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49.新しいネックガード
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「おはよう」
「…おはよう」
昨日の宣言通り、光琉は朝イチで俺の家に迎えに来た。
「流石に早すぎるだろ…まだ7時だぞ」
「早く日向に会いたくて」
「/// あっそ」
「可愛い」
そう言って抱きしめられた。多分今フェロモンを付けられてる。玄関でやめろよな…。
「わぁ…」
「どうした?」
「べ、べつにっ」
今まで感じたことがないくらい心地いい。凄い落ち着く。何ていうかバリア…違うな。見えない毛布にくるまれてるような、心がポカポカする。
「なんか…」
「なぁに?」
「安心する……」
「日向っ」
く、苦しい。腕を叩いて力を弱めるよう訴える。
「ごめんね。日向があまりにも可愛くて」
「…俺、声に出してた?」
「うん。俺のフェロモンが安心するって」
「/// 別に深い意味はないからっ!」
にこにこした光琉に促され車に乗り込み、連れてこられたのは高級店が並ぶエリア。
「着いたよ」
「ここでおりるのか?」
「そう」
服屋さん…? 店の外からじゃ何を取り扱っている店か分からない。
「いらっしゃいませ香坂様。お待ちしておりました」
「っ!!」
セレブだ。
こちらにどうぞとあっという間に奥の部屋に連れて行かれ、めちゃくちゃ高そうなソファーに座り、高いですよ~って主張しているカップに、よく分かんないけど高そうな紅茶を提供された。
き…緊張するんだけど!
「光琉っていっつもこういう店で買い物してるのか?」
「こういう店?」
「紅茶出されたり…」
「ないない。親の買い物で連れてこられたことはあるけど、俺はそんなことないよ」
親の買い物でも来たことないけどな。
「服とか靴ってオーダーメイド…?」
「既製品も買うよ?」
「あ、うん。分かった」
既製品もね。きっと中学の時の体操服を部屋着になんてしたことないんだろうな。
「お待たせいたしました。まずはサイズを測らせていただきます。測定を担当するのはオメガの店員ですがが、香坂様がされますか?」
「俺がする」
店員さんからメジャーを受け取った光琉の手によって首周りを詳細に測られる。
「えっ!?」
「どうした?」
「俺?」
光琉の買い物じゃなくて?
「ん? 昨日ネックガード作ろうって言ったよね?」
「俺持ってるけど」
「支給品でしょ。それじゃダメ」
「これ、アルファの歯も通さないって」
「でも簡単に外せるからダメ」
国からの支給品はタダ。アパレルショップで売っているベータのオシャレ用は安価。そして専門店で売ってるオメガ用は高級品。
もちろん素材がいいとか、解除方法が選べるとか、デザイン性があるから高いんだけど、そうできる理由が購入者の大半がアルファだから。
「解除方法はどうされますか?」
「指紋認証で」
「かしこまりました」
「へ?」
指紋認証にするのか!? ぼーっとしている間に店員さんと光琉の間でどんどん話が進んでいく。
「日向が何と言おうとこれは譲れないから」
「でも高そう…」
「いつか日向にプレゼントしようとバイト…って言っても親の仕事の手伝いだけど、してるから心配しなくて大丈夫だよ」
「俺自分で買うよ! って今日は無理だから…分割? で、お願いします」
買ってくれる予定だったんだ…でもまだお試し期間なのに貰えない。アルファからネックガードを贈られるのって、オメガ的には婚約指輪を贈られるのと同じくらい嬉しいことなんだ。俺にはまだ受け取るだけの自信がない。
「お願い。贈らせて。俺のために付けてもらうんだから、日向は気にせずにいて」
「そう言われても…」
「お願い」
光琉、昨日から優しいと見せかけて絶対に譲らないんだもんな。…まぁいいか。ネックガードのお礼をすればいいってことにしよう。
「あんまり高くないのにしてくれよな」
「分かった。検討するよ」
その後素材の希望やデザインはどうするかなんかを話し合った。
「俺、最初この店に入った時、服を買うのかと思っちゃってたよ」
「えっ! 日向の服、買ってもいいの!?」
「っ!? だ、だめっ///」
俺の服じゃなくって、光琉の服を買いに来たんだと思ったんだって。もう…何で買えるかもって喜ぶんだよ。
