印を押さなければならないように思う(無論、単純に一本の映画として見れば、普通に良作ではあるのだが)。
ネットの評価では役者の芝居が大根という声もあったようだが、筆者としてはそこはあまり気にならなかった。
石原さとみはまぁ……エヴァでも似たようなキャラがいたような気もするし、『風立ちぬ』で主人公の声を担当した監督の個人的趣味ということで理解するしかないのかもしれない。(?)
ゴジラファンにはオススメしないが、細かいことは気にせず面白い映画を観たい方にとっては、充分に観る価値のある一本と言えるだろう。
賛否両論あるものの結局最終的に何点やねん?度 85 Aランク
【解説】
君の名は。の『。』に続き、今度は『・』が地味にウザい『シン・ゴジラ』の解説である。
そこは別に『シンゴジラ』でいいだろと思うのだが、それでは『シ・ンゴジラ』や『シンゴ・ジラ』『シンゴジ・ラ』とも読めるし、或いはあの東京オリンピック誘致の名ゼリフ、『オ・モ・テ・ナ・シ』の代わりに、『シ・ン・ゴ・ジ・ラ』と滝川クリステルにアピールさせることも出来てしまうため、やはり点は収まるべきところに収まっているのだろう。
『シンゴジラ』では滝川クリステルもどこで読みを切って良いか分からず、『ララランド』『ハリウッド・ザ・コシショウ』状態になってしまうため、点をこの位置に付けることで混乱を未然に防いだ、庵野監督のファインプレーだったと言える。
ちなみに、この作品のタイトルは『ツン・ゴジラ』ではなく『シン・ゴジラ』であるため、未視聴の方はそこに注意すると良い結果が得られるはずだ(完全な蛇足だが、このくだらないネタだけはどうしても言っておきたかった)。
タイトルで遊ぶのはこれぐらいにして、本題に入ろう(入ろう。じゃねえよ偉そうに!!はよ入れや!!)。
君の名は。と同じく、こちらも話題作だっただけのことはあり、映像、音楽は非常に優れていた。ゴジラの破壊シーンは映画館で観るとかなりの迫力だったと思うし、その点に関しては充分にSランクに値する内容だったと思う。
観終わって普通に面白かったと感じたし、君の名は。と同じく、観て損したと思うような映画ではない。
では、何故この作品が85のAランクに留まったのか。
それは、本作には『怪獣映画ならではのカタルシス』が、絶対的に不足しているからである。
本作が震災と原発、そして日本政府を意識した作りになっていることは明白であり、社会に警鐘を鳴らすその意図や志は素晴らしいものだと思うが、それはゴジラではなく庵野監督のオリジナルでやってくれと思う。
観客が『ゴジラ映画』に期待しているのは、あくまでゴジラが街を蹂躙したり、破壊の限りを尽くしたり、敵の怪獣をクソミソにやっつけているといった姿であり、けして小賢しい人間にあれこれ無い知恵を絞られて倒される姿ではない。
『ゴジラ映画』にとってゴジラとは、神の存在にも似た、絶対的で圧倒的な存在でなくてはならない。
そこの芯が一本通ってこその『ゴジラ映画』であり、『怪獣映画』だと言える。
ゴジラの圧倒的な破壊と暴力の前では、人間など無力、ただただ恐れをなしてひれ伏すのみであり、人間如きにどうにかされるような存在であられては困るのである。
本作ではその絶対に破ってはならない禁忌を破っているため、『ゴジラ映画』ではなく庵野監督の(非常にハイレベルな)『自主制作映画』となってしまっているのだ。
人間ドラマに主軸を置き、尺を消費した結果、本作では肝心のゴジラの大暴れがあまり見られない(余談だが、最初に小さなゴジラが登場するシーンを観た時は、ゴジラではなく敵の怪獣なのかと思った。本作にはそもそもゴジラの『敵』という概念が存在しない)。
普通の映画であればそれで良いのだが、これはあくまで『ゴジラ映画』である。
『ゴジラ映画』なのに『人間』が主役であり、『ゴジラ』はその引き立て役というのは、極めて大きな減点要素となると筆者は思う。
作品の中盤では最新の映像処理で、ゴジラが街を焼き尽くす素晴らしい破壊シーンもあり、うぉおぉおおぉお!!ゴジラすげぇ!!これだ!!これなんだよ!!これが観たかったんだ!!と、いささか興奮気味となったが、これが如何せん尺が短い。
最初からこのクオリティで、もっともっとゴジラの活躍を描いてくれていたら……と、非常にもったいなく感じてしまった。
人間の、人間による、人間映画(たまにゴジラ)も、それはそれで面白かったのだが、ゴジラの、ゴジラによる、ゴジラ映画(たまに人間)の方を観たかったのが正直なところだ。
そこを履き違える(というか監督がおそらく意図的に履き違えている)と、残念ながら『ゴジラ映画』としては失格の烙印を押さなければならないように思う(無論、単純に一本の映画として見れば、普通に良作ではあるのだが)。
ネットの評価では役者の芝居が大根という声もあったようだが、筆者としてはそこはあまり気にならなかった。
石原さとみはまぁ……エヴァでも似たようなキャラがいたような気もするし、『風立ちぬ』で主人公の声を担当した監督の個人的趣味ということで理解するしかないのかもしれない。(?)
ゴジラファンにはオススメしないが、細かいことは気にせず面白い映画を観たい方にとっては、充分に観る価値のある一本と言えるだろう。
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