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しおりを挟む――なんでこんなギリギリになるまで、ほっといたんだよ
呆れ顔でぶつぶつ文句を言いながらも、課題を手伝ってくれる浩介。
――おまえ、寝たら許さねーからな
なあ浩介。
おまえは色々勘違いしてるみたいだけど、俺はほんとはすげえ臆病で、狡いから。
絶交する、なんて本気で言われたら、きっと耐えられないから。
だから自分から、手をはなす。
俺がやったことは無かったことにはできないし、おまえは身勝手だって怒るだろうけど、でもそれが一番いい方法だと思うから。
もうこれ以上、おまえを傷つけたくないから。
おまえのことが好きだったよ。
自分が何をやってるのか、わからなくなるくらい。
だけど俺はやっぱり、自分が一番大切みたい。
……だから、いつかこうなるってわかってたんだ
どんな奇跡が起こっても、過去の過ちを消すことなんて出来ないから。
人を傷つけておいて自分だけ幸せになるなんて、ムシが良すぎるから。
でもちょっとだけ忘れてたんだ。
あんまり幸せすぎて、夢中になりすぎて。
やっぱりあの時、離れてればよかったのかな。
そしたら今よりは、もうちょっとマシな結果になったかな。
少なくともおまえをますます傷つけるような事には、ならなかったよな。
なぁ浩介。
おまえがいつも言ってたとうり、俺はバカなんだよ。
ほんと、救いようのない。
あれからなんだか総てがどうでもよくなって、俺は毎日を死んだように過ごしていた。
何もする気にならない。
メシを食う気にすらならない。
てゆうか、もう生きていたくない。
なんて言ったら、甘えんなって浩介は言うだろうな。
――なんか作ってやるから、ちょっと待ってろ
ったくなんで俺が、ってぶつぶつ言いながらキッチンに立って。
――おまえ、課題ちゃんとやってんだろうな
なんて、言うんだろう。
「…………」
もう、言わないか。
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