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第一章
ダンジョンキャンプに着きました
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ダンジョンキャンプまで馬車で一日かからないという距離、他のパーティーと共に野営をし、親交を深める事が出来たのは収穫だった。
教えてもらい分かった事の一つに、ダンジョン中層より先にアンデッドモンスターが多く出没するという話しがあった。
かつてエリーゼがダンジョンに入った時はアンデッドモンスター等は見た事が無かったらしいけど、ここ数年は死霊の類がよく出没するらしい。これに関してはエリーゼが神聖魔法を使える事から問題ないとして、レイスに加えリッチの目撃証言もあるらしいので、あまり楽観視は出来ないかもしれない。もしアンデッドに出くわした場合は、ほぼエリーゼ頼みの戦闘となってしまうかもしれない。
「そろそろ出発しましょ?」
『おう!』
「では他パーティーの皆さん、またダンジョンキャンプで会いましょう。お先します」
「ああ、気を付けてな」
別れの挨拶ではなく、再びダンジョンキャンプ内で会う事を挨拶とし出発する。
十八年前、エリーゼが冒険者をしていた時もダンジョンキャンプはあったと言っていた。しかし、当時はギルドが運営していた訳ではなく、ただ野営場所が整備されていただけだったらしい。
ラパンの話しでは、今のダンジョンキャンプはダンジョン入り口から距離を空け、数年前にギルドが開設したものらしい。規模としては三百人ほどが野営可能だそうだ。
パーティー人数を五人として計算すれば、六十ものパーティーが野営可能という事になる。私の感覚ではなかなか大規模なキャンプじゃないかって思う。
馬車に揺られる事二時間程、そろそろ馬も休ませる必要がある。適当に馬車を停めると全員馬車から降りて休憩を取る。水分補給や干し肉といった軽い食事を済ませ、では出発しようかと言う時だった。私の鼻は異様な臭気を嗅ぎ取った。
(これは何の匂い? さっきまでと風向きが変わったから分かったのかな……)
何日も水浴びをしていなくても、ここまで酷い匂いにはならないはずだけど、それに腐臭と獣臭さが混じったような耐え難い匂いが鼻を突く。
「なんか酷い匂いがしない?」
「ああ、これは近くにライノサラスの糞があるな」
「えぇ! こんなに酷い匂いがするの?」
「奴ら子を産んだ時に出てきた自分の胎盤を食っちまうらしい。すると消化不良でこんな酷い匂いがするんだよ。ちなみに排泄してから時間が経ってないからこういう匂いがする」
以外と博識なところを披露するラパン。それに関心しながら一つの懸念事項が頭に浮かんだ。
「じゃあ、近くにいるかもしれないって事?」
「そうだな。その可能性はあるな」
「アイシャ、ライノサラスの肉は美味しいのよ」
「そうなんだ。それじゃ出てきたら仕留めちゃう?」
「いいえ、ここを早く離脱しましょ」
あともう少し、ダンジョンキャンプまで数時間という距離なのだ。避けて通れる戦闘ならしないに越したことはない。そうした判断は早いほうがいいのだ。という事で、美味しいというライノサラスの肉は惜しいけど、休憩をやめて馬車に乗り込むと急いで出発した。
ここ一帯に生息しているモンスターは、ゴブリンやライノサラスだけじゃない。
ダンジョンキャンプが近くなればそういった脅威は少なくなる。ならば、危険だと思われる場所から離れ、キャンプに近づけばいいというのは初級冒険者の私でも考え付く。
素早い判断が功を奏したのか、その後は何事もなくダンジョンキャンプへ辿り着いた。私のイメージは、幾つもの天幕、テントといったものが建てられているというものだった。しかし、そんな事はなく、広い敷地に大小幾つもの小屋が建てられている。これは、野営場所を確保する為に伐採した木を建材に建てたらしく、今度はここを街にしてはどうかという案もあるらしい。
それは実現するか分からないけど、ギルドは既に職員を数名派遣しており、他より大き目の小屋にはギルドの紋章が取り付けられているのが見える。
「ラパン、私達は何処に寝泊りするの?」
「まずギルドに行って受付をする。小屋と厩舎の割り当て、それからダンジョンに入るメンバーの登録なんかも済ませないといけないな。そうする事でやっと休めるって事になる」
