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お笑い芸人ランキング Aランク編 さまぁ~ず

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さまぁ~ず Aランク

ボケ 97 Sランク
ツッコミ 95 Sランク
トーク 89 Aランク
コント 97 Sランク
大喜利 94 Sランク
エロ 90 Sランク
モヤモヤ 100 Sランク+
ふかわ料理 100 Sランク+
つぶやき料理 100 Sランク+

【解説】
Aランク筆頭、さまぁ~ずの解説である。

例の如く採点には非常に悩んだが、上記の通り全てに於いてかなりの高評価となった。

あまり高得点を付けすぎると後が困るのだが、さまぁ~ずの笑いにはそれだけの魅力があり、別にさまぁ~ずなら困ってもいいかと言うことでこの採点である(無論上記はコンビでの評価であり、Sランク同様一人ずつ採点すれば、評価は辛めになるかと思う)。

さまぁ~ずに足りないのはキャリアだけであり、実力は十二分にSランクに相応しいものである。

ボケ、ツッコミは共にSランク。

ボケは主に大竹、ツッコミは三村となるのだが、三村はかなりのボケたがりであり、隙あらばボケをねじ込んでこようとするため油断できない。

大竹もまたボケツッコミを多用するため、さまぁ~ずはボケ、ツッコミどちらもこなせる二人がコンビを組んでいるという、非常に稀なスーパーコンビであると言えるだろう。

さまぁ~ずのボケの特徴としては、『大竹ワールド』と呼ばれる独自の笑いのセンスが挙げられる。

三村は以前大竹に、バカルディの笑いの核はお前なんだと言ったらしいが、さすがに三村は誰よりも相方を理解している。大竹のボケのセンスは三村より上であり(とはいえ三村もかなりのハイセンスなのだが)、ボケに関して大竹は確実に天才である。

『大竹ワールド』を言葉で説明するのはなかなか難しいのだが、『哀しいダジャレ』に代表されるように、日常のモヤモヤした部分や哀しみ、切なさなどの非常に微妙なニュアンスを切り取り、天才的なセンスで突いて笑いに変えると言えば良いだろうか。

その着眼点やセンスはごっつ時代の松本に通じる部分があり、全芸人の中でも飛び抜けている。

ツッコミに関しては主に三村の担当となるのだが、時に『東のツッコミナンバーワン』と評される通り、その実力は抜きん出ている。

語彙がそれほど多彩という訳でもないのだが、着眼点や間の良さ、テンポなどは他の追随を許さないレベルに達していると言えるだろう。

さまぁ~ずのボケ、ツッコミは東京芸人の中ではナンバーワンと言っても過言ではなく、同じく東京芸人の代表格であったとんねるずの後を継ぐのは、確実にこの二人であろうと予想できる(本人達は後を継ぐつもりなどないだろうが)。

ダウンタウンが切り開いてきた西の笑いに慣れきっている昨今の視聴者は、「なんでやねん!!」や「アホか!!」などの関西弁の笑いに対して非常に笑いやすい性質を持っている。

笑いの発祥の地であると自負する関西で生まれた関西弁は、そのテンポや語感が非常に笑いに適した言語であるのだ(このあたり、機会があれば『お笑い言語論』としてまとめてみたい)。

それ故、関西芸人というのは初めから恵まれた条件でお笑いを始めることができ、それ以外の芸人は苦戦を強いられることとなる。

栃木弁漫才の『U字工事』や、博多弁漫才の『華丸大吉』など、方言でお笑いをやる者に求められるハードルは、関西芸人のそれより高くなる傾向にあり、同じ内容のことを喋っているのに、それを表現する言語によって、人はそれを面白いと感じたり、面白くないと感じたりするのである(無論、関西弁以外はまだお笑い界にあまり浸透していない言語であるので、新しい方言のお笑いを開拓できれば、他にない個性として芸能界で長く重宝されることとなるだろう。その意味に於いては、既に開拓され尽くした関西芸人は、逆説的に不利であると言い換えることもできる)。

東京の標準語は、その中にあってあまり笑いが起きにくい言語である。

千鳥のノブの逆バージョンではないが、クセが凄くない言語であるため、本当に内容が面白くなければ人は笑ってくれないのである。

これが関西弁であれば、ノリやテンポだけで笑ってもらえる場合もあるのだが、お笑いに於いてどの『言語』を選ぶかというのは、それほど芸人にとって死活問題なのだ(有名どころでは、タカトシは北海道出身だが標準語、カンニング竹山、バカリズム、小峠などは福岡出身だが標準語を使っている。これらも、どの『言語』が自分の笑いにとって一番ベターなのかと、各芸人が頭を痛めて考えた『選択』の結果である。方言を東京で使うと非常に『かっぺ感』が出てしまうので、方言の笑いを東京でやろうとするのはかなり難しい。一歩間違うと『田舎臭い笑い』と受け取られてしまうためだ)。

少し話が逸れてしまっだが、笑いの起きにくい標準語を使って笑いを取るさまぁ~ずというコンビは、本当に実力のあるコンビだとわかる(これを言うためだけに、一体何文字費やしたのか)。