「ふふ。番様、可愛らしい方ですね」
「そうなんです」
「///」
は、恥ずかしい…。
「…おはよう」
昨日の宣言通り、光琉は朝イチで俺の家に迎えに来た。
「流石に早すぎるだろ…まだ7時だぞ」
「早く日向に会いたくて」
「/// あっそ」
「可愛い」
そう言って抱きしめられた。多分今フェロモンを付けられてる。玄関でやめろよな…。
「わぁ…」
「どうした?」
「べ、べつにっ」
今まで感じたことがないくらい心地いい。凄い落ち着く。何ていうかバリア…違うな。見えない毛布にくるまれてるような、心がポカポカする。
「なんか…」
「なぁに?」
「安心する……」
「日向っ」
く、苦しい。腕を叩いて力を弱めるよう訴える。
「ごめんね。日向があまりにも可愛くて」
「…俺、声に出してた?」
「うん。俺のフェロモンが安心するって」
「/// 別に深い意味はないからっ!」
にこにこした光琉に促され車に乗り込み、連れてこられたのは高級店が並ぶエリア。
「着いたよ」
「ここでおりるのか?」
「そう」
服屋さん…? 店の外からじゃ何を取り扱っている店か分からない。
「いらっしゃいませ香坂様。お待ちしておりました」
「っ!!」
セレブだ。
こちらにどうぞとあっという間に奥の部屋に連れて行かれ、めちゃくちゃ高そうなソファーに座り、高いですよ~って主張しているカップに、よく分かんないけど高そうな紅茶を提供された。
き…緊張するんだけど!
「光琉っていっつもこういう店で買い物してるのか?」
「こういう店?」
「紅茶出されたり…」
「ないない。親の買い物で連れてこられたことはあるけど、俺はそんなことないよ」
親の買い物でも来たことないけどな。
「服とか靴ってオーダーメイド…?」
「既製品も買うよ?」
「あ、うん。分かった」
既製品もね。きっと中学の時の体操服を部屋着になんてしたことないんだろうな。
「お待たせいたしました。まずはサイズを測らせていただきます。測定を担当するのはオメガの店員ですがが、香坂様がされますか?」
「俺がする」
店員さんからメジャーを受け取った光琉の手によって首周りを詳細に測られる。
「えっ!?」
「どうした?」
「俺?」
光琉の買い物じゃなくて?
「ん? 昨日ネックガード作ろうって言ったよね?」
「俺持ってるけど」
「支給品でしょ。それじゃダメ」
「これ、アルファの歯も通さないって」
「でも簡単に外せるからダメ」
国からの支給品はタダ。アパレルショップで売っているベータのオシャレ用は安価。そして専門店で売ってるオメガ用は高級品。
もちろん素材がいいとか、解除方法が選べるとか、デザイン性があるから高いんだけど、そうできる理由が購入者の大半がアルファだから。
「解除方法はどうされますか?」
「指紋認証で」
「かしこまりました」
「へ?」
指紋認証にするのか!? ぼーっとしている間に店員さんと光琉の間でどんどん話が進んでいく。
「日向が何と言おうとこれは譲れないから」
「でも高そう…」
「いつか日向にプレゼントしようとバイト…って言っても親の仕事の手伝いだけど、してるから心配しなくて大丈夫だよ」
「俺自分で買うよ! って今日は無理だから…分割? で、お願いします」
買ってくれる予定だったんだ…でもまだお試し期間なのに貰えない。アルファからネックガードを贈られるのって、オメガ的には婚約指輪を贈られるのと同じくらい嬉しいことなんだ。俺にはまだ受け取るだけの自信がない。
「お願い。贈らせて。俺のために付けてもらうんだから、日向は気にせずにいて」
「そう言われても…」
「お願い」
光琉、昨日から優しいと見せかけて絶対に譲らないんだもんな。…まぁいいか。ネックガードのお礼をすればいいってことにしよう。
「あんまり高くないのにしてくれよな」
「分かった。検討するよ」
その後素材の希望やデザインはどうするかなんかを話し合った。
「俺、最初この店に入った時、服を買うのかと思っちゃってたよ」
「えっ! 日向の服、買ってもいいの!?」
「っ!? だ、だめっ///」
俺の服じゃなくって、光琉の服を買いに来たんだと思ったんだって。もう…何で買えるかもって喜ぶんだよ。
「ふふ。番様、可愛らしい方ですね」
「そうなんです」
「///」
は、恥ずかしい…。
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