「そっか、まだやる事があるのね」
馬車での旅は意外と疲れるのだ。私は安易にすぐ休めると思っていたけど、そう簡単にはいかないらしい。
「これからの予定だけど、まずギルドでやる事を終わらせたら明日の事を話し合います。それでいい?」
『了解』
パーティーリーダーであるエリーゼに全員が賛同する。
あらためて広場を見渡してみれば、疎らにではあるが冒険者が歩いている。何人くらいの冒険者がこのキャンプに来ているかは分からないけど、十人や二十人という少数ではないはずだ。
ギルドの受付に顔を出すと、以外にも中はしっかりした作りになっていて、派遣されている職員もその風貌から元冒険者だったろう事が伺える。
私とエリーゼが代表で受付を済ませ、イリージャが外で待つコーディに宿となる小屋と厩舎の位置を伝えに行く。その後は予定通り明日の行動を話し合うという事になったが、まず口を開いたのはラパンだった。
「明日からはパーティーでの行動だ。つまり、お互いに信頼しあう為にも隠し事は無しにしてほしいんだ。本来なら冒険者なんてそういうのを気にしないもんだが、話せる範囲でいいから話してくれ。そこらへんはどうなんだ?」
「そうね……そのうち冒険者に広まってしまう事だと思うから話すわ」
「エリーゼ!」
エリーゼが簡単に話す事を承諾すると思わなかった為、私は驚きの声をあげてしまった。
「ずっと隠しておく事は出来ないし、ラパンやコーディ、イリージャから少しずつ広まった方がいいと思うから」
「あ、あの……私はある程度知ってるし、アイシャの親友としては勝手に広めたりしませんよ」
「イリージャ……ありがとう」
私はイリージャと顔を見合わせて微笑み合った。
「では、まずはこれからね」
エリーゼが言ったと同時に、一本のナイフが一瞬で手に握られていた。
『!?』
これにはラパン、コーディだけではなくイリージャも驚いている。
「手品じゃないわよ? 私とアイシャの荷物が少ない理由がこれ。二人とも特殊な空間に荷物を置いてるの。そして好きな時に取り出せるわ」
「そ、そりゃあ……アイテムボックスってやつか? 確か何人かのS級冒険者や王族が所持してるって聞いたが…まさか持ってるのか?」
「私とアイシャの場合はマジックアイテムを必要としないの。スキルとして使えるから」
『!?』
流石にスキルとして使えると聞けば驚かない訳がない。
「今と違い、古代の失われた空間魔法ならそんなのあるって聞いた事があるが、つまりあれか? どんなに荷物があっても荷車とか要らないって事か?」
「そうね。今のところ制限はないみたい」
「ふははははっ……そりゃとんでもない能力だな」
もし、この事を冒険者達が知れば、アイシャやエリーゼは冒険者を出来なくなるかもしれない。それくらい大騒ぎになる可能性があった。
「エリーゼ、今度は私がやる」
私はエリーゼに声を掛けると、頷きながらナイフが渡される。
「イリージャはもう知ってるんだけど、私達姉妹は肉体再生能力もあるの」
『!?………』
空間操作能力の他に肉体再生能力、ここまで言われる言葉も出ないようだ。全員が注目する中、私は自分の腕をナイフで斬り付ける。すると、流れ出た血はすぐ止まり血痕すら残さず元通りになった。
「もう何も言えねえ……」
「ああ……お前達、本当に何者なんだ?」
「ごめんなさい。それだけは言えないの……でも、化物の類ではないし、スキル除けば人間だから……」
「まあ訳ありなんだな。そんでもってダンジョンに行く理由にも関係あるって訳か?」
「うん」
話したことでどんな反応が返ってくるのか、私の胸に一気に不安が込み上げてきた。
「お二人さん心配するな。ここまでの秘密を話してくれたんだ。俺も積極的に言いふらす様な事はしねえ。コーディはどうだ?」
「俺もだ。確かに驚いたが、そういった能力をマジックアイテムで持っている者もいるからな」
私とエリーゼは安堵に胸をなでおろした。
「みんなありがとう」
「エリーゼ、これで秘密が秘密じゃなくなったね」
本当はエリーゼが不老であるという秘密もあるんだけど、今は納得出来るような説明が出来ない。でも、今まで秘密だった事を話せた事で何処かスッキリした気持ちになった。
明日このメンバーでダンジョン中層まで行く。クロノスに会えるかは行ってみなければ分からない。しかし、エリーゼには何故か会えるという確信めいたものがあるらしい。それは、自分が身体を重ね眷属となった女である事、子たる私が会いに来ている事、そして、別れ際にクロノスが言っていた言葉を信じているからだとか。