トークは89のAランク。

本来はSランクなのだが、何故Aに留まったのかと言えば、理由は先輩芸人との絡みにある。

『さまぁ~ず×さまぁ~ず』など、さまぁ~ずが二人だけで話すトークは充分にSランクに値する内容であるが、さまぁ~ずは礼儀正しすぎるのか、先輩芸人と絡んだ時に萎縮してトークを遠慮してしまう傾向にある。

お互い人見知りの傾向もあるようで、普段慣れ親しんだ人間以外との絡みは、若干パワーダウンしてしまう傾向にあるようだ。

コントはものすごく悩んだが、内村以上の97点とした。

さまぁ~ずの先輩で、憧れの芸人である内村以上の評価とするのは非常に悩んだポイントだったが、ウンナンにない独自の世界観があること、さまぁ~ず二人での評価ということで、内村より上の評価とした。

内村も相方が『カニ』でなければ、ウンナンとしての評価は上がったはずだが、これはもう巡り合わせと言うしかない。

内村はさまぁ~ずといる時本当に楽しそうなので、本当はさまぁ~ずの二人の仲に入っていきたいのだろう。同学年、同郷に生まれていれば願いは叶ったが、笑いの神の悪戯か、出会ったのはカニであった(渋柿でも投げつけてやればいいのに)。

とはいえ、カニはカニでよくできた相方なのだろうし、カニと出会わなければ『出川』という最強のリアクション芸人とも出逢えなかった訳であるから、笑いの神の配剤はいつも収まるべきところに収まっているのだろう。

本題に戻ろう。

大喜利は94のSランク。内Pの大喜利などを見ればわかるが、さまぁ~ずは二人とも大喜利が面白いという、これまた奇跡的なコンビである。

通常コンビの法則からいけば、ツッコミは大喜利を苦手とするはずだが、やはりこれは最初に語った、ボケとツッコミどちらも担当できる二人という、さまぁ~ずの特異性が如実に現れた結果と言えるだろう。文句なしのSランクである。

エロは90のSランク。

元々エロネタに頼るような実力ではないのだが、シュールネタの合間合間にエロを挟むことによって、さまぁ~ずはエロを笑いの増幅装置として利用する。

志村やとんねるずがやるとやらしさを感じるエロネタだが、さまぁ~ず(特に三村)がやるとあまりいやらしく感じないのはとても不思議な現象である。

モヤさまでの大江へのセクハラなどは、さまぁ~ずでなければ成立しなかった笑いだと言えるだろう。

エロ度自体は志村やとんねるずより下のため、評価は90に落ち着いた。

モヤモヤ最高評価については殊更書く必要もないが、この日常のモヤモヤした部分を鋭く突くセンスこそが、さまぁ~ずの笑いの本質を支えている。

最後の『ふかわ料理』と『つぶやき料理』については、さまぁ~ずをよく知る方にとっては解説不要だろう。内村の『出川料理』に続き、堂々の最高評価である。

ふかわとつぶやきという非常に食べにくい食材を、なんとか食べられる味に調えようとする料理人としての姿勢には、頭が下がる思いだ(ちなみに、両者を食材で例えると、ふかわのヒレの部分が『ふかヒレ』つぶやきの貝の部分が『つぶ貝』ということになるだろうが、別に例えたところでこの解説には何の影響も及ぼさないことは既に確定しているため、上記はまったくもって無駄な例えだったと言えるだろう。だったら最初から言うんじゃねえよ!!)。

さまぁ~ずと言えば、これから季節はちょうど夏の季節。

夏と言えばTUBEだが、そういえば三村はボーカルの前田に非常に雰囲気が似ている(アロハシャツが好きなところも)。

さまぁ~ずは元は『バカルディ』として不遇の時期をかこっていたことは、お笑いファンには有名な話であるが、バカルディは何故売れなかったのだろうか?

無論、当時はまだそこまで面白くなかったというのもあるだろうが、筆者はバカルディ時代の二人の『顔』にも理由の一端はあったのではないかと思う。

なんとも言いようがないため身も蓋も無い言い方になるが、初期のバカルディ時代の二人には暗い雰囲気が漂っており、『あまり良い顔をしていない』のである。

やはり人気が出だしたのは、三村が太りだしてTUBEの前田に似てきたさまぁ~ず改名時代。

夏と夏のこの奇妙な符合は単なる偶然だろうが、バカルディ時代の二人の『顔』が、あまり売れそうな雰囲気でなかったことは間違いない。

売れたから華が出てきたのか、華が出てきたから売れたのかはわからないが、バカルディ時代は華がなく、なんとなく暗いイメージだったのが、カラッとした夏のイメージであるさまぁ~ずというコンビ名に改名し、ビジュアルとイメージの改革に一気に成功したのが、さまぁ~ずが売れた理由の一端ではないかと筆者は思う(勿論、元々実力があったのが一番の理由ではあるが)。

人の『思い込み』の力というのは本当に強く、人は見たものを実際の内容でなく自身のイメージで判断する生物であるため、芸能人にとってのパブリックイメージというものは、売れるための非常に重要なファクターであることは間違いない。

バカルディ低迷の理由を『顔』に求めたのは、おそらく世界で本ブログが初めてであろうから、これから売れようとしている若手芸人は、本文を読み終わった後、すぐに鏡と向き合った方がいいかもしれない。

ハンサムとか美人とかそういうことではない。

貴方は今、『良い顔』をしているだろうか?
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