(クロノス……)
教えてもらい分かった事の一つに、ダンジョン中層より先にアンデッドモンスターが多く出没するという話しがあった。
かつてエリーゼがダンジョンに入った時はアンデッドモンスター等は見た事が無かったらしいけど、ここ数年は死霊の類がよく出没するらしい。これに関してはエリーゼが神聖魔法を使える事から問題ないとして、レイスに加えリッチの目撃証言もあるらしいので、あまり楽観視は出来ないかもしれない。もしアンデッドに出くわした場合は、ほぼエリーゼ頼みの戦闘となってしまうかもしれない。
「そろそろ出発しましょ?」
『おう!』
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「ああ、気を付けてな」
別れの挨拶ではなく、再びダンジョンキャンプ内で会う事を挨拶とし出発する。
十八年前、エリーゼが冒険者をしていた時もダンジョンキャンプはあったと言っていた。しかし、当時はギルドが運営していた訳ではなく、ただ野営場所が整備されていただけだったらしい。
ラパンの話しでは、今のダンジョンキャンプはダンジョン入り口から距離を空け、数年前にギルドが開設したものらしい。規模としては三百人ほどが野営可能だそうだ。
パーティー人数を五人として計算すれば、六十ものパーティーが野営可能という事になる。私の感覚ではなかなか大規模なキャンプじゃないかって思う。
馬車に揺られる事二時間程、そろそろ馬も休ませる必要がある。適当に馬車を停めると全員馬車から降りて休憩を取る。水分補給や干し肉といった軽い食事を済ませ、では出発しようかと言う時だった。私の鼻は異様な臭気を嗅ぎ取った。
(これは何の匂い? さっきまでと風向きが変わったから分かったのかな……)
何日も水浴びをしていなくても、ここまで酷い匂いにはならないはずだけど、それに腐臭と獣臭さが混じったような耐え難い匂いが鼻を突く。
「なんか酷い匂いがしない?」
「ああ、これは近くにライノサラスの糞があるな」
「えぇ! こんなに酷い匂いがするの?」
「奴ら子を産んだ時に出てきた自分の胎盤を食っちまうらしい。すると消化不良でこんな酷い匂いがするんだよ。ちなみに排泄してから時間が経ってないからこういう匂いがする」
以外と博識なところを披露するラパン。それに関心しながら一つの懸念事項が頭に浮かんだ。
「じゃあ、近くにいるかもしれないって事?」
「そうだな。その可能性はあるな」
「アイシャ、ライノサラスの肉は美味しいのよ」
「そうなんだ。それじゃ出てきたら仕留めちゃう?」
「いいえ、ここを早く離脱しましょ」
あともう少し、ダンジョンキャンプまで数時間という距離なのだ。避けて通れる戦闘ならしないに越したことはない。そうした判断は早いほうがいいのだ。という事で、美味しいというライノサラスの肉は惜しいけど、休憩をやめて馬車に乗り込むと急いで出発した。
ここ一帯に生息しているモンスターは、ゴブリンやライノサラスだけじゃない。
ダンジョンキャンプが近くなればそういった脅威は少なくなる。ならば、危険だと思われる場所から離れ、キャンプに近づけばいいというのは初級冒険者の私でも考え付く。
素早い判断が功を奏したのか、その後は何事もなくダンジョンキャンプへ辿り着いた。私のイメージは、幾つもの天幕、テントといったものが建てられているというものだった。しかし、そんな事はなく、広い敷地に大小幾つもの小屋が建てられている。これは、野営場所を確保する為に伐採した木を建材に建てたらしく、今度はここを街にしてはどうかという案もあるらしい。
それは実現するか分からないけど、ギルドは既に職員を数名派遣しており、他より大き目の小屋にはギルドの紋章が取り付けられているのが見える。
「ラパン、私達は何処に寝泊りするの?」
「まずギルドに行って受付をする。小屋と厩舎の割り当て、それからダンジョンに入るメンバーの登録なんかも済ませないといけないな。そうする事でやっと休めるって事になる」
「そっか、まだやる事があるのね」
馬車での旅は意外と疲れるのだ。私は安易にすぐ休めると思っていたけど、そう簡単にはいかないらしい。
「これからの予定だけど、まずギルドでやる事を終わらせたら明日の事を話し合います。それでいい?」
『了解』
パーティーリーダーであるエリーゼに全員が賛同する。
あらためて広場を見渡してみれば、疎らにではあるが冒険者が歩いている。何人くらいの冒険者がこのキャンプに来ているかは分からないけど、十人や二十人という少数ではないはずだ。
ギルドの受付に顔を出すと、以外にも中はしっかりした作りになっていて、派遣されている職員もその風貌から元冒険者だったろう事が伺える。
私とエリーゼが代表で受付を済ませ、イリージャが外で待つコーディに宿となる小屋と厩舎の位置を伝えに行く。その後は予定通り明日の行動を話し合うという事になったが、まず口を開いたのはラパンだった。
「明日からはパーティーでの行動だ。つまり、お互いに信頼しあう為にも隠し事は無しにしてほしいんだ。本来なら冒険者なんてそういうのを気にしないもんだが、話せる範囲でいいから話してくれ。そこらへんはどうなんだ?」
「そうね……そのうち冒険者に広まってしまう事だと思うから話すわ」
「エリーゼ!」
エリーゼが簡単に話す事を承諾すると思わなかった為、私は驚きの声をあげてしまった。
「ずっと隠しておく事は出来ないし、ラパンやコーディ、イリージャから少しずつ広まった方がいいと思うから」
「あ、あの……私はある程度知ってるし、アイシャの親友としては勝手に広めたりしませんよ」
「イリージャ……ありがとう」
私はイリージャと顔を見合わせて微笑み合った。
「では、まずはこれからね」
エリーゼが言ったと同時に、一本のナイフが一瞬で手に握られていた。
『!?』
これにはラパン、コーディだけではなくイリージャも驚いている。
「手品じゃないわよ? 私とアイシャの荷物が少ない理由がこれ。二人とも特殊な空間に荷物を置いてるの。そして好きな時に取り出せるわ」
「そ、そりゃあ……アイテムボックスってやつか? 確か何人かのS級冒険者や王族が所持してるって聞いたが…まさか持ってるのか?」
「私とアイシャの場合はマジックアイテムを必要としないの。スキルとして使えるから」
『!?』
流石にスキルとして使えると聞けば驚かない訳がない。
「今と違い、古代の失われた空間魔法ならそんなのあるって聞いた事があるが、つまりあれか? どんなに荷物があっても荷車とか要らないって事か?」
「そうね。今のところ制限はないみたい」
「ふははははっ……そりゃとんでもない能力だな」
もし、この事を冒険者達が知れば、アイシャやエリーゼは冒険者を出来なくなるかもしれない。それくらい大騒ぎになる可能性があった。
「エリーゼ、今度は私がやる」
私はエリーゼに声を掛けると、頷きながらナイフが渡される。
「イリージャはもう知ってるんだけど、私達姉妹は肉体再生能力もあるの」
『!?………』
空間操作能力の他に肉体再生能力、ここまで言われる言葉も出ないようだ。全員が注目する中、私は自分の腕をナイフで斬り付ける。すると、流れ出た血はすぐ止まり血痕すら残さず元通りになった。
「もう何も言えねえ……」
「ああ……お前達、本当に何者なんだ?」
「ごめんなさい。それだけは言えないの……でも、化物の類ではないし、スキル除けば人間だから……」
「まあ訳ありなんだな。そんでもってダンジョンに行く理由にも関係あるって訳か?」
「うん」
話したことでどんな反応が返ってくるのか、私の胸に一気に不安が込み上げてきた。
「お二人さん心配するな。ここまでの秘密を話してくれたんだ。俺も積極的に言いふらす様な事はしねえ。コーディはどうだ?」
「俺もだ。確かに驚いたが、そういった能力をマジックアイテムで持っている者もいるからな」
私とエリーゼは安堵に胸をなでおろした。
「みんなありがとう」
「エリーゼ、これで秘密が秘密じゃなくなったね」
本当はエリーゼが不老であるという秘密もあるんだけど、今は納得出来るような説明が出来ない。でも、今まで秘密だった事を話せた事で何処かスッキリした気持ちになった。
明日このメンバーでダンジョン中層まで行く。クロノスに会えるかは行ってみなければ分からない。しかし、エリーゼには何故か会えるという確信めいたものがあるらしい。それは、自分が身体を重ね眷属となった女である事、子たる私が会いに来ている事、そして、別れ際にクロノスが言っていた言葉を信じているからだとか。
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